柄本佑主演、渡辺謙共演の映画『木挽町のあだ討ち』に出演する追加キャスト12人が、10日に一挙解禁された。本作は2026年2月27日に全国公開される。

　第169回直木賞および第36回山本周五郎賞をダブル受賞した永井紗耶子氏の同名小説を映画化した本作は、芝居小屋を舞台に、仇討ちの裏に隠された真実を描く極上の“江戸ミステリー”。主演の柄本は、仇討ち事件の真相を追う田舎侍・加瀬総一郎役を務め、渡辺は芝居小屋「森田座」で謀略を巡らせる立作者・篠田金治を演じる。監督・脚本は時代劇の名手・源孝志が担当する。

　今回新たに発表されたキャストは、なにわ男子の長尾謙杜、北村一輝、瀬戸康史、滝藤賢一、高橋和也、正名僕蔵、山口馬木也、愛希れいか、イモトアヤコ、野村周平、石橋蓮司、沢口靖子の12人。

　仇討ちを成し遂げた若侍・伊納菊之助を演じる長尾は、本作では誰も知らない秘密を抱えた重要な役どころに挑む。プロデューサーの須藤泰司氏は長尾の起用理由について「長尾くんは、前回、ご一緒した『室町無頼』においてはワイルドな魅力全開でした。けれど本来の彼は男も魅入ってしまうほどの美少年。そして今回の菊之助は女性のような美しい容姿が必要な役。そこで、これはもう彼しかいないと思い立ち、連続オファーとなりました」と語っている。

　その菊之助に討たれる仇敵・作兵衛役には北村が決定。須藤氏は「北村さん演ずる作兵衛は本作最大のミステリー、善悪、二つの顔を見せます。とりわけ“悪”が強く出なければ、“善”が際立たない。そんな“悪”を演じて、北村さん以上に観客をスクリーンに引きずり込める役者はいない」とコメントしている。

　このほか、華やかな木戸芸者・一八役に瀬戸、森田座の立師・相良与三郎役に滝藤、女形で衣裳方の芳澤ほたる役に高橋、小道具方の久蔵役に正名、その妻・お与根役にイモト、伊納清左衛門役に山口、その妻・たえ役に沢口、めし屋「つるや」の看板娘・お三津役に愛希、遠山藩の新藩主・遠山安房守役に野村、その家老・滝川主馬役に石橋が名を連ねる。

　本作について須藤氏は「本作は『オリエント急行殺人事件』のようなフォーマットで、全員が主役のような物語。そのため、実力派の演者を揃える必要がありました。本作をご覧になれば、その見事なアンサンブルにご納得頂けると自負しております」と語っており、豪華俳優陣による演技合戦にも注目が集まる。