神木隆之介、デビュー25周年の記念本は自らアポ取り「母校の広報担当に電話したり…」
俳優としてのこれから 「前向きに進んでいきたいと思ったとか、希望を与えられるような作品に出たい」
――アニバーサリーブックにはいろんな方々が登場していますね。
「(インタビューを担当した)古市(憲寿)君を始め、いろんな方にいろんなことをやっていただきました。企画自体も、編集の会社に勤めている僕の高校の同級生と立ち上げたものなんです。『お前の25周年の本を作りたくない? 俺らで何かやろうぜ』というところから始まったんです。僕自身が企画の段階から入っていけたのがうれしい。せっかく横のつながりがいっぱいあるのだから、仲間といっぱい作っていきたいですね。絶対に面白い、新しいもの作れると思います。その第一歩になればと」
――堀越高校の同級生はいっぱいいますよね。
「中村隼人とは堀越で写真を撮りました。その企画した同級生とは半々でアポを取りました。僕も高校の広報担当部署に電話したり、できることは自分たちでしよう、と。25年やってきて、いっぱいの方々が応援してくださり、昨年の舞台「キレイ-神様と待ち合わせした女-」の時も勇気づけられました。僕に興味を持ってくれた方々に恩返しの思いを届けたいんです」
――神木さんは大抵のことをやってきましたが、去年の『キレイ~』が初舞台、YouTubeも初めて。まだ初めてのことって、あるんですね。
「まだまだ探せば、いろんな世界の人と、いろんな関わり方、いろんな表現があるのかな。表も裏も。多分、そうなっていかないとダメなんだと思います。僕らの周りの世界だけじゃなくて、全員です。今までのことも大事にしつつ、臨機応変にやっていかなきゃいけない。僕自身も、それに対応できるようにやっていきたいなと思います」
――コロナ禍の今、俳優が俳優だけをやっている時代ではなくなった、と。
「歌手だって、芸人さんだって、演技するし、もう壁はないんですよね。みんなが手を取り合いつつ、お客さんをどう喜ばせるか。いろいろな手段でやって、希望を見い出すのがいいと思っています」
――俳優としては、どんなことをやっていきたいですか?
「基本的には、その役に見えたら、いいなぁと思います。それに対して、賛否や共感がありますが、それだけでも感動だと思います。これからは、救われたとか、前向きに進んでいきたいと思ったとか、そういう希望を与えられるような作品に出たいです。もちろん作品によって、伝えるメッセージは違いますけども、人の感情を動かすことができる。そのぐらいの表現力が持てたら」
――コロナ禍の今、元気がなくなっている人はたくさんいますからね。神木さんを支えた言葉はありますか?
「母親からも、事務所のすごく尊敬している上司からも言われた『お前はお前のままでいいんじゃない。ありのままが一番いいよ』っていう言葉はすごく大事にしています。別に着飾らなくていい。別に自分は自分なんだから、役は役としてならないといけないけれども、舞台あいさつでは、自分の言葉、素直な言葉が一番伝わるし、何も大人ぶらなくてもいい。これからも、自分が楽しいと思うことをやりたいと思っています」
(終わり)
□神木隆之介(かみき・りゅうのすけ)1993年5月19日、埼玉県出身。主な出演映画は「妖怪大戦争」(05年)、「桐島、部活やめるってよ」(12年)、「バクマン。」(15年)、「3月のライオン」(17年)。ドラマに日本テレビ系「学校のカイダン」(15年)など。声の出演でアニメ映画「サマーウォーズ」(09年)、「君の名は。」(16年)がある。アニバーサリーブック「おもて神木/うら神木」(限定版税込4500円、通常版税込3000円)は9月25日に発売。