真飛聖、30周年記念ライブ開催 宝塚時代さながらのホットなステージ…涙、応援うちわに「原点に戻れた」

元宝塚花組トップスターで俳優の真飛聖が20日、21日に、東京・COTTON CLUBで芸能生活30周年記念ライブ「真飛聖 30th Anniversary Live」を開催した。16年間過ごした宝塚時代の懐かしい楽曲を次々に披露し、軽妙なトークも展開。各日昼夜2公演で計約720人を魅了した。各公演には宝塚時代に縁のあるゲストが出演し、花を添えた。

宝塚時代の懐かしい楽曲も披露した
宝塚時代の懐かしい楽曲も披露した

宝塚時代のなじみ深いゲストが集結

 元宝塚花組トップスターで俳優の真飛聖が20日、21日に、東京・COTTON CLUBで芸能生活30周年記念ライブ「真飛聖 30th Anniversary Live」を開催した。16年間過ごした宝塚時代の懐かしい楽曲を次々に披露し、軽妙なトークも展開。各日昼夜2公演で計約720人を魅了した。各公演には宝塚時代に縁のあるゲストが出演し、花を添えた。

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 開演時間ちょうど。トップスター時代を彷彿(ほうふつ)とさせる真飛本人のアナウンスが流れ、会場の熱気が高まる中、“主役”が客席後方からライブのために新調したという赤の変わり燕尾衣装でさっそうと登場。代表作である花組時代のショー『EXCITER!!』の同名主題歌で開幕すると、現役時代さながらの声援が飛び交った。客席では懐かしさからかハンカチで涙をぬぐうファンやお手製のうちわを手にした人の姿も見られ、真飛は「本当にありがとうございます。黄色い歓声も大歓迎です」と語りかけ、一気に会場のハートを掴んだ。

 1995年に宝塚歌劇団入団。星組に配属され、組替えを経て2007年に花組トップスターに就任した。11年に退団後、今回が初のソロライブとなっただけに、30周年という節目の記念公演は、宝塚時代の楽曲にこだわった。

 幕開けの『EXCITER!!』をはじめ、新人公演や主演作の主題歌など思い出深いナンバーを次々に披露した。20日の夜公演にはゲストに星組時代の1期先輩の元男役スター・朝澄けいが出演。ダブル主演した『ヴィンターガルテン』(2002年)の同名主題歌や星組時代の『WEST SIDE STORY』(1999年)の楽曲『COOL』を、男役さながらのクールなパフォーマンスで魅せた。「かよちゃん(朝澄)」「ゆうくん(真飛)」と愛称で呼び合う仲で、途中、朝澄が「いろいろと思い出しちゃって」と涙ぐむ一幕もあり、会場からは惜しみない拍手が送られた。

 ゲストコーナーは出演者により日替わりで楽曲が変わり、歌にトークに盛り上がりを見せた。20日昼公演には10年~11年まで花組でトップコンビを組んだ元トップ娘役の蘭乃はなが登場し、『バラ色の人生』(10年『麗しのサブリナ』より)などを歌い上げた。21日昼公演は、花組で一緒だった元雪組トップスターの壮一帆が出演し、『尊き命のバラード』(09年12月開幕の『相棒』より)ほかを熱唱。そして千秋楽となった、21日夜公演は星組時代の先輩で元星組トップスター・安蘭けいがゲストのトリを飾り、『雨に唄えば』(03年の同名公演)などを披露した。また、4公演すべてに、07年から10年までトップコンビを組んだ元花組トップ娘役の桜乃彩音がゲスト出演。花組時代の『太王四神記』(09年)や『虞美人』(10年)の劇中曲である『希望の瞳』、『花は花』をデュエットし、会場をうっとりさせていた。

 後半、黒一色のパンツスタイルとなった真飛は、最後に退団公演『愛のプレリュード/Le Paradis!!』(11年)のナンバーを情感たっぷりに歌い上げた。アンコールでは、『EXCITER!!』での名物キャラクター『Mr.YU』の眼鏡をかけたコミカルな扮装で登場。ステージ上で衣装を早替わりしてクールなスタイルに戻ると、退団公演のショー『Le Paradis?』から『エスポワール~パラディ~』を熱唱した。終始、サービス精神全開にホットなパフォーマンスを繰り広げ、会場を温かい雰囲気に包み込んだ。

 終演後、ENCOUNTの取材に応じた真飛は、ライブ完走に「『EXCITER!!』で出てきた時にお客さんの温度が上がったのを自分でも肌で感じ、『あ、もう大丈夫だ』っていう確信ができました」と語り、「腰を上げて『やる!』と決めたことに間違いはなかったです。皆さんと会えて、30周年で原点に戻れたのは最高の時間でした」と感慨深く語った。

 来年4月には東京・新国立劇場で上演の『ガールズ&ボーイズ』で初の一人芝居など、今後も挑戦が続く。「31年目でまた原点(の舞台)に戻りますが、今回のライブは思ったより声が出ていたので、自分の中で勝手に限界を決めないで、巡り合わせが来たら挑戦していきたいです」と宣言。さらなるステージ活動を予感させていた。

次のページへ (2/2) 【写真】ライブのアザーカット
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