石川梨華、美勇伝時代は「いっぱいいっぱいだった」 25周年イベントで三好絵梨香らとの共演に感慨
モーニング娘。OGの石川梨華がデビュー25周年を記念して9月27日、28日の2日間にわたり、東京・ラドンナ原宿でカジュアルディナーショーを開催した。27日は親友の柴田あゆみ(メロン記念日)と、28日は美勇伝の元メンバー・三好絵梨香と共演し、笑いあり、涙ありのステージを展開した。そこでENCOUNTは両日の模様をレポートで紹介し、終演後、インタビューに応じた石川が大切な2人への思いを語った。

石川梨華がメロン記念日の柴田&美勇伝の三好とディナーショーを開催
モーニング娘。OGの石川梨華がデビュー25周年を記念して9月27日、28日の2日間にわたり、東京・ラドンナ原宿でカジュアルディナーショーを開催した。27日は親友の柴田あゆみ(メロン記念日)と、28日は美勇伝の元メンバー・三好絵梨香と共演し、笑いあり、涙ありのステージを展開した。そこでENCOUNTは両日の模様をレポートで紹介し、終演後、インタビューに応じた石川が大切な2人への思いを語った。(取材・文=福嶋剛)
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1日目(27日開催)のステージは「BE HAPPY いししばスペシャル」と題して、共に2000年デビューで当時は家族よりも一緒にいる時間が多かったという大の仲良しの柴田と楽しい時間を過ごした。
大きな拍手で迎えられて2人がステージに登場すると互いに笑顔で見つめ合い、1曲目にメロン記念日の『電話待っています』を歌った。透明感のある歌声を持つ2人が、あうんの呼吸でそれぞれのパートを歌っていく。時折、柴田を見つめて幸せそうな表情を浮かべる石川。観客もそんな仲のいい2人を見ながら特別な時間を味わった。
生バンドで歌うのは十数年ぶりという柴田は美勇伝の『紫陽花アイ愛物語』を石川と歌った後、「この曲はカラオケで必ず歌う曲なの」と明かし、2人で選んだエレガントなロングスカートをヒラヒラさせながら「メロン記念日にはあまりイメージのない可憐な女性の雰囲気が好きなんだよねー」とうれしそうに語った。
すると石川は「柴ちゃん(柴田)と歌えるなんてエモくない? 楽しすぎてどうしよう?」と抑えきれない感情をストレートに言葉にすると、柴田は石川の手をギュッと握って「ちょっと次のソロコーナーで緊張してきた」と話す。その言葉に「大丈夫、バンドのみなさんがいるでしょ。あなたはできる!」と励ました。時を重ねても変わらない仲の良さに観客も自然と笑顔になる。
石川を応援するピンク色のペンライトと柴田を応援する緑色のペンライトが照らされた客席から大きな声援が2人に送られる中、メロン記念日の『香水』をデュエットした。初めに石川が1番を歌うと、隣にいた柴田は感動のあまり涙腺が崩壊してしまい声を詰まらせた。
歌い終わると柴田が「リハーサルから梨華ちゃんの『香水』は私には出せない透明感を醸し出していてめっちゃ感動していたの」と涙の理由を語った。そんな2人の楽しい時間は、あっという間に終わりを迎え、まだまだ時間が足りないといった2人が「またやろうね」と約束した。

2日目は三好絵梨香とステージに
2日目(28日)は「スイートルームナンバー20th」と題して、美勇伝の石川と三好の2人が久しぶりのステージに立った。この日は、キラキラとしたスパンコールのロングドレスで2人が登場し、1曲目にシングル曲『愛すクリ~ムとMyプリン』を披露するとその後も美勇伝のナンバーを2人で歌っていく。
「みなさんにお会いできてうれしい気持ちを噛みしめながらステージに立っています」と三好が喜びを言葉にする。石川のシルキーでかわいらしい歌声とブランクを感じさせない三好のソフトな歌声のハーモニーが会場に響きわたると観客は大きな掛け声で声援を送り、ライブハウスのような盛り上がりを見せた。
ライブ中盤には質問コーナーが設けられ、観客から受け取った質問に2人が答えていった。お互いに母親となった同い年の2人だが、石川が姉、三好が妹のような関係性は当時と変わらない。三好のナチュラルなボケに対してすかさず石川がツッコミを入れるなど過去にタイムスリップしたようなやりとりにファンもほっこりする。
最初に「生まれ変わったら誰になりたい?」という質問が飛び出し、石川は「間違いなく私」と即答した。「だってみんなとこうやって会えるし、大好きだもん」と理由を説明。一方の三好は「梨華ちゃんみたいになってみたい」と回答。「今回梨華ちゃんと改めていろいろと話してみて、仕事だけじゃなくて家事も子育ても全てに全力投球なのでそれが本当にすてきだなって」と久しぶりの再会でさらに尊敬できる一面を発見できたと明かした。三好の言葉を受けて石川は「あなたはあなたでいいんだから。自信を持って!」と励ました。
次は「今だから言える謝りたいこと」という質問に石川は「あります!」と大きな声で答え、「美勇伝はモーニング娘。を卒業して初めてのユニットであの頃は本当にいっぱいいっぱいだったの。だから美勇伝の時はいつも厳しい表情だったなって。あの時はごめんね」と三好に謝罪した。三好も「むしろ私たちが梨華ちゃんの足を引っ張っていたから、ごめんね」と謝り、2人が笑顔を見せた。
1日目と同じく、あっという間に時間が過ぎていった。アンコールで2人は、「またいつか夢を見させてもらってもいいですか?」とファンに問いかける。観客は大きな拍手と歓声で応えた。石川はファンの思いを胸いっぱいに受け止めると気合いを入れ直し「よし! じゃあ思い残すことがないように最後に歌おう!」と言った途端、隣の三好がこらえ切れず涙を流し始めた。そんな天然キャラの三好らしい絶妙なタイミングに石川が優しいまなざしで「(涙は)ここじゃないよ」と笑った。三好の涙が収まるのを待ち、美勇伝の『恋するエンジェルハート』をラストに歌い25周年イベントが幕を閉じた。終演後は観客一人ひとりを出口で見送り、「ありがとう」を伝えた。

石川梨華の終演後インタビュー
最後にENCOUNTの取材に応じた石川は開口一番「大好きな2人とファンのみなさんの前でディナーショーができたことが本当に夢のような2日間でした」とうれしそうに話してくれた。
柴田はメロン記念日の25周年ツアー中で三好は札幌在住のため、2人とのやり取りや細かい準備作業は全て石川が先頭に立って手作りのイベントにこだわった。
「ここ数か月間、2人と久しぶりにゆっくりコミュニケーションが取れました。それぞれの衣装を選んだり、めったに行かないカラオケに行ったりして楽しかったです。でも準備の途中で体調を崩してしまい、本番に間に合うかとても心配でしたが、絵梨香が『今度は私が梨華ちゃんを支えるから』と言ってくれて、柴ちゃんも『大丈夫』と励ましてくれて今回は2人に助けてもらいました」
自身の周年イベントだが、「石川梨華・柴田あゆみカジュアルディナーショー」「石川梨華・三好絵梨香カジュアルディナーショー」と2人を並列に紹介するところに石川の誠実さや仲間を大切にしてきた姿勢がにじみ出ている。
「柴ちゃんが泣いているところを見たら私も泣いてしまうから前を向いて歌ったんです。そしたら前のお客さんも泣いていて(笑)。柴ちゃんは『透明感がある』って私の声を褒めてくれたんですが、私はデビュー当時から歌に対する苦手意識を持っていて活動を再開してから歌うことが楽しいと思うようになりました。絵梨香とのハーモニーもすごく良かったので2日間でさらに歌うことが好きになりました」
この25年の間に学んだことを聞くと「大人になって周りの人に甘えることがとても大切なことに気付きました」と話した。
「昔は全て自分一人で背負い込んで自分で解決しないといけないと思って生きてきたんですが、今回もバンドのみなさん、柴ちゃん、絵梨香にたくさん相談して、家に帰っても気持ちが不安な時は主人に相談しました。今回、絵梨香が『梨華ちゃんは、お仕事も子育ても小さな一つの出来事でさえも全力で向き合うところがすごいよ』って褒めてくれたんです。私ってなかなか手を抜くことができない性格なので常に全力で向き合ってしまうところが悩みの種でもあるんですけど2人はそんな私を分かっていて子育ての話でも盛り上がりました」
石川、柴田、三好共に2児の母であり、ステージを降りると子育ての日常が待っている。最後に改めてファンに感謝した。
「何より私たちが笑顔でステージに立てたのは、会場に足を運んでくださったファンのみなさんのおかげです。これからもみなさんがハッピーになるような機会を作っていきたいと思います」
柴田、三好も終演後に石川とのステージを振り返った。
柴田「梨華ちゃんとまた一緒に歌えたことは本当に夢のような時間でした。10代、20代の頃、現役活動中の切磋琢磨していた日々がふとよみがえりまして。梨華ちゃんの歌声と当時の思い出が重なり、想いがあふれてしまった瞬間がありました。柴田、泣いちゃいました! とても懐かしいはずなのにあの頃と変わらない空気感がとても自然でとてもあたたかくて幸せな時間でした」
三好「梨華ちゃんとの準備を含めた今日までの時間が本当に貴重で、終わってほしくないなって思いながら今日を迎えました。一緒に歌ってみてあの頃を思い出す最高の時間で自分の人生の中でも忘れられない思い出になりました。みなさんの前で歌えることが本当に楽しかったので、またできたらいいなと思いました」
○2日間のセットリスト
「石川梨華・柴田あゆみカジュアルディナーショー2025 ~BE HAPPY いししばスペシャル~」
2025年9月27日 東京・原宿ラドンナ セットリスト
01. 電話待っています(メロン記念日)
02. 紫陽花アイ愛物語(美勇伝)
03. シャンパンの恋(メロン記念日)
04. 印象派ルノアールのように(エレジーズ/柴田ソロ)
05. 思い出は彼方(美勇伝/石川ソロ)
06. 香水(メロン記念日)
07. 赤いフリージア(メロン記念日)
08. 好きすぎてバカみたい(DEF.DIVA)
09. 恋のヌケガラ(美勇伝)
アンコール
10. BE HAPPY恋のやじろべえ(タンポポ)
「石川梨華・三好絵梨香カジュアルディナーショー2025~スイートルームナンバー20th」
2025年9月28日 東京・原宿ラドンナ セットリスト
01. 愛すクリ~ムとMyプリン(美勇伝)
02. 紫陽花アイ愛物語(美勇伝)
03. シャンパンの恋(メロン記念日)
04. あの夏の夜(美勇伝/三好ソロ)
05. 思い出は彼方(美勇伝/石川ソロ)
06. 曖昧ミーMIND(美勇伝)
07. 美勇伝メドレー
08. 好きすぎてバカみたい(DEF.DIVA)
09. 恋のヌケガラ(美勇伝)
アンコール
10 恋するエンジェルハート(美勇伝)
