俳優の井上芳雄が27日、都内で行われた舞台『大地の子』製作発表会に、奈緒、上白石萌歌、山西惇、益岡徹とともに登壇した。

　原作は、1987年から「月刊文藝春秋」にて連載され、『白い巨塔』や『沈まぬ太陽』など数々の大作を世に出してきた山崎豊子氏による同名小説で、第二次世界大戦によって引き裂かれた家族の苦悩を描く。

　戦争後、中国に取り残された日本人孤児の勝男を井上、勝男の妻となる中国人女性・江月梅を上白石が演じる。上白石は「井上さんはなんとなく親戚のような……。姉（上白石萌音）とも何度もご一緒していて。私は一度ご一緒したときは10代だった。親戚の心強いお兄さんとご一緒させてもらえるという思い」と信頼を寄せていた。

　上白石との共演について、井上は「萌歌ちゃんは妹のイメージがあるので、今回の舞台では奥さんなんだ……って。そこが新鮮。親戚だと思っていたのにね（笑）。姉（萌音）とも（役柄で）結婚したことあります。上白石ファンから本当に嫌われていると思いますよ（笑）。『アイツ……』って」と苦笑い。奇妙な縁に「これは井上家と上白石家で何かあったな」と語ると、上白石は「姉妹ともども一番深くお世話になっている。スペシャルなご縁を感じています」と笑顔を浮かべた。

　また、井上は妹役の奈緒と「ほぼほぼ初めまして」とあいさつ。奈緒が「井上さんは同郷の先輩なんです。福岡なので勝手に親近感が湧いている。偶然ですがすごくうれしくて」とにっこりで、また上白石も鹿児島出身で「同じ九州。近い地で生まれた私たちがこういう役をやるのは奇妙な偶然でうれしかった」と顔をほころばせた。

　本作は2026年2月26日から3月17日まで東京・明治座にて上演される。