SMエンタ発の日本人ガールズグループ・GPP涙の初ステージ 「挫折、ケガ、12時間練」乗り越え「限界、どんとこい!」

SM ENTERTAINMENT JAPAN所属の8人組ガールズグループ・GPP(ジーピーピー)が16日、先行デジタルシングル『Bring it Back』をリリースしてデビューした。前日15日には東京・恵比寿のEBiS303で初お披露目となる『GPP DEBUT SHOWCASE LIVE』を開催し、約1時間に渡ってステージを展開した。SM ENTERTAINMENTは、BoA、東方神起、少女時代らを手がけてきた韓国の音楽事務所だが、GPPは全員が試練を経験してきた日本人。約1年半の鍛錬を受けた8人が、ついにベールを脱いだ。

『GPP DEBUT SHOWCASE LIVE』を開催したGPP【写真:Satoshi Hata、Daiki Miura】
『GPP DEBUT SHOWCASE LIVE』を開催したGPP【写真:Satoshi Hata、Daiki Miura】

先行デジタルシングル『Bring it Back』でデビュー

 SM ENTERTAINMENT JAPAN所属の8人組ガールズグループ・GPP(ジーピーピー)が16日、先行デジタルシングル『Bring it Back』をリリースしてデビューした。前日15日には東京・恵比寿のEBiS303で初お披露目となる『GPP DEBUT SHOWCASE LIVE』を開催し、約1時間に渡ってステージを展開した。SM ENTERTAINMENTは、BoA、東方神起、少女時代らを手がけてきた韓国の音楽事務所だが、GPPは全員が試練を経験してきた日本人。約1年半の鍛錬を受けた8人が、ついにベールを脱いだ。(取材・文=生島マキ)

 GPPは、SM ENTERTAINMENT JAPANの第1号日本人ガールズグループ。会場には、彼女たちを見守ってきたファン、関係者が集まった。グループのテーマは、“Japan to Global”。期待感が高まる中、ショーケースは、デビュー曲『Bring it Back』のアカペラから始まるR&Bバージョンで幕を開けた。

 スクエア型のステージに立った8人は四方に広がり、リズムに合わせてパワフルに踊り出した。360度のどの位置からも、その瞬間を真正面で受け取れる構造で息づかいすら聞こえてくる。繰り出すダンスには「全てが見せ場」と感じ出せる芯の強さあり、整ったビジュアルとのギャップも印象付けた。

 続くカップリング曲『BUZZ DOWN』のダンスバージョンでは、ち密なフォーメーションと展開。続けて同曲のフルバージョンへとつなぎ、ステージ上の熱量を一気に高めた。

 最初のMCでは、メンバーがそれぞれ自己紹介。MIA、MIKA、MOMOKA、RINKA、ANAMI、HONOKA、SARA、LUNAと名前を告げるた後、HONOKAがグループ名に、2のパワーワード「限界突破(Genkai toppa)」と「紙飛行機(Paper Plane)」が込められていることを説明した。

 そして、ここに至るまでの「限界突破エピソード」の一つをLUNAが明かした。

「朝10時から夜10時までいろんなレッスンのスケジュールがあるんですけど、1日に2回もジムに行くANAMIとMOMOKAの限界を超える体力、本当にすごいと思いました」

 中盤では、バラード曲『MAYOIBOSHI』で表情を一変。エモーショナルな歌声と繊細な表現で、別の一面を感じさせた。続く『Bring it Back』のヒップホップバージョン、HONOKAが作詞に参加した『Motivation』、“休憩”という意味とは裏腹にハードなダンスで構成した『Time Break』。この3曲では“かっこよさ”をアピールした。

 それでも、初ステージゆえにMIKAは「思った以上に緊張してます」と明かしつつ、『Bring it Back』の数ある見どころの一つとして、メンバー全員がフロア(床)に倒れ込むシンクロダンスを挙げて「ぜひ、注目してほしいです」。続けて「私たちが『GPP』って言ったら、『フラーイ!』って叫んでください。そうしたら緊張も解けるので」と呼びかけた。

 そして、本編ラストは『Bring it Back』のオリジナルバージョン。「今、ここから再び始める」のメッセージを体現するように、力強く、まっすぐな思いを感じさせるパフォーマンスで締めくくった。

 アンコールでは、あらためて感謝を口にし、「観客撮影OK」で再び『Bring it Back』を披露した。初ステージとは思えない完成度で「ここから始まる物語」への覚悟を感じさせるラストとなった。そして、RINKAが息を切らし、目を潤ませながら言った。

「ギリギリで生きている感じなんですけど、『限界、どんとこい!』です。これからもどんどん限界を突破していくので、応援よろしくお願いします」

 500人超の前で8人は今の持てる力を発揮した。かつて、元モデルのLUNAは初めてつかんだ大きな仕事がコロナ禍で中止になり、MOMOKAは俳優活動をしていた高校時代に挫折。MIAは8歳からの英国生活で人見知りになったことを悩み、ANAMIは、ケガを負って4歳から続けていたクラシックバレエを中学2年で断念した。MIKA、SARA、HONOKA、RINKAは、アーティストデビューの機会をつかめずにいた。だが、そんな過去を振り払い、8人がGPPとしてスタートを切った。

 国内外でガールズグループが続々と誕生し、消えてもいる時代。覚悟を決めたGPPは、ここで披露したパフォーマンス力で世界を目指す。

次のページへ (2/2) 【写真】ソロカットも…ライブのアザーカット
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