新体制で海外フェスも成功 3人になったClariS、試行錯誤で見つけたスタイル「もっと成長できる」

今年10月にデビュー15周年を迎えた3人組ユニット・ClariS(クラリス)が12月10日にコンセプトEP『リンクス』をリリースした。1月の音楽フェスで初めて3人組の新体制を披露すると、その後はイベント出演など精力的に活動。10月の15周年記念公演、北米や欧州など海外の音楽フェス参戦も成功を収めた。SNSでは3人のハーモニーや新曲が話題になるなど、新体制への期待も大きい。そこで中心メンバーのクララ、新加入したエリーとアンナの3人に新たな章を迎えた、この1年を振り返ってもらった。

ClariS(左からアンナ、クララ、エリー)【写真:Jumpei Yamada(ブライトイデア)】
ClariS(左からアンナ、クララ、エリー)【写真:Jumpei Yamada(ブライトイデア)】

15周年を迎え、12月10日にコンセプトEP『リンクス』をリリース

 今年10月にデビュー15周年を迎えた3人組ユニット・ClariS(クラリス)が12月10日にコンセプトEP『リンクス』をリリースした。1月の音楽フェスで初めて3人組の新体制を披露すると、その後はイベント出演など精力的に活動。10月の15周年記念公演、北米や欧州など海外の音楽フェス参戦も成功を収めた。SNSでは3人のハーモニーや新曲が話題になるなど、新体制への期待も大きい。そこで中心メンバーのクララ、新加入したエリーとアンナの3人に新たな章を迎えた、この1年を振り返ってもらった。(取材・文=福嶋剛)

――ClariSと共に15年を歩んできたクララさんにとって新体制1年目はいかがでしたか。

クララ「まさに言葉通り『再スタート』だったと感じています。同時に、もっともっと羽ばたいていくための今年は準備期間でもありました」

――ClariSとして新たなスタートを切ったエリーさんとアンナさんはいかがですか。

エリー「私はダンスがほぼ未経験のまま加入したので、この1年はたくさんのトレーニングを積んできた年になりました」

アンナ「私も今年は学びの1年でした。全てが初めてのことばかりで、そのたびにクララちゃんにたくさん助けていただきました。今も勉強中の毎日です」

――今年1月にエリーさん、アンナさんが加入し、ClariSの第3章が始まりました。12月10日にリリースしたコンセプトEP『リンクス』では、3人のとても美しいハーモニーが聴けて、新たな魅力を感じました。

クララ「ありがとうございます。これまでとは違う3人のコーラスが、第3章の特徴なんです」

――エリーさんの飾り気のない真っすぐな歌声とアンナさんのポップでキラキラした歌声が、クララさんの感情表現豊かな歌声と混ざり合って曲に厚みが加わりましたね。

クララ「うれしいです。第3章では3人のハーモニーがClariSの世界観をさらに一歩、前進させてくれると信じていたので試行錯誤を繰り返しながら今のスタイルが生まれました。私も15年やってきて初めての経験だったので、3人の歌割りやコーラスラインを考える作業がとても難しくて『どうしたら良いんだろう?』って途中で何度も心が折れそうになりましたけど、時間を掛けて何回も練習を重ねました」

――完成してみていかがでしたか。

クララ「3人の気持ちがピタッと重なった時、本当に鳥肌が立ちました。そしてClariSとしてもっと成長できるなって感じた瞬間でした。今はとっても楽しいです」

――今年は、1月の音楽フェス『リスアニ!LIVE 2025』で3人体制の初披露を行い、そこから休むことなく精力的にライブ活動を行った1年でもありました。

クララ「そうですね。今年はイベントにたくさん出演して、海外にも行きました」

――改めて3人体制のステージはいかがですか。

クララ「1年を通して活動してきたので3人それぞれのパフォーマンスに対する課題とか、『もっとこうしてみこう』というブラッシュアップの部分がすごく明確に見えてきました。そんな課題を3人で話し合い、一緒にレッスンしながら解決していく時間が個人的にはとても楽しいんです。また、次のステージでちゃんと課題をクリアできるともっとうれしいですし、何よりファンのみなさんにもっともっと楽しんでいただきたいと思ってやっているので、みなさんから『進化しているね』とか『第3章もすごくいい』というお言葉をいただけたので本当に幸せです」

アンナ「既存のClariSの楽曲を改めて3人の振り付けにアップデートしていく作業も楽しいです。これまでの振り付けを参考にさせていただき、ファンのみなさんの持っている楽曲のイメージを大切にしながら、第3章ならではのパフォーマンスを見せられたら良いなって思っています。新曲の『リンクス』は、振り付けの先生と相談しながら、メンバー3人でゼロからフォーメーションや振り付けを考えたので、すごく新鮮でした」

エリー「ライブのコールや振り付けもファンの皆さんと盛り上がれるようにバージョンアップしているんですよ」

15周年を迎えたClariS【写真:Jumpei Yamada(ブライトイデア)】
15周年を迎えたClariS【写真:Jumpei Yamada(ブライトイデア)】

海外のイベントにも積極的に参加

――今年は新体制初の北米、ヨーロッパでの音楽フェスに参加するなど、海外でも積極的にライブを行いました。

クララ「11月にはシンガポールで『Anime Festival Asia Singapore 2025』に出演させていただき、12月20日からはマレーシアのクアラルンプールで開催される『Comic Fiesta 2025』にも出演予定です」

――やっぱりそれぞれの国によってオーディエンスの反応は違いますか。

クララ「違います。それを発見できたことも今年はすごく勉強になりました。例えばドイツは日本のファンにちょっと近いような感じでした」

アンナ「とってもマナーを大切にされていて、じっくりと聴いてくださる方が多かったです」

クララ「でも、ちゃんとペンライトを持ってしっかり応援してくださるところがうれしかったです」

エリー「カナダはドイツとは違いものすごい声援でした。曲のイントロが始まった時にイヤモニから曲が聴こえなくなるくらいお客さんの大歓声に包まれてコールアンドレスポンスも大盛り上がりでした」

アンナ「『どこで私たちのことを知ってくれたんだろう?』ってすごく不思議でした」

クララ「YouTubeやSNSを通して日本のファンのみなさんと同じように海外でもチェックできる時代になって、インターネットのパワーってすごいですよね(笑)」

――最後に来年に向けてひと言ずつお願いします。

エリー「私はこれからもダンスや歌をもっともっと上達できるようにしっかりトレーニングを重ねて、いろんな装備を一つひとつ丁寧に揃えていくような気持ちで来年に向けて準備をしたいと思います」

アンナ「私も、まだまだたくさんの課題があるので、来年はもっといいステージを見せられるように改善していきたいと思います」

クララ「最初にも言いましたが、今年は第3章として3人でとても良いスタート切ることができました。そして来年4月には第3章のClariSとして初のワンマンライブも決定しました。それまでにしっかり準備をして、来年はさらに大きく羽ばたけるように頑張りたいと思います。これからも応援よろしくお願いします」

□ClariS(クラリス)2009年、中学生だった、当時のメンバー・クララとアリスがニコニコ動画で顔を隠して活動をスタートし、翌10年10月20日、ClariSとして『irony』(テレビアニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』のオープニングテーマ)でメジャーデビュー。11年にリリースした2ndシングル『コネクト』がテレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』のオープニングテーマに起用され大ヒット。14年6月にアリスが卒業し、新たにカレンが加入してClariS第2章がスタート。学業優先を理由に素顔を公開せずに活動を行ってきたが2020年10月、メジャーデビュー10周年を機にメディアに素顔を明かし、大きな話題を呼んだ。24年11月にカレンが卒業し、25年1月25日に音楽イベント『リスアニ!LIVE 2025』(日本武道館)で新たにエリー、アンナが加わり3人体制になることを発表。第3章の活動がスタートした。12月10日現体制での初のコンセプトEP『リンクス』をリリース。

次のページへ (2/2) 【動画】ClariS、第3章の紹介動画
1 2
あなたの“気になる”を教えてください