オーディション落選200回も挫折せず「最後は意地」 22歳・山本かりんがつかんだ“チャンス”

デビューから2年足らず、まだまだ無名の新人俳優・山本かりん(22)が、ABEMAで放送中のバラエティー『ナオキマンの都市伝説ワイドショー SEASON2』で存在感を放っている。オーディションに落ち続けること200回超。ようやく開いた憧れの世界への扉の先には、見たことのない景色が広がっていた。まだまだ何色にも染まっていない22歳の原石の素顔に迫った。

インタビューに応じた山本かりん【写真:ENCOUNT編集部】
インタビューに応じた山本かりん【写真:ENCOUNT編集部】

初バラエティーで超能力の才能が“開花”「え、曲がったんだけど…」

 デビューから2年足らず、まだまだ無名の新人俳優・山本かりん(22)が、ABEMAで放送中のバラエティー『ナオキマンの都市伝説ワイドショー SEASON2』で存在感を放っている。オーディションに落ち続けること200回超。ようやく開いた憧れの世界への扉の先には、見たことのない景色が広がっていた。まだまだ何色にも染まっていない22歳の原石の素顔に迫った。(取材・文=中村彰洋)

 山本は、2024年に新設事務所・bijouxが主催したオーディション「bijoux AUDITION 2024」で「廣木隆一賞」を受賞し、憧れていた芸能界へと飛び込んだ。その後はドラマやCMなどに出演し、着実に経験を積んでいる。今年10月からは、ABEMA『ナオキマンの都市伝説ワイドショー SEASON2』で初バラエティーに挑戦。超常現象研究家・秋山眞人氏の指導のもとで開催された未知の体験だらけの合宿に参加し、自身の“可能性”と向き合った。

――初のバラエティー番組出演が異色すぎるテーマとなりましたね。

「番組オーディションのお話をいただいた時は『え、どういうこと? 超能力なんてないけど!』と驚きました(笑)」

――その後、対面審査でスプーン曲げに成功し、合宿参加の12人に選ばれました。

「突然スプーンを配られて、言われるがままにやってみたら、『え、曲がったんだけど……』と驚きでした。その数日後に連絡をいただいて、何をするかも分からない状態で参加しました」

――実際に合宿に参加してみていかがでしたか。

「本当に1週間泊まりっきりで、朝8時ごろから夜10時ごろまでずっとカメラが回っている生活でした。さまざまな超能力の練習をしましたが、毎日のように普通では信じられないような現象が起こって、人生で1番濃い1週間でした」

――正直、イチ視聴者からするとどこまでが本当なのか疑いたくなるようなことばかりです。

「私も合宿に参加するまでは半信半疑でしたが、実際にそういった光景を目の当たりにしてしまったので、信じざるを得なかったです。今ではネッシーも本当にいると思っています(笑)」

――周囲からは信じてもらえなさそうですね(笑)。

「『スピってる!』って言われちゃいます(笑)」

――今ではプロフィールの特技欄には「スプーン曲げ」と書いていますね。

「実際に曲げられちゃったので、特技にしちゃいました(笑)」

初のバラエティー番組に出演【写真:ENCOUNT編集部】
初のバラエティー番組に出演【写真:ENCOUNT編集部】

高校卒業後は専門学校に進学、美容師免許も取得

――山本さんは24年のオーディションで事務所に所属されましたが、どういった経緯で応募されたのでしょうか。

「小3の頃から芸能界に興味を持っていましたが、両親から『高校を卒業するまでは受けちゃダメ』と言われていました。なので、高校を卒業してからの3年間でとにかくオーディションを受け続けていました。もう数えてないぐらい応募していて、200回は超えていると思います」

――どういったジャンルのオーディションを受けていたのでしょうか。

「芸能界に憧れたきっかけが、ドラマ『マルモのおきて』(11年)でした。私より年下の芦田愛菜さんや鈴木福さんがキラキラしている姿を見て、『テレビの中に入りたい』と思うようになりました。なので、女優さんがメインでした。アイドルにも興味があったので、そういったオーディションも受けていました」

――200回以上もオーディションを受けている人も珍しいかと思います。途中で挫折することはなかったですか。

「最初はなんとなく『やってみたいな』と受け始めましたが、回数を重ねていく中で、夢に変わったタイミングがありました。何百と受けていたので『絶対に受かるまでやってやる!』と最後の方は意地みたいにもなっていました(笑)」

――オーディションを受け続けていた3年間はどのように過ごしていたのでしょうか。

「福岡の専門学校に通って、美容師免許を取得しました。卒業後の1年間は地元の熊本に帰って、歯科助手や医療事務のアルバイトをしながらオーディションを受け続けていました」

最愛の猫との約束「絶対に良い報告するから待っててね」

――「bijoux AUDITION 2024」で、ようやく結果を出すことができましたが、心境はいかがでしたか。

「自分の中で受かることがゴールになってしまっていたので、『夢がかなった!』という思いがありました。それに、これまでとは違った思いで臨んでいたので、本当にうれしかったです」

――違った思いとは、どういった部分だったのでしょうか。

「最終審査の前に東京で2日間の合宿があって、その間に小3から実家で飼っていた猫の“シェリ”が危篤状態になってしまいました。合宿と最終審査の間が1日空いたので、熊本に帰って、『もう一生会えないかもしれない』と葛藤しながらも、『絶対に良い報告をするから待っててね』と約束して、東京に戻ったことを覚えています。なので、これまでのオーディション以上に『やるしかない!』という緊張感がありました」

――山本さんにとって本当に大きな存在だったことが伝わってきます。実際に報告をすることはできましたか。

「スポットライトが当たった瞬間、『シェリに報告できる!』とうれしくて号泣してしまいました。その日の夜に母と電話して、『どうだった?』と聞かれても、『別に』と答えていました。翌日に熊本に帰って、1番にシェリに『受かったよ』と報告をしました。私が受賞した時の写真をスマホで見せたら、寝たきりで水も飲めない状態だったのに、首を持ち上げて画面を見てくれたんです。最後の力を振り絞ってくれたんだと思っています。本当に良い報告ができて良かったです。横で聞いていた母は、私が落ちたと思っていたので、びっくりしていました(笑)」

――憧れだった“テレビの中”に入ることもできましたね。

「『量産型ルカ-プラモ部員の青き逆襲-』(テレビ東京系)で、初めて自分に注目が集まる機会をいただけました。テレビにずっと自分が映っていて、『やばっ!』って(笑)。この出演をきっかけにインスタグラムのフォロワーも1000人ぐらい増えました。SNS上でも『後輩ちゃん、かわいい』といった反響をもらえて、すごくうれしかったです」

――24年7月から上京したとお聞きしましたが、東京での生活はいかがですか。

「熊本の田舎に住んでいたので、生活がガラッと変わりました。お仕事はまだまだスケジュールが埋まらない日も多いので、もっと頑張っていきたいです。プライベートでは、インドアなので、休みの日はほとんど家にいます。今年の夏に家族が遊びに来た時は、築地や浅草に初めて行きました。ディズニーも行ったことがないので、いつかは行ってみたいです」

――今後はどのような活動をしていきたいですか。

「まずは女優として存在感を示すこと。今回の超能力合宿の経験を活かしたり、動物が大好きなので、そういったバラエティー番組などにも出演できるようにもなりたいです。多方面で活躍できるように頑張ります。まずは“山本かりん”という名前をいろんな方に知っていただきたいです」

□山本かりん(やまもと・かりん)2003年3月24日、熊本県出身。24年3月に「bijoux AUDITION 2024」で「廣木隆一賞」を受賞。同10月に日本テレビ系『3年C組は不倫してます。』で俳優デビュー。25年、テレビ東京『量産型ルカ-プラモ部員の青き逆襲-』の後輩役で注目を集めた。ABEMAにて10月からスタートした『ナオキマンの都市伝説ワイドショー SEASON2』で初バラエティーに挑戦中。特技は「猫をお風呂に入れること」と「スプーン曲げ」。動物好きで、実家では7匹の猫を飼っている。

次のページへ (2/3) 【写真】ドラマ出演で「後輩ちゃんかわいい」と話題…山本かりんの制服ショット
1 2 3
あなたの“気になる”を教えてください