「これは許せん」収穫直前に大量盗難…生産者怒り「盗んで食べたトマトはおいしかったか」
トマト専門農家のビニールハウスが狙われた。茨城・結城市内で、収穫前のトマトの大量盗難事件が発生した。総量は20~30キロに及ぶといい、「盗んで食べたトマトはおいしかったか、を問いたいです」。丹精込めて育てていた生産者は怒りを爆発させた。

年末需要が入ってくる大変な時期
トマト専門農家のビニールハウスが狙われた。茨城・結城市内で、収穫前のトマトの大量盗難事件が発生した。総量は20~30キロに及ぶといい、「盗んで食べたトマトはおいしかったか、を問いたいです」。丹精込めて育てていた生産者は怒りを爆発させた。
ハウス内で、たくさんの実をつけているトマト。だが、下段部分が手当たり次第に取られており、異様な光景が広がっている。
「クッソ忙しくて、トマトの無い時期に 色かわりかけのやつまでごっそり」
Xで被害を訴えた生産者は、阿部田 誠(@farmabeta)さん。「株式会社ファームアベタです。中玉トマトを中心に大玉、カラフル、加熱用トマトなどを作っている農家です」。トマトを専門に取り扱っている。
収穫作業を始めていたところ、「全然赤いトマトがなくて気が付きました」。大きな被害が出ており、「普段とらないレベルの色の入っていないトマトも持っていかれているので、そのくらいの重量になります。被害額としては3万円から4.5万円ほどになります」と話す。
12月のこの時期のトマトは「昼間の時間が短く、気温も下がってくるため積算温度で色が入るトマトにとって、一番色が入りにくい時期です。ただ、ゆっくり色が入るので、味はお勧めできます。なかなか量がまとまらないですが、年末需要で注文が入ってきます。いただいた注文をこなせるかヒヤヒヤする中で、この仕打ちは結構ダメージあります」。栽培・収穫が大変になる一方で、熟成された味を楽しめる時期だという。それだけに、落胆は大きい。
防犯対策として、監視カメラを設置していた。ただ、狙われやすい夜間に絞って設定していた。「被害が想定される夜間の時間帯に何も映っていなかったです。ハウスの侵入経路が他に考えにくいこともあり、消去法で推測すると、昼食時の誰もいない時間か、パートさんが帰って家の人間が戸締りする間の時間かなという感じです」。死角を突かれる結果となってしまった。警察に通報し、捜査が始まっているが、「犯人の情報は全然見当がつきません」と肩を落とす。
投稿には「酷いですね…。今 高いからですね」「この時期のトマト、、、、貴重なのに」「酷すぎる…」「これは許せん」「頭に来てしょうがない ハウスの中にまで盗みに入るって一体」「犯人呪っておきます」など、卑劣な犯行への批判が殺到している。
阿部田さんは「セキュリティーを万全と言っても、周りを囲んでるのビニールフィルムですし、その気になればカッターで切って入られてしまうし、冬場はそこから入る冷気で中の作物が致命的なダメージ受けてしまいます。性善説に頼るしかないところあるので、『やめようね』としか言えませんが、防犯対策もコストになります。できるだけ食べやすいお値段で消費者の方々へ野菜をお届けしたいと生産者は思っております。余計な心配せずモノづくりに専念したいものですね」と、嘆かわしい思いを明かした。
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