「特撮の神様」円谷英二さん、米視覚効果協会で殿堂入り 日本人初
株式会社円谷プロダクションは31日、創業者で「特撮の神様」として知られる映画監督の円谷英二さんがこのほど、米視覚効果協会(VES)の生涯功労賞である「Hall of Fame(殿堂入り)」に日本人として初めて選出されたことを発表した。日本時間11月8日に米ロサンゼルスにて表彰されるという。

過去にはウォルト・ディズニー、スタンリー・キューブリックら
株式会社円谷プロダクションは31日、創業者で「特撮の神様」として知られる映画監督の円谷英二さんがこのほど、米視覚効果協会(VES)の生涯功労賞である「Hall of Fame(殿堂入り)」に日本人として初めて選出されたことを発表した。日本時間11月8日に米ロサンゼルスにて表彰されるという。
米視覚効果協会は映画、テレビ、広告など、あらゆるメディアにおける視覚効果(VFX)分野で世界的に最も権威あるプロフェッショナル組織で、世界50か国以上、約5000人が所属。今年2月には、俳優・映画監督の真田広之が「VES Award for Creative Excellence」を、山崎貴監督が「VES Visionary Award」を受賞し、日本国内でも話題となっていた。
同賞で過去殿堂入りした映画監督には、ウォルト・ディズニー、スタンリー・キューブリック、ジョルジュ・メリエスなどが名を連ねており、日本人としては史上初の殿堂入りとなる。
「特撮の神様」として知られる円谷さんは、1919年に撮影技師の助手として映画キャリアをスタート。23年にカメラマンに昇進すると、当時最先端の撮影技術を探求し、日本映画界初の鉄製の撮影用クレーンを制作した。この頃、映画『キング・コング』(33年)に感化され、特殊撮影技術を最大限に生かした作品作りを志向。その後、J.O.スタヂオなどが合併して東宝が設立されると、そこで特撮技術の研究と開発が開花させた。
ミニチュアワーク、多重合成、スクリーン・プロセス、スーツメーション(俳優にクリーチャースーツを着せる手法)、マットペインティング、光学合成など、特殊撮影技術の先駆者となった。戦後もキャリアを積み重ね、54年に本多猪四郎監督、東宝製作の『ゴジラ』での特撮により、世界的にその名を知られることに。63年に自身の会社である円谷特技プロダクション(現:円谷プロダクション)を設立。そこでテレビ番組『ウルトラQ』、『ウルトラマン』、『ウルトラセブン』などのウルトラマンシリーズを立ち上げた。
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