木村拓哉、久々の山田組は「時間の使い方が豊か」 撮影終了惜しむ充実の日々

俳優の木村拓哉が3日、都内で行われた映画『TOKYOタクシー』の大ヒット御礼舞台あいさつに、主演の倍賞千恵子、蒼井優、山田洋次監督とともに登壇した。同作にまつわるトークを展開した。

舞台あいさつに登壇した木村拓哉【写真:ENCOUNT編集部】
舞台あいさつに登壇した木村拓哉【写真:ENCOUNT編集部】

映画『TOKYOタクシー』の大ヒット御礼舞台あいさつ

 俳優の木村拓哉が3日、都内で行われた映画『TOKYOタクシー』の大ヒット御礼舞台あいさつに、主演の倍賞千恵子、蒼井優、山田洋次監督とともに登壇した。同作にまつわるトークを展開した。

 撮影の裏話が話題になり、木村は「久々に、山田組に参加した者なんですけど……」と切り出し、「その日1日やらないといけないことが誰しもあると思うんですけど、そのやるべきこと、やらないといけないことに対する時間のかけかたがすごく豊か。もちろん、今は色んな決まり事が現場にもあったりする。昔のように夜中まで撮影とか、早朝からの撮影とかには色んな確約があるらしいんですけど、それにしても、1つ1つの作り込み方が、高級なものをすべてそろえて贅沢、というのではなく、1つ1つの捉え方、光の当たり方、色の選び方ということが、人の気持ちの形どり方も、ちゃんと時間を豊かに使って作る。そういう作業が毎日続いたので、『今日1日終わりましたよ。もう帰っていいですよ』というのが、早く帰りたくて終わるという日が1日もなかった。『あっ、今日の作業も終わってしまった』という感じでした」と述懐した。

 山田組を熱望していたという蒼井は「緊張感はすごくあるんですけど、この現場に、作品に対する愛情を疑う余地がまったくないという安心感は、どこを切り取っても、皆この作品が好きだし、山田組が好き。これって、本当に幸せなことなんですね。久しぶりに山田組に参加できて、あらためて、なんて幸せな経験、時間を過ごさせて頂いているんだと思います」と語り、「劇団・山田組のスタッフさんのお芝居のうまさは尋常ではない」と述べた。

 この日は木村が94歳の山田監督を、蒼井は84歳の倍賞をそれぞれエスコートして登壇した。

 同作は、山田洋次監督の91作目となるヒューマンドラマ。人生の終活に向かうマダム・高野すみれ(倍賞)と、彼女を乗せたタクシー運転手・宇佐美浩二(木村)が、わずか1日の旅を通して心を通わせていく様を追う。観客動員数、興行収入ともに初登場1位を記録している。木村は、『武士の一分』以来、約19年ぶりに山田組に参加した。

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