上白石萌音、印象派展の魅力を熱弁 “不穏な関係性”描いたドガ作品に感情移入「犬に共感しました」

俳優の上白石萌音が24日、東京・国立西洋美術館で行われた「オルセー美術館所蔵 印象派─室内をめぐる物語」展覧会アンバサダートークセッションに出席した。当日は同展アンバサダーの上白石がその魅力を語った。

イベントに登壇した上白石萌音【写真:ENCOUNT編集部】
イベントに登壇した上白石萌音【写真:ENCOUNT編集部】

「オルセー美術館所蔵 印象派─室内をめぐる物語」展覧会をアピール

 俳優の上白石萌音が24日、東京・国立西洋美術館で行われた「オルセー美術館所蔵 印象派─室内をめぐる物語」展覧会アンバサダートークセッションに出席した。当日は同展アンバサダーの上白石がその魅力を語った。

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 美術館によく足を運び、印象派の作品も好きという上白石。室内をテーマにした同展を見て、「とても親しみやすさを感じました。時代が変わって、暮らしの様式も変わりましたが、生活の営みの本質自体は変わっていないので、絵を見ているうちに、『こういう瞬間あるよね。わかるわかる』と共感している自分に気付きました。自宅に中にいるよそ行きではない素の表情もとても魅力的に映りました。印象派の画家ならではの自由な表現技法で描かれた室内が一貫したテーマと鮮やかな構成で並んでいて、とても見やすく、照明などにも繊細なこだわりが感じられて、満喫させてもらいました」と感想を述べた。

 音声ガイドも担当した上白石は「鑑賞者の方と一緒に肩を並べるような空気感を意識しながら、収録しました」と振り返った。同展ではドガの初期の傑作『家族の肖像(ベレッリ家)』が初来日。上白石は「ドガってすごいんだなと思いました。考え尽くされていて、不穏な関係性などふんだんに描き込まれていて、引力がありました。実物を見て気付いたのですが、絵の中に一匹の犬がいるんです。その犬に共感しまして、部屋から出て行くような態勢でいるんですが、息が詰まるような空気感に耐えられなかったんだろうなと思いました。私も、あの部屋に居たら、あの犬と同じ道をたどったのだろうなと思いました。ぜひ犬を探してください」と声を掛けた。

 さらに、上白石は「展覧会を通して、人の居住空間には独特の趣があるんだなと感じました。そこには人々の思案や交流があります。その空気を印象派の画家ならではのやり方できゅっと閉じ込めています。その空気を触れに、吸いに、ぜひ上野に足をお運びいただければ」とアピールしていた。

 同展では、「印象派の殿堂」ともいわれるパリ・オルセー美術館所蔵の傑作約70点を中心に、国内外の重要作品も加えたおよそ100点により、室内をめぐる印象派の画家たちの関心のありかや表現上の挑戦をたどる。国立西洋美術館にて、10月25日から2026年2月15日まで開催。

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