お笑い芸人のバカリズムと、お笑いトリオ・ロバートの秋山竜次がMCを務めるテレビ東京系バラエティー番組『バカリ×秋山 バカミュート』が11月3日、10日と深夜0時30分から2週連続で放送される。同じ福岡県出身、2人の天才芸人がお互いの印象や挑戦してみたいことについて語った。

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『バカリ＆秋山のバカミュート』は、“無声”という新たな切り口のお笑いネタ番組。「自ら撮影したミュートネタ動画で笑いをとること」を唯一のルールとする。その「バカミュート（無声ネタ動画）」をMCのバカリズムとロバート秋山がチェックし、視聴者と共に観ていく。無音だから面白い――。そんな新機軸で、ゆくゆくは「テレ東発の賞レース」を目論む。

　今回、MCとしてタッグを組むことになったバカリズムとロバート秋山はテレビ東京系『ゴッドタン』のマジ歌選手権をはじめ、お笑い勝負やネタ番組では共演しているが、2人でのMCは珍しい組み合わせ。しかし、福岡県出身の共通点を持ち、3学年差と歳も近い（バカリズムが49歳、秋山が47歳）。そんな境遇が共鳴を生む。

秋山「こうして東京で一緒に仕事ができてうれしいです」

バカリズム「マジ歌（選手権）かたまに特番でお会いするくらい。でも、歳も近くてね。福岡の北の方出身の2人で、福岡芸人のあるあるについて行けない（笑）」

秋山「よく福岡の番組に呼ばれた時とか、何のエピソードもないです（笑）」

バカリズム「ない！　おすすめの店を全然知らない」

秋山「僕は、東京に来るまで（福岡名物の）もつ鍋を食べたことなかったですから（笑）」

バカリズム「こっちまで流通してこないんだよね（笑）」

秋山「東京に来て、単独ライブの打ち上げで初めて食べました（笑）」

　一緒にMCをしてみて、お互いの目線に“気づき”があったという。

秋山「バカリズムさんはネタ職人というか、ネタを作る方だから、やっぱり細かい。（自分に似た）『ああだ、こうだ』のトークが本当に楽しかったです」

バカリズム「2人ともネタを作るからね。気になること（の感覚）が近い」

秋山「小さい声で言ったりするんですよ。『あっ、○○』とか。細かいことを全部言う感じの感想は他の方ではない」

バカリズム「やっぱり共鳴しますね。福岡の王道じゃない地域の2人ですから（笑）」

　キュートな風貌と相反するシニカルでシュールな芸風、奇想天外な抜群のセンスで天才芸人と称されると同時に、天才脚本家でもあるバカリズム。一方の秋山は、ロバートとして2011年に『キングオブコント』で優勝した実力派で、体ものまねやさまざまな職業の架空人物になりきる「クリエイターズ・ファイル」でソロでも頭角を現わし、実写ドラマ『笑ゥせぇるすまん』で主役の喪黒福造に起用されるなど、今まさに旬の芸人の1人だ。お互いの“欲しい能力”はあるのか。

秋山「バカリズムさんはびっくりするくらいネタがおもしろい。芸人だから分かるんですよ。『そこ行くの、今もまだ!?』っていう感じで、1個（レベルを）超えちゃってる。細いところが好きだから。恐ろしいですよ。僕も細いのが好きで、フリースペースが好きだったり（笑）、共通点もある。最近見たネタだと、今後タレントさんが食レポできなくなるよってくらいに、グルメレポートを根こそぎイジるというね（笑）。衝撃を受けるものがたくさんありますね」

バカリズム「細いところで言うと、秋山さんこそ、僕が好きなのがたくさんあります。トイレのタンクの上にあるプラスチックの花を歌（『便所のタンクの上に咲く専門の花』）にしますかっていう（笑）。うらやましいですよ、そこに気づけるのが。アスリートの芝居にしても、“抜く”っていう表現をしたりね。毎回、『やられた！』『俺が思いつきたかった！』というものばかりです」

秋山「うれしいですよね。常にお互いに“すき間”の話ができるのは（笑）」

　多彩なジャンルで活躍する2人だが、お互いにやっていないこと、今後挑戦してみたいことについても聞いた。

バカリズム「もう結構（いろんなことを）やりましたよね」

秋山「あとはもはや、“風”や“匂い”になってくるんじゃないですか」

バカリズム「匂い（笑）。面白い匂いとか懐かしい匂いね。『あの匂いか！』って」

秋山「持ち時間の中で見極めるっていう」

バカリズム「柔道着の匂いかとか」

秋山「那覇空港の到着した時の特有の匂いとか（笑）。“やってない”ことになると、匂いで笑かすはありですね。あとは、バカリズムさんに（伝説のネタ「地理バカ先生」の「都道府県を持つとしたら、どう持つ？」にちなんで）『持ちたい選手権』をやってもらうとか」

バカリズム「あー。全部持ちましたよ（笑）」

秋山「持ちたい芸能人とか（笑）」

バカリズム「場所さえ設けてくれれば、全然やりますよ（笑）」