59歳のパパイヤ鈴木、スリムになった理由「太ること自体が大変だった」 病気と勘違いされることも

俳優で演出家の錦織一清とダンサーで振付師のパパイヤ鈴木によるユニット・Funky Diamond18が、22日にメジャー・デビューアルバム『PHOENIX』をリリースした。2人は東京・明治大中野高校の同級生で、「人生のシャレの一環」として2023年にディスコをコンセプトとした同ユニットを結成した。24日からは都内で全9公演のスペシャルライブも敢行。歌とダンスで沸かす同級生の“イケオジコンビ”が描く大人のエンターテイメントとは?

錦織一清(左)とパパイヤ鈴木【写真:藤岡雅樹】
錦織一清(左)とパパイヤ鈴木【写真:藤岡雅樹】

錦織一清との同級生コンビ・Funky Diamond18がメジャー・デビューアルバム『PHOENIX』をリリース

 俳優で演出家の錦織一清とダンサーで振付師のパパイヤ鈴木によるユニット・Funky Diamond18が、22日にメジャー・デビューアルバム『PHOENIX』をリリースした。2人は東京・明治大中野高校の同級生で、「人生のシャレの一環」として2023年にディスコをコンセプトとした同ユニットを結成した。24日からは都内で全9公演のスペシャルライブも敢行。歌とダンスで沸かす同級生の“イケオジコンビ”が描く大人のエンターテイメントとは?(取材・構成=福嶋剛)

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――FunkyDiamond18(ファンキー・ダイヤモンド・ワン・エイト)のコンセプトはディスコということですが。

錦織「ディスコと言ってもどんな場所だったのか分からない人も多いでしょ。おそらく少年隊だった僕とおやじダンサーズ(ダンスユニット)のパパイヤ鈴木がステージで踊りまくって歌うみたいなイメージなのかもしれないけれど、そうじゃないんです。ディスコはフロアのお客さんに踊ってもらうための場所だから、僕たちはお客さんに踊ってもらうために歌う側なんですよ。昔のディスコ番組の動画を見れば分かると思うけれど、盛り上げているのはフロアで踊っている人たちで、メインのボーカリストはステージで軽いステップくらいであまり踊ってはいないんです」

パパイヤ「ダンスって一番は遊びなんですよ。お客さんはゆっくりお酒でも飲みながら僕らを見て体を揺らしたり、ダンスを楽しんでもらえたらいいなって思います」

――錦織さんは今年還暦に、鈴木さんは来年迎えられますが、ちなみに、お2人が初めてディスコに行った時の思い出は?

錦織「もう時効だから話すけど、少年隊だった16歳の時にハワイの高級ホテルにあるディスコに初めて行きました。昔からディスコに憧れがあったので、本場を見てみたくてね。もちろんお酒は飲んでいないけど、生バンドの演奏に合わせてダンサーがフロアで自慢の踊りを披露していてカッコよかったですね」

――意外ですが、パパイヤさんは実はディスコで踊ったことがないとお聞きしました。

パパイヤ「そうなんです。僕がやってきたジャズダンスは先生が振り付けした通りに踊るのでディスコのフリーダンスみたいなアドリブで踊ることがいまだにできないんです」

――メジャー1stアルバム『PHOENIX』(フェニックス)についてもお聞きします。ディスコがコンセプトなので、ビートの効いたダンスナンバーのオンパレードかと思いましたが、昭和歌謡を感じさせる歌やバラードまでバラエティーに富んだ6曲が収録されています。

錦織「さっきもお話をしましたけどディスコっていうのは、出会いの場でもあるし、自慢のダンスを披露する場でもあるし、お酒を片手に日頃のストレスを発散する場でもある遊びの場なんです。だからそこで流す音楽っていうのは、昔はいろんなタイプの曲があったんですよ。みなさんが知っている洋楽の定番曲もあれば、日本では歌謡ディスコっていう踊れる歌謡曲とかヒット曲をディスコアレンジにして流していた歴史もあるんです」

――3曲目の『オダテルサ』は、まさにそんな和風な曲ですね。

錦織「聴いていただいた感想はどうでした?」

――イントロから「ワッショイ!ワッショイ!」という掛け声が入っていて昭和のクレイジーキャッツやザ・ドリフターズのようなコミックソング風ですし、サラリーマンのことを歌った曲なのかなと思いました。

パパイヤ「『ワッショイ!ワッショイ!』って上司をおだてる感じでね(笑)」

錦織「“よいしょの文化”というかね。おっしゃる通り、いわゆるサラリーマンの悲哀やこの日本社会の中での生きづらさをコミカルに歌った曲なんです」

――2曲目の『D・A・M・E・!』と5曲目の『いつか逢えたら』は、パパイヤさんの作詞作曲です。

パパイヤ「『D・A・M・E・!』は、意味合い的には、『いいよ』という意味の『だめ』なんです。本当にだめなら『無理!』って言われますから(笑)。5曲目の『いつか逢えたら』は女性目線の歌なんですよ。それをおじさんが2人で歌っているっていうね。最初、錦(織)が歌うというイメージがなかったので『彼が歌ったらどうなるんだろう』って思いながら作りました。でもレコーディングで錦が歌った時、もちろん60歳になった錦の歌声なんだけど、一瞬声に、少年隊のニッキが出てくるんですよ。その瞬間、ゾクッときましたね」

10月24日から11月1日まで東京キネマ倶楽部でスペシャルライブを開催【写真:藤岡雅樹】
10月24日から11月1日まで東京キネマ倶楽部でスペシャルライブを開催【写真:藤岡雅樹】

同級生としての互いの印象「何もかも『変わらないな』って」

――高校時代の同級生だったお2人が、それぞれの道に進んで約20年ぶりに再会し、2年前にユニットを結成しましたが、その間、どんな風に互いの活躍を見ていましたか。

錦織「最初に植草(克秀)が、おやじダンサーズの写真を持ってきて『誰だか分かる? 鈴木だよ』って教えてくれて。僕は『え?』って驚きましたよ。同級生なのにおやじって、こっちは少年(隊)だからさ(笑)」

パパイヤ「僕はもちろんテレビでよく錦の活躍を見ていました。その頃、僕は何をやっていたかというと裏方なんです。ダンスで会社を作って、ダンサーを集めてイベントやったりしていました」

――もともと歌手になりたかったパパイヤさんがスター街道を歩く少年隊を見て悔しさを感じたことはありますか。

パパイヤ「悔しさなんてありませんよ。だって友達なんだからうれしいに決まっているじゃないですか。『すげえな! よくこんな踊りができるな!』って少年隊をテレビで見ていました。僕はというと当時は、コンピューターミュージックとか音響とか照明とか、そういう現場の仕事もやっていました。歌手として活躍はできなかったけれど、その間、僕はダンスの仕事だったり、イベントの仕事でお金を稼ぐプロセスを身に付けたので、その頃やっていたことが全て今につながっているんです。だからおやじダンサーズを作って少年隊の番組に出た時は本当にうれしかった。(高校の頃は)いつも僕と錦と植草の3人でいたんでね。話すことも何もかも『変わらないな』って」

錦織「今こうやって一緒にできているってことが全てじゃないですか」

――ところでパパイヤさんは昔と比べるとずいぶんスリムになった印象ですが。

パパイヤ「よく病気じゃないかって勘違いする人もいるんだけど全然そうじゃなくて、あれは食べる番組TVQ九州放送『おとななテレビ』(2012年~23年)をやっていたから太っていただけなんです。いつも午前中から1日5か所のロケ先で食べて、夜はみんなで飲んで、その帰りに空港でまた飲むみたいな。そんな番組を10年やっていたらそりゃあ太りますよ。太ること自体が本当に大変だったから番組をやめたら自然に痩せました」

――その流れでお聞きするとお2人ともアラカン(アラウンド還暦)ということで健康に気をつけていることがあれば教えてください。

パパイヤ「うちの奥さんが割と健康志向なんだけど僕は全く気にしないんです。でも朝から一日中動き回って仕事をしていたら自然と健康になりますよ。でも一番大事なのは心の健康です」

錦織「あまのじゃくな答え方を許してもらえたらと思いますが、僕は健康になるために生きているんじゃなくて幸せになるために生きているってことかな」

パパイヤ「知り合いの看護師に聞いたことがあるんだけど、患者さんが亡くなる前によく話すことが『もっと遊んどけばよかった』なんですって。だから元気なうちに遊んでおかないといけないですよ」

――そして、アルバムリリースを記念して東京キネマ倶楽部で10月24日から11月1日までの延べ6日間で全9公演のスペシャルライブを行います。

パパイヤ「もともとはキャバレーのダンスホールだったところだからフロアで踊るにはぴったりですよね。今回は2部構成で1部はストーリー仕立てで2部はライブパフォーマンスを予定しています」

錦織「東京キネマ倶楽部でのライブは初めてなんだけど雰囲気があって魅せやすいですし、楽しみです。みなさんにはぜひ大人の遊びの延長だと思って気軽に見に来てほしいです」

パパイヤ「お酒を飲みながら、ゆっくり楽しむっていうのが一番いいと思います。僕もお酒を飲みながらステージで歌うことに憧れがあって、いつかやってみたいですね」

――最後にお互いどんな存在なのか教えてください。

パパイヤ「錦は飲み仲間ですよ。この歳になって一緒に仕事ができて遅くまで飲んで一緒にいられる相手なんてなかなかいないですから。唯一の存在かもしれないですね」

錦織「僕の中では一番そばにいて共有できるものがいっぱいある存在かな。お互いに気心が知れて、笑いのツボもノリも一緒で。『こいつがいい』って思える人間です」

□Funky Diamond 18(ファンキー・ダイヤモンド・ワン・エイト)少年隊の錦織一清と振付師のパパイヤ鈴木によるディスコをコンセプトとしたダンス・ボーカル・ユニット。高校の同級生である2人が年齢を重ねて「人生のシャレの一環」として意気投合し、ダンス・音楽・トークのエンターテインメントを見せる。2023年7月にミニアルバム『PRIMEMAX』(プライマックス)でデビュー。

□錦織一清(にしきおり・かずきよ)1965年5月22日、東京都出身。12歳でジャニーズ事務所に入所。82年に植草克秀、東山紀之とアイドルグループ・少年隊を結成し、リーダーを務める。85年、1stシングル『仮面舞踏会』でデビューした。俳優としてドラマや舞台などでも活動。99年、つかこうへい演出『蒲田行進曲』への出演をきっかけに舞台演出にも携わる。2020年12月31日に独立し、翌21年より新たな活動をスタート。演出家としても活躍中。

□パパイヤ鈴木(ぱぱいや・すずき)1966年6月29日、東京都出身。タレント・振付師。16歳でダンサーとしてデビューし、21歳の時に東京ディズニーランドのショーへ出演し、それを最後に振付師に。17歳で『ダンシングゼネレーション』で歌手デビューも。86年、CBSソニーで振付、タップダンスのインストラクターを務める。98年にダンスユニット「パパイヤ鈴木とおやじダンサーズ」を結成し、2023年に25周年を迎えた。俳優としても09年放送のNHK大河ドラマ『天地人』、18年に上演されたブロードウェイミュージカル『メリー・ポピンズ』に日本初演キャストとして出演するなど、活動の幅を広げている。

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