永谷園、「東海道五拾三次カード」封入終了へ「少し寂しいお知らせです」 10年の歴史に幕、新プロジェクトも準備中
お茶漬け海苔・ふりかけ・みそ汁等を製造・販売する食品メーカーの永谷園は28日、公式Xで、2016年11月からお茶づけ商品に封入していた「東海道五拾三次カード」を25年12月末を持って終了することを発表した。

2025年12月末生産分まで
お茶漬け海苔・ふりかけ・みそ汁等を製造・販売する食品メーカーの永谷園は28日、公式Xで、2016年11月からお茶づけ商品に封入していた「東海道五拾三次カード」を25年12月末を持って終了することを発表した。
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「少し寂しいお知らせです」と切り出し、「10年間、お茶づけと一緒に旅を続けてきた『東海道五拾三次カード』が、2025年12月末の生産分をもって封入を終了します」と報告した。
続けて、「2016年に復活したとき、『お茶づけを通して日本の文化を感じてもらいたい』という想いで始まり、皆さまの食卓がちょっと特別なひとときになればと願っていました。この10年、Xでも『集めてます!』『まだ◯宿が出ない!』といった投稿をたくさん見てきました。皆さまの暮らしの中に、この小さなカードがいたんだと思うと、担当者として胸がいっぱいです」と回顧した。
今後についても「『文化を味わう時間』を届けたいという想いは、これからも変わりません。2026年春、新しい形で『東海道五十三次』を皆さまにお届けできるよう準備を進めています。10年間、本当にありがとうございました」と伝えている。
東海道五拾三次カードについて
◯始まりは、“検印紙”
73年前の1952年に発売した「お茶づけ海苔」は、現在は生産工程の大部分が機械化されているが、60年程前までは人手をかけて生産を行っていた。当時、商品の検査確認の意味で、確認印を押した無地の検印紙を封入。その検印紙を有効利用することにより、家族で日本文化・芸術に興味を持ち、文化普及の一助になればという想いから、伝統的・芸術的価値の高い絵画を検印紙に印刷したのが始まり。カードの応募券を規定の枚数で応募すると1セット当たるプレゼントキャンペーンは反響が大きく、名物企画となった。
◯日本文化を伝えたい、の思いで復活
1997年にはカードの封入及びプレゼントキャンペーンをいったん休止したが、和食のユネスコ無形文化遺産登録や、「クールジャパン」、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う日本文化の再評価など、日本のあらゆる文化に国内外問わず注目が集った。その日本文化を身近なところから実感する機会になればと、「東海道五拾三次」デザインのカード封入を2016年11月より復活する運びとなっていた。
◯永谷園の想い ―「文化を味わう時間」をこれからも
「東海道五拾三次カード」の終了はひとつの節目となるが、「文化を味わう時間」を届けるという想いは変わらない。新しい形でその想いを次の時代につなぐ準備を進めているという。詳細は、改めて発表される。
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