女優志望からRIZIN参戦“ムエタイお姉さん”に 産後3か月で試合出場の驚異「格闘技はやればやるほど上に」
モデルとして活動しながらムエタイファイターとしても闘う“ムエタイお姉さん”ことみいちゃんレンジャージム(26)。11月3日に開催される格闘技イベント「RIZIN LANDMARK 12 in KOBE」のオープニングファイトで、17歳の伊藤菜の花との対戦を控えている。今回のインタビューでは、格闘技を始めたきっかけや、妊娠・出産を経て3か月で本格始動を果たした背景などについて話を聞いた。

大学生時に一般会員からスタート
モデルとして活動しながらムエタイファイターとしても闘う“ムエタイお姉さん”ことみいちゃんレンジャージム(26)。11月3日に開催される格闘技イベント「RIZIN LANDMARK 12 in KOBE」のオープニングファイトで、17歳の伊藤菜の花との対戦を控えている。今回のインタビューでは、格闘技を始めたきっかけや、妊娠・出産を経て3か月で本格始動を果たした背景などについて話を聞いた。
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◇ ◇ ◇
――格闘技との出会いは。
「今の夫と出会った頃に夫が格闘技ジムをやっていて、『体づくりのためにやってみない?』と言われたのがきっかけです。大学3年生の頃に、週2回くらいのペースでゆるく通っていました。最初は完全にダイエット目的でしたね」
――いつから本格的な練習に。
「2年くらいはフィットネス感覚だったんですけど、妊娠前に“もっと強くなりたい”って気持ちが湧いてきて。夫に連れられて格闘技の試合に行くたびに、格闘技会場の盛り上がりと華やかさ、かっこよさに魅了され、格闘技チャンピオンになりたい! と思うようになりました。出産したらすぐに試合に出ようと決めて、実際に産後3か月でアマチュアの試合に出場しました」
――なぜムエタイを選んだのでしょうか。
「“立ち技最強はムエタイ”って言われていたので、“じゃあ最強を目指そう”と。肘や組み技も使えて、試合前には踊りがあったりと華やかなのも魅力でした。キックボクシングより“お祭り感”があるし、私は人前に出るのが好きなので、ムエタイは自分に合っていると思いました」
――技術面で苦労はありましたか、
「もちろんです。ムエタイは本当に技術が大事なので、トレーナーに教わりながら、できるようになるまで突き詰めるしかないと思ってます」
――妊娠中も格闘技への思いは。
「もうずっと“チャンピオンになりたい”しか考えてなかったです(笑)。格闘技の試合をたくさん見て、軽くキックの練習もしてました。WBCの緑のベルトが欲しくて、レベルはめちゃくちゃ高いけど、“いつかタイで試合がしたい”という思いも強かったです。インスタもムエタイ中心に変えました。」
――産後3か月の本格始動、体は戻りましたか。
「産後1か月半~2か月くらいで練習を再開しました。最初は全然体力がなくて、足にも力が入らなかったけど、毎日少しずつやればちゃんと戻ってきます。赤ちゃんを抱っこしながらスクワットしたり、子連れOKのジムを探して通ったり。赤ちゃんと一緒にできるトレーニングも工夫してました。でもやはり、産後の無理は禁物なので、みなさんのペースで無理せずに」
――むしろ運動がプラスに働いたのでしょうか。
「そうですね。運動するとアドレナリンが出て、気持ちが上がるし、眠りも深くなる。ストレスが溜まると子どもにも伝わるので、私は“自分のテンションを上げる方法”として運動を選びました。やりたいことを我慢しすぎると家族にも優しくなれないなと感じたので」
――格闘技中心の生活、スケジュールは。
「朝9~10時に起きて、1歳の赤ちゃんのご飯をあげてからジムへ。3時間くらい練習して、夜、赤ちゃんが寝たらランニング。週5で動いて、日曜日はお休み。日曜は必ず神社に行って“感謝とおいのりをしていました」

今年8月の試合でKO勝ち
――今年5月、プロデビュー戦はいかがでしたか。
「めっちゃ緊張しました! レガースなどの防具がなくて、目とか足にあざができたけど、チケットを買って、見にきてくださった方々、遠くから応援に来てくれる仲間たちの応援のパワーをお借りして、勝てました」
――8月には初のKO勝ちをしました。
「めっちゃ気持ちよかったです! みんなが喜んでくれて、それが何よりうれしかったですね」
――タイの試合現場の空気は。
「ほんとにお祭りみたいで楽しかった! 屋外の特設スタジアムで、みんなお酒飲んだりご飯食べながら観戦していて、日本よりもワクワクする雰囲気でした」
――暑さもすごそうですね。
「はい、暑かったです! 冷房もほとんど効いていないので、早めに決着をつけようと考えて試合しました」
――今は格闘技にどっぷりですか。
「もともとはモデルや女優志望だったんですが、“格闘技は自分の努力次第で上に行ける世界”だからこそハマりました。モデルは“待ち”の仕事だけど、格闘技はやればやるほど上に行ける。それが楽しくて」
――11月3日、RIZIN出場。意気込みは。
「絶対緊張します(笑)。でも試合で心をつかみたい。試合を見て、ちょっとだけプロフィールを見て、女性を元気づけられたらめっちゃうれしいです」
――どんな姿を見てほしい。
「言語化が難しいですが、なんか子育てしててまだ子どもも小っちゃいけど、こういう舞台に私も立てるとは思ってなかったので、お母さんになっても、自分の夢を追って良い。と、少しでもみなさんのパワーになるような試合にしたいです。あと相手の子と結構年齢差があるので『おかあちゃん強いんだぞ』って姿も見せたいです」
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