父と奇跡の25年ぶり再会 30歳童顔グラドル・長澤茉里奈、Mリーガーとは異なる麻雀プロとしての目標

グラビアアイドルの長澤茉里奈は、麻雀プロとしての顔も持つ。かつては点数計算もできなかった中でなぜ未知の世界に挑戦することを選び、雀士としてどんな夢を思い描くのか。プロになってまもなく5年、30歳となった“まりちゅう”の胸中に迫った。

インタビューに応じた長澤茉里奈【写真:藤岡雅樹】
インタビューに応じた長澤茉里奈【写真:藤岡雅樹】

映画『咲-Saki-』で初心者役を演じて麻雀の仕事が増加

 グラビアアイドルの長澤茉里奈は、麻雀プロとしての顔も持つ。かつては点数計算もできなかった中でなぜ未知の世界に挑戦することを選び、雀士としてどんな夢を思い描くのか。プロになってまもなく5年、30歳となった“まりちゅう”の胸中に迫った。(取材・文=小田智史)

 現在は童顔のツインテールという少女のような容姿で、「合法ロリ巨乳」のキャッチコピーとともに、グラビア界で活躍する長澤。高校3年生の時にスカウトされ、芸能活動を始めた当初はアイドルだった。

 麻雀プロを目指すきっかけとなったのは、映画初出演となった2017年の『咲-Saki-』だった。麻雀に打ち込む女子高生たちの青春を描いた作品だが、演技も初で、オーディションを受けた時は麻雀に関する知識はゼロだったという。それでも、幼なじみになかば強引に麻雀部に入部させられたスーパー初心者の妹尾佳織を演じたことで、徐々に麻雀番組のオファーが増えていった。

「『咲-Saki-』出演をきっかけに、2018年に(麻雀日本一を決める)『麻雀最強戦』のアシスタント、映画『ノーマーク爆牌党』の出演と、麻雀のお仕事が決まりました。せっかくだったら、“麻雀好きのタレント”ではなくプロになってワンランク上の世界で戦ってみたいと思って、本格的に麻雀を始めました。でも、プロテストはすごく難しかったです。点数計算もできない状態でプロになろうとしていたので、最初は本当に右も左も分からない状態でした」

 今でこそ、2018年10月に開幕した史上初のプロ麻雀リーグ「Mリーグ」が人気を博し、モデル、タレント、元アイドルの麻雀プロも珍しくない時代となったが、当時はまだ、2019年にプロ歴2年でMリーガーとなった岡田紗佳がいるくらいだった。プロテストに向けて勉強に本腰を入れたのは2020年。翌21年、20期前期で見事に合格を果たした。

「私は(元乃木坂46でタレントの)中田花奈ちゃんと同期なのです。私がプロになった直後に(タレントの)椿彩奈さんや(元KAT-TUNでタレントの)田口淳之介さんなどもプロになりました。(元アイドルでバーのオナー、アイドルプロデュースを行う)中川美優ちゃんも麻雀プロになりましたね。麻雀プロとしては後輩なんですが、すごくうれしいです。麻雀は本当に面白いゲーム。一生できる趣味を見つけました」

「お酒を飲みながらMリーグを見る時間は大好きです!」と明かした【写真:本人提供】
「お酒を飲みながらMリーグを見る時間は大好きです!」と明かした【写真:本人提供】

競技としての世間の認知を実感

“ギャンブル”といった麻雀のマイナスのイメージも今は昔。Mリーグ効果も相まって、競技として高い評価を得つつある。

「タバコ臭いとかも全然なくて、まさに『競技』です。Mリーグのおかげというか、競技としての面白さが世に広まっているなというのはすごく実感します。応援する面白さ、楽しさもあるので、私もお酒を飲みながらMリーグを見る時間は大好きです!」

“主戦場”であるグラビアアイドルとしての活動、アイドルのプロデュースも行う長澤。多忙な日々の中でも、趣味であり生業でもある麻雀は欠かさない。今年2月にはYouTube企画「ドリフ麻雀」で、ザ・ドリフターズの加藤茶、高木ブーとも対局している。

「今だと『産経新聞社杯争奪 麻雀女流リーグ』にチーム戦で出たり、(テレビ朝日が主催する麻雀イベント)『IKUSA』に麻雀遊戯王の一員として出たりと、競技麻雀を楽しんでいます。私が3歳の時に両親が離婚しているんですが、父がめちゃくちゃ麻雀をする人だったそうです。去年、約25年ぶりに再会を果たしたのですが、『麻雀しよう』となって、今は2、3か月に1回ぐらいセットしています。父も、昔会っていたけど会っていなかった旧友と何十年ぶりに会ったみたいなセットができるようになって、親孝行できたのかなという意味ですごくうれしいです」

 そんな長澤は麻雀プロとして、「ライトな層に麻雀の面白さや良さを広めたいというのは大前提としてあります」と語る。

「私きっかけで麻雀を始めてくれるファンの方もすごく増えていて、平日の昼間からイベントに集まってくれたりします。私は友達が結構少ないので、平日セットする仲間感覚でファンの方たちと打てるのはすごく楽しい時間です。以前は『Mリーガーになりたい』と思っていたのですが、私の実力だときっとあと15年ぐらいはかかってしまう(苦笑)。だから、今はMリーガーを目指すというよりは、麻雀界にちゃんと関われる、麻雀をもっと世界に広められるプロとして活躍したいと思っています」

 三足のわらじを履くなかでも、長澤の麻雀への思いは日に日に強まっていくばかりだ。

□長澤茉里奈(ながさわ・まりな)1995年10月8日、埼玉出身。2016年に女の子オーディションプロジェクト「ミスiD2016」で一般投票1位を獲得。アイドルユニット活動などを経て、現在はグラビアアイドル、プロ雀士、アイドルプロデューサーとして活動する。“合法ロリ”を自称し、かわいらしさと芯の強さを兼ね備えた存在として、幅広く支持を集める。愛称は“まりちゅう”。趣味・特技は麻雀、ラーメン屋巡り、お酒。

トップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください