俳優の中島ゆたかさんが、11月27日午後11時15分、大腸がんのため、神奈川県内の自宅で死去したと東映が発表した。73歳だった。葬儀はすでに近親者のみの家族葬で執り行われたとしている。

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　茨城県出身の中島さんは、1971年に「ミス・パシフィック」日本代表に選出され、世界大会で2位に輝くなど美貌で注目を集めた。2年後の73年には、映画『夜の歌謡シリーズ 女のみち』でデビュー。同年に日本映画プロデューサー協会新人賞、74年にエランドール賞新人賞に輝いた。その後、同年の『激突！殺人拳』をはじめとする千葉真一さん主演シリーズ作にヒロインとして多数出演した。

　そして、菅原文太さん主演のトラック野郎シリーズ第1作となった75年の『トラック野郎 御意見無用』では、ヒロイン役を務めて人気を博した。また、70年代後半以降は、2時間ドラマや時代劇で存在感を示していた。

　発表によると、中島さんは3年前に大腸がんを発症。手術をへて闘病しながら仕事を続けていた。21年、22年は映画『スーパー戦闘 純烈ジャー』シリーズで純烈のメンバーとも共演。最後の仕事は、今年7月6日に東京・新文芸坐で行われたイベント『トラック野郎・銀幕を駆ける一番星』『トラック野郎 御意見無用』上映時の舞台あいさつで、同作の音楽を担当した宇崎竜童とともに主題歌を披露していた。