吉岡里帆、インディーズ時代に培った感覚「今でも引っ提げて頑張って仕事をしています」
『第三回東京インディペンデント映画祭』授賞式が1日、都内で行われ、審査員長を務めた藤井道人監督、特別審査員を務めた俳優の吉岡里帆らが出席。寺田悠真監督の『NOVA』がグランプリに選ばれた。

寺田悠真監督の『NOVA』がグランプリ
『第三回東京インディペンデント映画祭』授賞式が1日、都内で行われ、審査員長を務めた藤井道人監督、特別審査員を務めた俳優の吉岡里帆らが出席。寺田悠真監督の『NOVA』がグランプリに選ばれた。
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同映画祭は、「次世代の映画監督を育成する」をモットーに、新たなムーブメントを呼び起こす「夢のある映画祭」として、2022年に誕生。第3回目となる本映画祭は「アートによるまちづくり」を新たなテーマに掲げて開催され、グランプリ作品受賞の寺田悠真監督には、総額1500万円規模のスカラシップ支援のもと、藤井監督プロデュースによるオリジナル作品の制作権が授与された。
審査員総評で吉岡は「私にとってもインディーズ映画は特別なもので、10代の頃に“映画をやってみたい”と思って、でもいきなり商業の世界に行くことはできなくて、そんな中、声をかけてくれた学生の友人たちや、映画監督を目指している友人と出会って、そこで映画をみんなで作って、数少ない人だったかもしれないけど、それを見てもらえた機会があって、誰かが感想を言ってくれて、輪ができていくといいますか、映画ってそういう力があるなっていつも思います」としみじみと語り、「1つに作品ができるとそこに大勢の人が集まって、普段起こらなかったような奇跡が起きて、いま私は商業の世界におりますけど、インディペンデントで培った感覚であったり、そのときに覚えた感動みたいなものを今でも引っ提げて、頑張って仕事をしています」と打ち明けた。
また、今回の作品を見たあとに他の審査員たちと話をしたそうで「共通してあるのは、『新しい価値観を示してくれた』だったり、『新しい感情にさせてくれた』で、映画って明日ちょっと違う自分になれたり、違う価値観で生きられるパワーをくれるという期待感があるのかなと思います」と吐露し、「私もどんな感情になってもらいたいかとか、どんな新しい価値観を見てもらえるかなというところを、今回の作品から学ばせていただきましたし、そういう思いで仕事をしていきたいなと改めて感じました」と感謝。「審査員なんてやらせていただいて恐縮なんですけど、とてもいい機会をいただいてありがとうございました。また、監督の皆さまであったり、この会場にいらっしゃる皆さまとどこかでお仕事で出会えるように頑張っていきますので、何かありましたらお声がけください(笑)」と自己アピールも忘れなかった。
そして、藤井監督はエントリー作品のクオリティーの高さに驚きつつ「映画監督をしているのでライバルだと思って審査をさせていただきました。一つひとつの苦労を僕も同業者として理解している中で審査をするというのはおこがましい行為だとわかっているんですけど、誰かがチャンスのバトンを渡さないといけないので、今回は寺田監督に一緒に面白い映画を作ろうというバトンを託したいと思いました」と語り、「日本の映画の文化を海外の人たちにももっともっと受け入れてもらえるように、小さい映画祭ながらも進めていきたいと思いますし、この映画祭に参加された皆さまは、こんなチャンスをくれる映画祭があるんだよということを広めていきたいです。こういう活動が全国で広がっていくことも願っております。我々プレーヤーも、日本の映画の振興のために頑張っていきます」と力強く語った。
このほか、同授賞式には審査員を務めた臼井真之介氏(東宝)、行実良氏(スターサンズ)、SYO氏(映画ライター)、根本飛鳥氏(録音技師)、菅井ひなの氏(映画祭学芸員)も出席。受賞作品監督の宮部一通監督、chavo監督、西端実歩監督、高平桃見監督も登壇した。
<受賞作品一覧>
・グランプリ
「NOVA」(寺田悠真)36分57秒
・準グランプリ
「つぐない」(宮部一通)38分37秒
・審査員特別賞
「BARA」(chavo)19分56秒
・入選作品
「エッセル坂を越えて」(西端実歩)25分
「軽トラック娘」(高平桃見)19分47秒
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