【STARGLOWインタビュー連載2】18歳・ラッパーGOICHI、SKY-HIに教わった“天井の壊し方”とは

SKY-HIがCEOを務めるBMSGのオーディションプロジェクト『THE LAST PIECE(以下、ラスピ)』から、5人組グループ・STARGLOW(スターグロウ)が誕生した。ラスピはBE:FIRST、MAZZELに続く3組目のボーイズグループ結成に向けた10代限定のプロジェクトで、最終審査でRUI、TAIKI、KANON、GOICHI、ADAMの5人を選出。9月22日には、最終審査楽曲『Moonchaser』がプレデビュー曲としてリリースされた。同日の記者会見を皮切りに、メンバーはテレビ、ラジオ番組に出演。来年1月31日、2月1日には横浜BUNTAIでデビューイベントが開催される。ENCOUNTは希望に満ちた5人にインタビュー。それぞれに、デビューをつかんだ思いとビジョンを聞いた。今回はGOICHI。

ワイルドなラップスキルを持つSTARGLOWのGOICHI【写真:増田美咲】
ワイルドなラップスキルを持つSTARGLOWのGOICHI【写真:増田美咲】

BMSGから3組目のボーイズグループ

 SKY-HIがCEOを務めるBMSGのオーディションプロジェクト『THE LAST PIECE(以下、ラスピ)』から、5人組グループ・STARGLOW(スターグロウ)が誕生した。ラスピはBE:FIRST、MAZZELに続く3組目のボーイズグループ結成に向けた10代限定のプロジェクトで、最終審査でRUI、TAIKI、KANON、GOICHI、ADAMの5人を選出。9月22日には、最終審査楽曲『Moonchaser』がプレデビュー曲としてリリースされた。同日の記者会見を皮切りに、メンバーはテレビ、ラジオ番組に出演。来年1月31日、2月1日には横浜BUNTAIでデビューイベントが開催される。ENCOUNTは希望に満ちた5人にインタビュー。それぞれに、デビューをつかんだ思いとビジョンを聞いた。今回はGOICHI。(取材・文=コティマム)。

 GOICHIは小学生の頃からダンスレッスンに通い、2024年にBMSGのTRAINEE(=練習生)のオーディションに合格。低音でパワフル、ワイルドなラップスキルが特長で力強い声が持ち味だ。TRAINEE歴は1年強ながら、STARGLOWのメンバー入りを果たした。

――デビューが決まった気持ちから教えてください。

「デビューが決まってから(結果発表が)オンエアされるまでに1か月以上あったので、本当に実感がなかったです。TRAINEEも1年以上やらせていただいていて、そこから本当にスピードが速すぎて……」

――デビューまでの流れに勢いを感じます。

「急にTRAINEEになっていろんな活動をさせてもらい、いろんな人たちと仲良くなって、気づいたらラスピが始まっていました。思い描いていたスピード感とは違うので、本当に実感がなくて」

――環境が激変しています。

「『実感が湧かないまま一生やっていくんだろうな』と思いつつ、今は本当に目の前のことだけをずっとやっています。ここ最近はMV撮影もあって、『BMSG FES’25』やテレビ出演をさせてもらっています。そこで、ようやく『俺、STARGLOWなんだ』と思いましたし、『俺たち、ここから頑張っていくんだな』という覚悟が決まった感じがします。今が一番、『あっ、STARGLOWなんだな』と思えている期間ですね」

――プレデビュー曲の『Moonchaser』は疾走感のある楽曲です。最終審査で歌った時と歌割りが替わりましたが、STARGLOWバージョンの『Moonchaser』はいかがですか。

「最終審査の時は歌詞的にも、『自分たちがここでデビューするんだ』っていう気持ちを歌う楽曲だったので、そういう気持ちで歌っていました。でも、STARGLOWになってから、自分のパート割りや構成は結構変わっていたので、自分的には『違う気持ち』で “覚悟”に置き換えて歌っています。いろんな人の思いが乗っている楽曲だからこそ、毎回、気持ちを込めて歌っています」

――MVも好評ですね。

「本当に良いものを作っていただきました。プレデビュー段階でここまで洗練 洗礼されていて高級感があって、シンプルなMVが作れて感動しています。いろんな人から『見たよ』と声を掛けられますし、褒めていただいていきます。感謝です」

――ラスピを振り返って、成長できた場面があったら教えてください。

「ラスピ期間で、自分の魅力を増やすことができました。自分の第一印象としては、『ゴリゴリの低音ラップ』みたいなイメージがあると思います。最初は自分でも『良いところは、そこだけなんじゃないか』と思ってラスピに臨んでいました。でも、審査が進む中、笑顔でパフォーマンスをしてみたり、甘いラップだったりとか、そういうものを見つけることができました。そこで自信もついたし、新しい魅力に気づけて、自分の表現の幅も広がったと思います」

――ラスピ5次の疑似プロ審査では、『Blast Off』でGOICHIさんらしいパワフルな低音ラップを披露していました。同時にSKY-HI さんから「天井が見えかけている」と指摘もされました。SKY-HIさんからの「そこを乗り越えて来い」というメッセージにも受け取れましたが、プレッシャーはありましたか。

「5次審査を通過したとはいえ、明確に日髙(光啓=SKY-HI)さんから課題が出されたので、最初は焦りもありましたし、『ドキッ』としました。“天井の壊し方”っていうのも、次の楽曲が『Secret Garden』というゆっくりした楽曲だったのもあって、すごく難しかったです」

――5次の『Blast Off』はラップメインでしたが、『Secret Garden』はシックなR&Bでした。しかもBE:FIRSTの新曲で、BE:FIRST本人とも対決する審査でした。「天井を壊す」ためにどのようなアプローチをしましたか。

「もう、ストレートに『どういう風に自分の壁を壊せばいいのか』を日髙社長に聞きました。パッション全開にラップで打ち壊しにいくというよりは、楽曲に入り込んで気持ちを込めて歌う。自分をかっこよく見せるためのパフォーマンスじゃなくて、楽曲に自分が入って、そこからパフォーマンスを自然と出していくということを教わってからは、『それだったらできるかも』って思えたので、すぐにポジティブ思考になれました。『これなら多分、自分でもできる』と思ってやってみて、6次審査もうまくいったのでうれしかったです」

STARGLOW。左からGOICHI、RUI、KANON、ADAM、TAIKI【写真:増田美咲】
STARGLOW。左からGOICHI、RUI、KANON、ADAM、TAIKI【写真:増田美咲】

ラップの原点は「父親の友達」

――GOICHIさんは低音でワイルドなラップが得意ですが、影響を受けたアーティストや音楽はありますか。

「僕のラップの原点は、日本人ラッパーのZORNさんです。実は僕の父親がZORNさんとつながりがあって、『お父さんの友達』という感覚でZORNさんの歌が車で流れていました。そこで初めてラップというものに触れました。その時は聴いているだけで、プレーヤーになろうとは思っていなかったのですが、アーティストを目指して1発目にラップをしてみた時に、無意識にZORNさんっぽくなっていました」

――ラスピ中は作詞などの課題もありましたが、ZORNさんの影響は感じましたか。

「やはり、『基盤にあるかな』と思っていて、歌詞を作る中でスローガンとかは無意識にZORNさんっぽくなっていたかなと思います」

――来年1月にデビューショーケースを控えていますが、ファンの方々へメッセージを。

「この段階で自分たちのことを見つけていただいて、うれしい気持ちでいっぱいです。デビューショーケースもあるので、自分たちの音楽やかっこいいところをバッチリ見せて、もっと好きになってもらいたいなと思います。個人としては、夢を叶えさせてくれた親や、たくさんお世話になった方々に感謝していますし、その気持ちを忘れずにぶちかましたいなと思います!」

□GOICHI 2006年12月14日、埼玉県生まれ。24年からTRAINEEとしてBMSGに在籍。低音で力強いワイルドなラップが強み。

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