【超特急インタビュー連載7】「勢いを止めてはいけない」 9人体制で悲願を叶えても“線路の途中”…続く8号車との絆

9人組メインダンサー&バックボーカルグループ・超特急の初となるライブ&ドキュメンタリー映画『超特急 The Movie RE:VE』(イム・ジス監督、オ・ユンドン監督)が、今月7日に公開される。同作では、6月から東京、兵庫、愛知、埼玉で開催された4都市8公演の『BULLET TRAIN ARENA TOUR 2025 EVE』に完全密着。公開に先駆け、ENCOUNTはカイ、リョウガ、ユーキ、タカシ、シューヤ、マサヒロにインタビュー。6人それぞれに話を聞き、超特急が目指す先が垣間見えた。

インタビューで、さらなる進化を誓った超特急のメンバー【写真:藤岡雅樹】
インタビューで、さらなる進化を誓った超特急のメンバー【写真:藤岡雅樹】

映画『超特急 The Movie RE:VE』 7日公開

 9人組メインダンサー&バックボーカルグループ・超特急の初となるライブ&ドキュメンタリー映画『超特急 The Movie RE:VE』(イム・ジス監督、オ・ユンドン監督)が、今月7日に公開される。同作では、6月から東京、兵庫、愛知、埼玉で開催された4都市8公演の『BULLET TRAIN ARENA TOUR 2025 EVE』に完全密着。公開に先駆け、ENCOUNTはカイ、リョウガ、ユーキ、タカシ、シューヤ、マサヒロにインタビュー。6人それぞれに話を聞き、超特急が目指す先が垣間見えた。(取材・文=ふくだりょうこ)

 超特急は、2012年6月に『TRAIN』でデビューした。メインダンサー&バックボーカルの独自スタイルを確立した彼らは、「かっこいい」だけではない。それはライブを見れば、感じることができる。クールに決めることもあれば、変顔をいとわず、叫び、時にはステージの端から端まで走り、“暴れ回る”こともある。

 グループ名にふさわしく、メンバーには号車が振られており、ファンは「8号車」。ファンも超特急の一員とし、その結束力は固い。

 しかし、その道のりは平坦ではなかった。デビュー当時は7人、そこから6人、5人とグループの形は変容し、10年を迎える22年のタイミングで、一桁号車のカイ、リョウガ、タクヤ、ユーキ、タカシが、新メンバーオーディション開催を決断した。それを勝ち抜き、新たに加わったのが二桁号車のバックボーカルのシューヤ、メインダンサーのマサヒロ、アロハ、ハルだ。当時、受け入れる側も、加入する側も生半可ではない覚悟を持っていたはず。その思いは今回、シューヤの言葉からも伝わってきた。

「過去に7人、6人、5人のメンバーで作ってきた歴史を大切にしながらも、やっぱり、それを超えていかないと、『僕たちが入った意味がないな』と思います」

 再編成から3年、超特急史上最大キャパシティーでのツアーが実現し、初のライブ&ドキュメンタリー映画『超特急 The Movie RE:VE』が公開される。メディア露出もグッと増え、10月24日には、念願のテレビ朝日系『ミュージックステーション』初出演も果たした。

 この3年での変化や新たな気負いが生まれるのではないかと思ったが、カイは「僕たちとしては、本来やるべきこととか、伝えたいメッセージは変わっていない」と言い切った。決して浮かれず、謙虚に「自分のやるべきことをやっているだけ」というわけだ。

 一方で、タカシは「超特急は平行線のままだといけません」と言った。

「その度に求められるものだったり、自分たちが目指すものが変わっていくような気がしているんです。それに『どれだけ対応できるか』とか、『変化できるか』ということがすごく大切だと思います」

東京ドーム、海外公演…8号車と夢を追う超特急【写真:藤岡雅樹】
東京ドーム、海外公演…8号車と夢を追う超特急【写真:藤岡雅樹】

地方の8号車にも「ライブをお届けしたい」

 超特急がデビューした12年以降、ボーイズグループが向き合う状況は変わり続けている。その中でどのように対応していくか。自分たちがやるべきこととは何なのか。それを冷静に見つめ続け、ストイックに「その時」にやるべきことに向かい合い続けてきたことが、今の超特急につながっている。

 その視線が向いているのは、「今」や「少し先」ではない。超特急は一貫して東京ドームに立つことを目標にしていたが、その先も見据えている。それをユーキは「8号車と僕たちの夢が叶ったイコールそれで終わりではない」と語った。

「目標としては東京ドーム公演がありますけど、さらにその先に行けるように。ずっと期待をしてもらえるような見せ方、あり方を『したいな』と思っています」

 さらにリョウガは「まだ会えてない地方の8号車にも、ちゃんとライブをお届けしたいです」と全国のファンを思いやった。マサヒロは「みんなで海外でライブしたいですね」と、世界へ視線を向けた。

 そして、タカシは「勢いは止めてはいけないと思いますし、もっといろんな方に知っていただけるように、それぞれがより高みを目指していけたら」と力を込めた。言葉通り、まだ線路の途中。9人はどん欲にさらなる高みへと列車を進める。

□超特急 カイ、リョウガ、タクヤ、ユーキ、タカシ、シューヤ、マサヒロ、アロハ、ハルの9人組ボーイズグループ。ダンサーがメイン、ボーカルがバックでパフォーマンスを行う唯一無二の「メインダンサー&バックボーカル」スタイルが特徴。2012年6月、シングル『TRAIN』でデビュー。22年にはメンバーオーディションを開催し、同8月にシューヤ、マサヒロ、アロハ、ハルが加入。現在の9人体制になった。

ヘアメイク KABUKI RYOTA、HIDEYO MINE、YUKIKO HONGO

スタイリスト 東正晃

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