「不快になった」国民的アニメでもあった“BPO案件”3選 性的表現にクレーム?
誰もが知る国民的アニメのなかには、作品名が公開されていないものの、過去に「BPO(放送倫理・番組向上機構)」へ苦情が寄せられた作品がある。どのような表現が問題視されたのだろうか。

苦情が寄せられる一方で「気にしすぎ」の声も
誰もが知る国民的アニメのなかには、作品名が公開されていないものの、過去に「BPO(放送倫理・番組向上機構)」へ苦情が寄せられた作品がある。どのような表現が問題視されたのだろうか。
最初に紹介するのは、2010年5月28日に放送された『ドラえもん』に寄せられたと思われる意見だ。同日に放送された回には、触れた物の性質や外観が逆転してしまうひみつ道具「アベコンベ」が登場し、この秘密道具によって町中の人や物が逆転してパニックになる話だ。
番組内容は至って問題ないが、新聞の番組欄に「大騒動 ドMなジャイアンに天才のび太!?」と記載されていたのである。おそらく普段は乱暴者のジャイアンがあべこべになることを「ドM」と表記したのだろう。
放送時期のBPOには「子どもに意味を尋ねられたが教えられなかった」「当日の放送のサブタイトルは新聞の番組欄と異なっていて、話題作りのためだったのかと不快感を覚えた」といった意見があり、保護者や視聴者から指摘されてしまったようだ。
また、ファンにとってお馴染みのシーンでも物議を醸してしまった作品もある。17年5月放送の『ドラゴンボール超』第89話「現れた謎の美女!天津流道場の怪!?」に該当すると思われる苦情がBPOへ寄せられた。
本話では天津飯の道場に美少女が入門してきて、居合わせた亀仙人が大喜びして道場へ招き入れる。そして、亀仙人が直々に修行をつけようとするのだが、ミニスカートを履かせたりお尻を触ろうとしたりするのだ。
ファンからしてみれば、亀仙人の行動は見慣れたものでお決まりのパターン。しかし、BPOには「断ることのできない年上の男性から、若い女の子が身体を触られたり、下着を覗かれたりというシーンが放送された」「子どもも見るアニメとしては不適切な内容だ」と、厳しい声が寄せられた。
ほかには幅広い年代から支持され、毎年劇場版が制作されている『名探偵コナン』にも時期と内容から考えて、該当すると思われる苦情があった。問題視されたのは、2016年2月に放送された第808話「かまいたちの宿(前編)」のとあるシーンである。
本話では主人公「江戸川コナン」たちが訪れた旅館で、客を増やすために、女将が義父から女体盛りをやるように言われたと話す場面があった。このシーンは原作と同様の展開で、アニメでは女体盛りされた女性の姿に黒塗りの規制が入っている。
同時期のBPOへの意見として「夕方の時間帯に放送されているアニメ番組で女体盛りについて触れたシーンがあり、不快になった」「たとえ原作にあった文言であっても、放送倫理、放送時間帯、子どもへの影響を考慮して、放送における適切な表現に変更してほしい」といった、本作の女体盛りに対するクレームと思われる内容が掲載された。
このように国民的アニメにもBPOへ苦情が寄せられる一方で、「気にしすぎではないか」という声もあがっている。今回紹介した作品は、どれも朝や夕方など幼い子どもが見る時間帯に放送されているため、より保護者の目に止まったのかもしれない。
あなたの“気になる”を教えてください