7人組ガールズグループのHANAが、10月13日にデジタルシングル『My Body』をリリースした。短いスパンでリリースを重ねるHANAは、7月に出した2ndシングル『Blue Jeans』で、オリコン週間ストリーミングランキング9週連続1位を獲得。女性グループ史上初の快挙を達成した。9月に出した『BAD LOVE』は、葛藤をストレートにぶつけた強い楽曲と、廃きょにとらわれた7人が脱出していくミュージックビデオ（MV）が話題になった。そして、『My Body』は、大塚製薬の『ボディメンテ』のCM『THE DAY. 花と根』篇のタイアップ曲。同CMには、プロデューサーのちゃんみなと共演している。ENCOUNTはこの機に、KOHARUとMAHINAを取材。インタビュー「前編」では、『My Body』の魅力やMV撮影の裏話を聞いた。（取材・文=コティマム）

　HANAは今年1月11日、ラッパーでシンガー・ソングライターのちゃんみなとBMSGが、タッグを組んだガールズグループオーディション『No No Girls』から誕生した。それまでの「No」と闘い、殻を破ったKOHARU、JISOO、CHIKA、NAOKO、MAHINA、MOMOKA、YURIを選出。幅広い層に支持され、快進撃を続けている。前作までは「No」を突き返すような力強い楽曲、甘酸っぱいラブソング、怒りや葛藤を表した楽曲などをリリースしてきたが、『My Body』は「♪君のためじゃないmy body」の詞が象徴的で、「自分」を大切にしている楽曲。ちゃんみなが担当してきた歌詞制作にMOMOKAが加わり、韓国出身のJISOOが一部の歌詞を母国語の韓国語で歌っている。

――『BAD LOVE』に続き、早くも新曲です。かっこよさを感じるR&Bですが、アピールポイントは。

KOHARU「『私の体は私のもの』という強いメッセージを持っている曲です。でも、それを軽やかに歌っていることで、強さと軽さが絶妙にマッチしていて、すごく大好きな曲です。今までのHANAはストレートに強くそのままを出していましたが、違う路線でメッセージを伝えられることをうれしく思っています。『また新しいHANAだな』って」

MAHINA「『My Body』のタイトル通り、テーマが『自分の体』だから、自分の好きなようにというか。好きなものは好きでいたいし、『（この体は）あなたのためのものじゃないよ』ということをかわいく伝えている曲です」

――「I love you」ではなく、「I love me」という“自分軸”な歌詞ですが、ちゃんみなさんから歌詞の説明はありましたか。

KOHARU「ちゃんみなさんから『小悪魔な感じにこの曲を落としていきたい』と言われていたので、歌い方も意識しました。『My Body』も今までの曲も、結局どんなメッセージ性を持っても、『自分を愛する自己愛』みたいなものにつながっていると思っています。だから、『I love me』などの直接的な詞で歌えることに責任を感じつつも、うれしかったです」

――MVはポップでビビッドですし、笑顔たっぷりな仕上がりです。かっこいい曲調とのギャップもあり、小悪魔な雰囲気を感じます。

KOHARU「ＭＶ撮影では『私は私で満ちあふれているよ』『自信があるし、私が私であることに一番ワクワクするよ』みたいな人物になりきっていました」

MAHINA「私は顔に『自己愛』という文字を書いて臨んだのですが、自分を愛して、好きな服を着て好きなメイクをして、『それを楽しんでいる自分』をMVで見せられたかなと思います」

KOHARU「普段の自分たちは、『My Body』のMVで演じた姿に近いよね。素で走っていたシーンもあるしね（笑）」

MAHINA「そうそう。あの走るシーンは使われると思ってなくて。めちゃくちゃ、素だったよね（笑）」

――前作『BAD LOVE』では、ちゃんみなさんから“泣き歌い”を習ったと聞いていますが、今回はどんな指導がありましたか。

MAHINA「私の場合は、『ちゃんみなさんのデモを聴いてそのまま歌う』という感じでした。ちゃんみなさんからは、よく『コピー機』って言われるんですけど（笑）」

KOHARU「褒め言葉です！」

MAHINA「はい。お褒めの言葉なんですけど（笑）。ちゃんみなさんが歌ったデモをそのままコピーしてレコーディングしました」

KOHARU「ちゃんみなさんがMAHINAの“声の生かし方”をすごく分かっていらっしゃるので、そのままコピーすることによって、MAHINAの声が生かされた歌い方ができているんだと思います」

――他の皆さんはどんな歌い方をされたのですか。

KOHARU「自分たちの発声の仕方に忠実に歌っていると思います。この曲のコンセプト、メッセージ性をみんな共通で理解しているので、それぞれの表現の仕方ができるというか」

――KOHARUさんは最初のサビを担当されています。

KOHARU「1発目のサビなので、『♪one two,one two』っていうリズムをずっと体に流して、聴いている人がのれるようなキャッチーなリズムになるように、伸ばしの拍を工夫しました。声色で言うと“モテガール”を意識しました。小悪魔要素はやっぱり、“モテがって”ないと出ないので（笑）」

MAHINA「“モテがれ、モテがれ”って（笑）」

KOHARU「そうそう！　ちゃんみなさんもレコーディング中に『いいね！　“モテがってる”』って言ってくださいました。でも、MOMOKAだけは『あなたはモテがるな』って言われていました（笑）」

――今回はJISOOさんが一部、韓国語で歌っています。

KOHARU「もともとは日本語だったんです。レコーディングをしたタイミングがそれぞれ違って、私とMAHINAは一緒で先に終わったのですが、その時は日本語でした。完成したものを聴いた時に『韓国語じゃん！』みたいな」

MAHINA「びっくりしたよね。完成して初めて知った（笑）」

KOHARU「韓国語になった最終版を聴いてすごく良かったので、『うぇーい！』ってうれしくなりました！」

――『My Body』を聴いているHONEYsへメッセージを。

MAHINA「『My Body』、すごくいい曲になっております。自信がない時や自己肯定感が低くなっている時にぜひぜひぜひ聴いていただきたい曲です！」

KOHARU「『My Body』が表している“自己愛”って、実際は難しいこと。少しでもHONEYsや、聴いてくださっている方の力になれたらなと思います」

　インタビュー「後編」では、タイアップCMの撮影の様子や、夢を叶えるための道のりや信念を語っている。

□HANA　オーディション番組『No No Girls』で約7000人から誕生したKOHARU、JISOO、CHIKA、NAOKO、MAHINA、MOMOKA、YURIの7人組ガールズグループ。候補者はルックス、体型、声や歌唱スタイルなどに「No」を突き付けられてきた経験があるが、期間を通して殻を破っていった。今年1月にプレデビュー曲『Drop』をリリースし、4月にデビューシングル『ROSE』でメジャーデビュー。7月14日に2ndシングル『Blue Jeans』をリリース。『オリコン上半期ランキング2025』では『アーティスト別セールス部門』の『新人ランキング』で1位を獲得した。