俳優の竹野内豊と堺正章が10日、都内で行われた映画『SPIRIT WORLD -スピリットワールド-』の先行公開記念初日舞台あいさつに登壇。フランスの名女優、カトリーヌ・ドヌーヴとの撮影エピソードを披露した。

　カトリーヌが主演を務める本作は、シンガポールの名匠エリック・リー監督が日本を舞台に手掛けたシンガポール、日本、フランスの国際共同制作による映画。迷える大人たちの希望と再生を描いた作品で、初共演となった竹野内と堺は親子役を演じた。

　竹野内は、先行公開を迎え「日本で初めてご覧いただくみなさんにお会いすることができて、大変うれしく思っています」とあいさつ。主人公・クレアを演じたカトリーヌとの交流を聞かれると、撮影前に神社で行ったお祓いを振り返り、「フランスの人からしてみると神主さんが何を言っているのか、何をしているのか分からないじゃないですか。堺さんが全部英語でカトリーヌさんに説明してくださった。ちゃんとフランスのスタッフのみなさんも、『なるほど、なるほど』とうなずいていた。それが印象的でした」と堺の英語力を絶賛し、「その時点でユウゾウとクレアが、すでに出来上がっているなと（感じた）。深く印象に残っています」と話した。

　この発言を受け、堺は「誤解しないでくださいね。出来上がっているというのは、コミュニケーションが取れているということでございます。誤解のないように」とジョークを飛ばしてニヤリ。さらに、「今日、竹野内さんよくしゃべりますね。普段、撮影中なんかは寡黙な方なんですが、しゃべれるじゃない」とイジると、竹野内は「いや、汗かいていますから」と返した。

　カトリーヌの印象を聞かれた堺は、距離を縮めるために毎日プレゼントを贈っていたことを告白し、「受け取ってくれるけど、もうちょっと反応が欲しかった時に、持って行ったお菓子が彼女の心を打ったんです。その日本の和菓子はイチゴ大福」と説明。「すっぱいのに甘い、答えが出ないような味が彼女は大好きだったんです。撮影6日目に差し上げて、７日目の朝から僕にハグをするようになった。この距離の縮まりはどうですか。僕はフランスを制した」と自慢げに語ると、「それから毎日のようにイチゴ大福を彼女にプレゼントをしました。もう、大変な出費でした」と笑った。

　本作は、10月31日から全国拡大公開となる。