平野莉玖、兄・平野紫耀は人生の大先輩「甘やかされた記憶はない」 母からの“スパルタ”指導にも感謝
アーティスト・俳優・アパレル会社代表と多岐にわたって活動する平野莉玖が12月24日にコンセプトミニアルバム『Color Of Love』を発売する。夢に挑む人への応援歌や、結婚をテーマにしたラブソングなど、日常の中の“想い”を表現。中でも『HERO』は歌詞に母親への愛と感謝を詰め込み、兄で男性3人組・Number_iの平野紫耀との少年時代の思い出も盛り込むなど、温かくて興味深い楽曲に仕上がった。このほどENCOUNTの取材に応じ、母に対する思いや兄妹との関係性など赤裸々に語った。

『HERO』は歌詞に母親への愛と感謝を詰め込んだ
アーティスト・俳優・アパレル会社代表と多岐にわたって活動する平野莉玖が12月24日にコンセプトミニアルバム『Color Of Love』を発売する。夢に挑む人への応援歌や、結婚をテーマにしたラブソングなど、日常の中の“想い”を表現。中でも『HERO』は歌詞に母親への愛と感謝を詰め込み、兄で男性3人組・Number_iの平野紫耀との少年時代の思い出も盛り込むなど、温かくて興味深い楽曲に仕上がった。このほどENCOUNTの取材に応じ、母に対する思いや兄妹との関係性など赤裸々に語った。(取材・文=水谷賀奈子)
2024年12月のメジャーデビューから約1年。『Color Of Love』は、応援や愛、感謝、そして出身地の名古屋への思い(初回限定版Aのみ)が詰まった渾身の新作となり、平野の新しい一面が見られそうだ。
「前作のアルバム『Just The Way We Are』(24年12月18日発売)から、ガラッと雰囲気を変えました。前の作品では自己主張が強い楽曲が中心でしたが、今回はハートフルであたたかい“対誰か”の楽曲となっています」
その中でも、母に向けて作った楽曲『HERO』は、タイトルにどんな思いを込めたのだろうか。
「僕は幼い頃からダンスを習い、ラップもやりたくなって音楽業界に入ったのですが、母は誰よりも厳しい指導をしてくれました。『もっとピシッと!』『腕の角度!』と、すごくスパルタで(笑)。母は踊れないし歌えませんが、常に一番近くで応援してくれます。仕事が変わるタイミングで悩んでいた時期には、母にもたくさん相談をして、それを乗り越えて今があります。僕にとってのヒーローを考えた時に、母が真っ先に思い浮かびました」
歌詞には母への思いを込め、これまでの楽曲制作とは一線を画す仕上がりになった。「いつもはパッと思いついたフレーズをノートに書いていく方法なのですが、今回は初めから『母に向けた曲を作る』という思いで時間を作って、部屋にこもって書きました。母への手紙を書いているようで、書き出したら止まらなかったです」
率直な思いをつづった『HERO』。ミュージックビデオ(MV)には、実母が登場し、目の前で曲を披露するという、サプライズ演出を仕掛けた。
「事前に『あまり深く聞かないでほしいんだけれど、この日だけは空けといて』と伝えて、サプライズで撮影しました。歌っている時は、お互い恥ずかしくてどこを見ればいいのか分からなかったのですが、普段恥ずかしくて言えないことを伝えられて良かったと思いました」

年の離れた妹とも積極的にコミュニケーション
楽曲の後半に「僕がママのヒーローさ」と今度は自身の願望を込めた歌詞が出てくる。そこには、歳を重ねていく中で感じた、ある思いを重ねた。
「母が病気になってしまった時、僕はまだ子どもで側にいてあげることしかできませんでした。『今の自分なら母を支えられる。支えたい』と思えたのは、20歳過ぎくらいです。『今度は自分がヒーローに』と思うようになりました」
楽曲の歌詞には、名前こそ出てこないが、兄・平野紫耀とのエピソードも入っている。
「歌詞の通り、やんちゃで2人ともやりたい放題でした(笑)。兄弟喧嘩も毎日していて、止めに入る母は、めちゃくちゃパワフルでしたね」
では、兄には仕事について相談することはあるのだろうか。
「あまりないです。仕事を変えようかとか究極の選択の時くらいです。普段から連絡は取っていて『今日こんなことがあってさ』みたいな、たわいもないやりとりばかりしています。でも、相談した時には、めちゃめちゃ厳しい意見をくれます。人生の大先輩として、甘やかされた記憶は一切ないです」
そんな厳しい母と兄も『年の離れた妹には甘い』と言うが、平野自身も妹について話し始めると顔が思わずほころんだ。
「最近妹とよく遊ぶのですが、自由すぎる面も見えたりして『教育が足りていないんじゃないか!?』と思うくらい、みんな甘いです。『お兄ちゃんとしてしっかり教育していかないと』と思っています(笑)」
まさに“仲良し家族”だが、コミュニケーションを取る上で意識していることはあるのだろうか。
「思いをストレートにぶつけることだと思います。『絶対に嘘はつくな』と母から言われてきていて、家族内で隠し事もしないです。それが仲いい秘訣なのかなと思っています」
家族の大きな支えを胸に、今後も飾らず、自然体で自分らしく突き進む。
□平野莉玖(ひらの・りく)1999年3月1日、愛知県名古屋市生まれ。アーティスト活動のほか、アパレルブランド『RKS RICKY』の代表取締役社長も務める。小学校時代に地元のラッパーに影響を受け、ラッパーとして活動を開始。中学時代に一時休止するが、2021年5月に『RIKU』として音楽活動を再開し、配信シングルをリリース。23年12月20日に1stシングル『Doubt it』でCDデビュー。24年12月には1stアルバム『Just The Way We Are』でメジャーデビューした。俳優としても22年から活動し、24年にはTBS系連続ドラマ『さっちゃん、僕は。』で連ドラ初出演を果たした。
あなたの“気になる”を教えてください