山田孝之、SNS時代の“表現できる場”の広がりを歓迎 「ショートフィルム」への熱き思い
「これに対してムカつくからこういう風に表現してみよう、なんでもいい」
――何故、映画にこだわるのでしょうか。
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阿部「好きだからです。個人的には、幼い頃の記憶だったり、映画に多く触れていたというのがあります。家族との思い出、僕個人の思い出、そういうのもありますし、映画の中に、すごく自由を感じます。現実世界ではないんですが、ここではないどこかに存在するような、パラレルワールドのような世界がそこには存在していて、子どもの頃からそこの中に入りたいというか、入っている気分になったりとか。映画というものを多くの人に楽しんでもらいたい、という思いと、活性化、仲間が増えてほしいと思っています。そこで僕も刺激を受けたいですし、映画で楽しんでいきたい、そういう思いです」
山田「今はNetflixオリジナル映画などが配信されていて、家庭でもスマートフォンで見られる状況ですけど、単純に僕は劇場で見てもらうことが好きです。その理由は、お客さんの集中力が高いから。やはり家で見るのと、自分でスケジュールを切って劇場まで足を運んで、お金を払って暗い空間の中で自分が選んだ作品を見る、お客さんの集中力は圧倒的に違うんですよね。俳優として、その集中力で見てもらえるというのはうれしいことなので、劇場で上映できるということがすごく重要だと思っています」
――どのような映画祭にしたいですか。
山田「作品を選ぶだけではなく、いろんな発表の場になったらいいなと思っています。今、パッと思いついたことを言っちゃってますけど(笑)。映画以外にも、いろんな表現があるので、そういうものを発表できる複合的な場になったら、素敵だなって思っちゃいました」
――映画を作ろうとしている人に向け、メッセージをお願いします。
阿部「僕も初めて映画を撮ります。映画を撮ってみようかな、と思った瞬間から、あなたも映画監督です。そういう仲間が増えることが楽しみです。ちょっと携帯で撮ってみたよ、という若い世代の人たち、勝負ではないんですけど負けられないと思ってますし、そこで刺激し合えたらうれしいです」
山田「今、表現できる場が広がっていて、いろんなきっかけがあると思います。昔だったらブログに書く、今はSNSに投稿する。YouTube、TikTokでも、何か思っていることを出してみたい、これに対してムカつくからこういう風に表現してみよう、なんでもいいと思うんですよね。はけ口なのか、表現の仕方、これはポジティブでも、ネガティブでもいいんですけど、そういう表現する場のひとつとして、ショートフィルムというものがもっと確立されていったら、面白くなるのではと思っています。ぜひみなさん、日頃からいろんなものに目を向けて、ネタを探して、短編を撮ってみてください」