「ぶつかると死ぬ」高速道路にクマ 「あぶねー」緊迫の一部始終…異常事態にショック消えず
夕方の高速道路を運転中に、突然の恐怖に見舞われた。強引に車線を走り抜ける黒い影。「ぶつかると死ぬかも……」。とっさの判断で急ブレーキをかけた。正体はクマだった。車載カメラに一部始終が記録。クマによる被害は全国で最悪の状況になっており、ドライバーの男性は「本当に怖いです」と複雑な胸中を明かした。

「地元でも山に入るのが怖いです」
夕方の高速道路を運転中に、突然の恐怖に見舞われた。強引に車線を走り抜ける黒い影。「ぶつかると死ぬかも……」。とっさの判断で急ブレーキをかけた。正体はクマだった。車載カメラに一部始終が記録。クマによる被害は全国で最悪の状況になっており、ドライバーの男性は「本当に怖いです」と複雑な胸中を明かした。
10月31日午後5時30分ごろ。岩手県内の八戸自動車道下り線、二戸パーキングエリア付近を走行中の出来事だ。なんの前触れもなく突如、黒い物体が横切ってきた。
「手前で1台追い越して走行車線に戻った時に、ヘッドライトが上向きに変わり、『右側になんかある?』『いる?』みたいな感じになりました。クマだと気付き、ぶつかると死ぬかもと思いました。後続車は近くにいないと思ったので、高速上だったのですが、ブレーキをかけました。クマはツキノワグマだと思います。体長は1.4メートルぐらいに見えました」。青森・南部町に向けて帰宅途中だった男性は、その瞬間を振り返る。
橋梁になっている場所で、クマ侵入による後続車への影響も心配になり、「すぐ先の一戸インターで高速を降りて、すぐに報告しました」。できる限りの安全措置を講じた。
男性は、スレッズとインスタグラムの自身のアカウント(@tate0201)にカメラの映像を公開。クマはぎりぎりで衝突を避けており、危機一髪の状況だったことがうかがえる。
地元ではクマの目撃情報、農作物の食害被害が発生しているという。日々の生活にも影響が出ており、「困っていることは、地元でも山に入るのが怖いことです。また、観光で紅葉狩りに行くこともためらっています」。
投稿は反響を呼び、「あぶねー」「ぶつからなくて良かったですね!」「クマ注意ですね。貴重な情報ありがとうございます。事故にならなく良かっですね!」など、驚きの声が寄せられた。
全国的にクマ被害は深刻化の一途をたどっている。男性は思案を巡らせており、「クマがこんなに里に来ることはなかったです。ニホンジカ、イノシシなどが増えてクマの食べる物がなくなっているのかもしれません。また、太陽光発電パネルの設置によって、クマのすみかがなくなっていることも考えられます。山と里の区別がなくなっている。クマが人間を怖がらない。里にある食べ物、人間が持っている食べ物はおいしいことが分かってしまった。こういったことが言えるのではないでしょうか」と訴えている。
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