【ばけばけ】板垣李光人、北川景子の息子役に感激 “親子”の評判上々「顔のパーツの配置バランスが同じと」
俳優の板垣李光人は、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』(月~土曜午前8時)に雨清水三之丞役で出演している。三之丞はヒロイン・松野トキ(高石あかり)の親戚である雨清水家の三男。父・傳を堤真一、母・タエを北川景子が演じている。取材会では、演じる役への思いや見どころ、作品にちなんで最近のうらめしい出来事などについて語った。

雨清水家の三男・三之丞役で出演
俳優の板垣李光人は、NHK連続テレビ小説『ばけばけ』(月~土曜午前8時)に雨清水三之丞役で出演している。三之丞はヒロイン・松野トキ(高石あかり)の親戚である雨清水家の三男。父・傳を堤真一、母・タエを北川景子が演じている。取材会では、演じる役への思いや見どころ、作品にちなんで最近のうらめしい出来事などについて語った。
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(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)
まず、堤と北川が演じる両親の息子という立場をどう感じているのか聞いた。
「北川さんとは今回が3回目の共演で、初めてご一緒した作品の映画『約束のネバーランド』でもママ役でした。今回も母親役ということでうれしかったです。堤さんとも一緒のシーンはなかったのですが昨年映画で共演していますし、出演作品もたくさん拝見していましたので、そんなお2人が両親役ということですごくうれしく感じました」
意識したことや現場のエピソードも尋ねてみた。
「三之丞が初登場した時に北川さんと顔のパーツの配置のバランス、比率が同じみたいな感想をいただいて、親子に見えて良かったなと思いました(笑)。堤さんとは、傳が三之丞と目を合わせないシーンを演じるにあたり、撮影に入ってからはあまり仲良く話し過ぎないようにしました。それが絶妙な親子の意思のすれ違い、絶妙な空気感になったかなと思います」
三之丞は第3週までは武家の三男ということで親からもないがしろにされ、何の能力も培われずに育ったかわいそうな人物として描かれた。三之丞の存在意義をどうとらえているのか。
「裕福ではないけど家族が身を寄せ合って仲睦まじく暮らす松野家の絆と比べ、雨清水家の広い屋敷で三之丞がポツンと広い空間で家族と強く交わることなく暮らしている余白の多さ、その対比を、放送を見て台本以上に感じました。今後は視聴者の方にかわいそうに見えている三之丞が彼なりに必死に強く生きようとする様のグラデーションが高まっていきます。その健気さがより出てきます。ドラマの一つのスパイスになると思います」
苦手な虫は「うらめしい」
17日放送の第15回では、三之丞がトキは傳とタエの実の娘で、松野家に養女に出されたと明かし、手放しても愛おしくなるなら私もよそで育ちたかったと言うシーンがあった。どんな意識で演じたのか。
「時代に翻弄されてしまったがゆえの雨清水家だとしっかりと表現したいと思って演じました。三之丞のよそで育ちたかったというセリフも傳とタエにどう言うかで伝わり方が全く変わります。今までの三之丞の流れのまま言うと、雨清水家の家族のつながりがただ希薄だったというふうに伝わりかねません。この時代に生まれてしまい、結果的に親子のすれ違いが生まれたけど、ちゃんと愛があったと見せないといけないと思い、傳、タエと目線を合わせ家族3人のまとまりの中で言いたいと考えました。そこは北川さんも同じようにおっしゃっていました。『母親として息子に対して愛情がないわけがない』と。三之丞も両親が好きだからこそあえて伝える。そんなセリフにしたかったです」
ここで作品の魅力をどう感じているのか聞いてみた。
「いろんな出来事があり、うれしいこと、悲しいことも起こりますが、それを全部包む温かさがあります。それが最大の魅力。今から学校に行くとか会社に行くとか、ちょっとしんどい所に向かう人をも包んでくれる空気があるのが好きです」
「この世はうらめしい。けど、すばらしい」と作品のポスターにも記されている。最近、うらめしいと思ったことはあるだろうか。
「最近、撮影で森に行くことが多く、まあ虫が多いんです。僕、虫が苦手なのでうらめしいなと思っていました。でも3日ぐらいすると慣れてくるんです。小さめのゴキブリが歩いているんです。全然かわいいなと思うようになりました。うらめしいなと思っているものほど意外と慣れるとそうなるんです(笑)」
堤や北川ら先輩の多い現場。最後に現場の居方で心掛けていることを聞いた。
「自分1人で作っているものではないので、プロデューサー、監督……いろんな部署の人たちがいて、その人たちがプロとしてこうしたいという気持ちがある中で、それをうまく総合芸術として一つにできたらいいなと思っています。たとえば、このセリフを感情として言いにくいという時、監督に伝えますが、何がなんでもこうじゃないと言えませんではなく、監督や脚本の意図をくみながら、お互い、いいところで納得できるものを作りたいという思いでいます。ドラマや映画は多くの人が関わる総合芸術という意識を大事にしています」
作品は俳優・高石がヒロイン・松野トキを、トミー・バストウがレフカダ・ヘブンを演じ、松江の没落士族の娘で、小泉八雲の妻・小泉セツとラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で埋もれていった人々を描くオリジナルストーリー。「怪談」を愛し、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語をフィクションとして描く。
※高石あかりの「高」の正式表記ははしごだか
