「ショック」「伏線探してしまった」 裏切りが衝撃的だったキャラ3選

物語に衝撃をもたらす仲間の裏切り。それが意外な人物の場合、衝撃はさらに増すだろう。今回は、ファンに大きなインパクトを残した裏切りキャラを振り返ってみよう。

裏切りが強烈だったキャラを紹介(写真はイメージ)【写真:写真AC】
裏切りが強烈だったキャラを紹介(写真はイメージ)【写真:写真AC】

驚きのあまり思わず伏線を探してしまう?

 物語に衝撃をもたらす仲間の裏切り。それが意外な人物の場合、衝撃はさらに増すだろう。今回は、ファンに大きなインパクトを残した裏切りキャラを振り返ってみよう。

(※以下、作品のネタバレを含む記述があります)

 まず、アニメでも人気の漫画『BLEACH』(作:久保帯人)に登場する藍染惣右介(あいぜん・そうすけ)は裏切り者の代表格ともいえるキャラだろう。かつて死神たちの実働部隊「護廷十三隊」の五番隊隊長だった彼は、能力の高さだけでなく温和な優しい性格で、隊員から慕われる存在であった。

 コミックス12巻100話で、とある重罪を犯したとして処刑されることになった朽木ルキアをめぐる騒動のなか、何者かに藍染は殺害されてしまう。しかし、コミックス20巻169話で再登場した藍染は、彼に心酔している部下の雛森桃を躊躇なく手に掛け、冷徹かつ残忍な本性を明らかにしたのだった。彼は特別な能力を持つ「崩玉」の入手を目論み、ルキアに隠された崩玉を手に入れるため彼女の処刑を計画し、隊を離れるために死を偽装したことも明らかになった。

 同作「尸魂界救出編」で主人公・黒崎一護たちの最大の敵となった藍染。序盤の温和な印象から信じがたい豹変ぶりにはファンの間で「藍染ショック」「読み返しても違和感があるほど人格が違って衝撃が増した」という声があがっている。

 ショックが大きかった裏切り展開といえば『暗殺教室』(作:松井優征)に登場する茅野カエデも忘れてはいけない存在である。3年E組に所属する彼女は陽気な性格の美少女だ。しかし、コミックス15巻128話では、カエデが相手にダメージを与える「触手」を使って殺せんせーを襲撃する事件が発生。

 実は彼女は元E組の担任で、研究所の崩壊により命を落とした雪村あぐりの妹・「雪村あかり」だったのだ。姉を殺せんせーにより殺害されたと思い込んでいた彼女が、彼に復讐するため偽名を使ってE組に潜入していた事実に、ネット上では「インパクトすごかった」「思わず伏線探ししてしまった」とその豹変ぶりが話題となった。

 表向きは学校生活を楽しんでいただけに、読者に強烈な印象を与えたこの展開は「第128話ショック」と呼ぶファンもいるほどだ。

 また、いろいろな意味で衝撃的な裏切りだったのは『進撃の巨人』(作:諫山創)に登場するライナー・ブラウンである。主人公エレン・イェーガーの訓練兵同期の彼は、戦闘能力と統率力に優れ、104期生の中でも頼れる兄貴的な存在だった。しかし、実は敵国マーレの戦士で、パラディ島に潜入するためにウォール・マリアを破壊した「鎧の巨人」の正体だったのである。

 仲間を守るために命を張っていたライナーが、実はエレンたちの運命を狂わせた巨人の正体で、敵国のスパイであることに多くの人がショックを受けただろう。さらに話題となったのは、ライナーが自身の正体を明かしたシチュエーションである。コミックス10巻で巨人との戦闘後に合流したエレンに対し、「俺たちは5年前壁を破壊して……人類への攻撃を始めた」と何の前触れもなく切り出したのだ。

 雑談の中で冗談を言っているようにしか見えず、この展開にはエレンだけでなく読者も理解が追いつかなかっただろう。淡々と自分の正体を明かしていく様子に「ギャグアニメよりシュールな光景だった」「色々ショックだけど前後の流れ含めて芸術的な裏切り」という声もあがるほど異色な裏切りシーンで注目されたキャラである。

 度肝を抜かれるような展開をもたらす裏切りキャラは、物語にスパイスを与えてくれるキーパーソンとも言える存在だ。裏切りまでの伏線など、思わず作品を何度も見返すなどの楽しみも与えてくれるだろう。

トップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください