「85年組アイドル」芳本美代子×松本典子×網浜直子、令和に新ユニット結成 偶然重なった“今どき”なきっかけ「本物と分かってびっくり」
1985年にアイドルとしてデビューした同期の芳本美代子、網浜直子、松本典子が10月9日、10日に東京・杉並区の座・高円寺2で40周年記念ライブを開催する。昨年、芳本のYouTubeをきっかけに、新ユニット・ID85を結成。ライブでは懐かしい歌とともに、ゲストに迎える同じ85年組の大西結花、中村繁之、森下恵理らと当時のエピソードトークも展開予定で、注目のステージになりそう。そこで芳本、網浜、松本にインタビューを敢行。ライブへの意気込みや思い出を聞いた。

10月9日、10日に東京・杉並区の「座・高円寺2」で40周年記念ライブを開催
1985年にアイドルとしてデビューした同期の芳本美代子、網浜直子、松本典子が10月9日、10日に東京・杉並区の座・高円寺2で40周年記念ライブを開催する。昨年、芳本のYouTubeをきっかけに、新ユニット・ID85を結成。ライブでは懐かしい歌とともに、ゲストに迎える同じ85年組の大西結花、中村繁之、森下恵理らと当時のエピソードトークも展開予定で、注目のステージになりそう。そこで芳本、網浜、松本にインタビューを敢行。ライブへの意気込みや思い出を聞いた。(取材・文=福嶋剛)
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――令和の時代に3人そろってお話を聞けるなんて思いませんでした。
芳本「私たちもです!」
――まるで『志村けんのだいじょうぶだぁ』のスタジオみたいです
芳本・網浜・松本 爆笑
芳本「でも当時はこんな風にプライベートで集まる機会なんてなかったですから」
――今回、一緒に集まろうと思ったきっかけは。
芳本「私の公式YouTubeチャンネル『みっちょんINポッシブル』がきっかけです。ちょうど1年前に典ちゃん(松本典子)をゲストにお迎えした時、それを見てくれた網浜(直子)がYouTubeにコメントをくれました。それでマネジャーに調べてもらったら本物だと分かってびっくりしました」
網浜「なんか今どきの出会い方ですよね」
松本「もし逆のパターンだったら私は書き込む勇気がないから、今この3人で集まることはなかったかもしれませんね」
――偶然が重なったんですね。
芳本「ホントそうですよ。そもそも3人で40周年のイベントをやろうなんて全く考えていなかったので」
網浜「典子が出てくれたおかげです」
芳本「それで網浜にもゲストで出てもらい、今年に入って典ちゃんの誕生日に一緒に集まった時に『なんか一緒にやりたいね』って漠然とした話をしていたら、春くらいに具体的に『やってみる?』ってなりました」
――アイドルの英語表記の文字とデビュー年から「ID85」を結成し、記念ライブが決まったようですが、3人の手作りによるイベントだとお聞きしました。
網浜「それは、みっちょんがずっとこの世界(芸能界)に居続けてくれたおかげです。みっちょんのつながりで私たちもまたつながりましたし、スタッフさんのつながりもあるから自分たちで作ることができたんだと思います」
芳本「1人だったら大変だけど、みんなで作ったら面白いだろうなって思いました。今回ゲストに中村繁之さん、大西結花ちゃん、森下恵理ちゃんといった85年組も参加していただけるので心強いです。今はLINEがあるから打ち合わせも便利ですよ」
――80年代当時は携帯電話さえなかった時代でしたよね。
網浜「そうなんです。でも、固定電話でもなかなかお互いに連絡を取り合う機会はなかったですね」
松本「昔は固定電話に小さいカセットテープが付いていて、メッセージを録音できましたよね」
網浜「当時は事務所同士のライバル関係もあって、仲が良くても表では絶対に他の子としゃべってはいけないみたいな、厳しい事務所もあったんです。だから話したくてもしゃべれない子もいました」
芳本「それでトイレだったらマネジャーさんも入ってこないから、お化粧を直しながらお話をしたり、連絡先を交換したりしていたんですよ」
網浜「言えないことばっかりあったよね(笑)」
松本「今でも絶対言えないことばかり(笑)」
――ところでもともとの3人の出会いは。
松本「私は直子ちゃんとオーディション(84年『第5回ミス・セブンティーンコンテスト』)で初めて会ったんですけど、黒ずくめの服を着てボーイッシュな感じだったので年上かなと思っていたら、1つ下で歌も上手くて」
網浜「私たちの頃のミスセブンティーンは、工藤静香ちゃんとか渡辺美里ちゃんとかすごいメンバーばかりで、その中で典ちゃんは絶対にグランプリを獲るなって思いました」
松本「すごく緊張していて、ファイナルの舞台に上がる直前におトイレに行きたくなってギリギリ間に合って戻ってくるみたいなこともありました」
――松本さんと網浜さんはグランプリをダブル受賞したんですよね。では、芳本さんと2人の出会いは。
芳本「典ちゃんとはマネジャーさん同士が仲良くてそれがきっかけだったのかな。典ちゃんはよく現場が一緒だったんですよ。アイドル雑誌の『明星』とか『平凡』で一緒に撮影したよね」
松本「歌番組でもよく会っていました。美代子ちゃんはショートパンツでかわいくて今と変わらない元気いっぱいな印象でした」
芳本「網浜と話すようになったのはドラマ『ひよこたちの天使』(1996年、TBS系)で共演した時だよね」
網浜「もしかしたら初めて会ったのは、テレビの“芸能人水泳大会”だったかもしれないけれど、私はドラマの現場が多かったからね。典ちゃんとはデビュー前から一緒で、みっちょんとはドラマで一緒だったから、私にとっては、奇跡的な3ショットなんです」

松本「ステージに立って人前でちゃんと歌うのは30年ぶりくらい」
――そんなお三方が、今はリハーサルの真っ最中だと思います
芳本「みんなそれぞれでスタンバイしています」
網浜「私は時間がある時に、一人カラオケに行って自主練をしています(笑)。ステージに立って歌うのが楽しみです」
――松本さんは昨年、芸能活動を再開されましたが、活動休止中も何度か歌を披露されていますね。
松本「ステージに立って人前でちゃんと歌うのは30年ぶりくらいです。家に大きな鏡がないので窓ガラスに向かって歌っていたら、主人(元プロ野球選手で解説者の笘篠賢治さん)がビデオを撮り始めて『え? 撮るの?』って。そんな感じで練習しています(笑)」
――芳本さんは8月と9月に単独で40周年ライブをやったばかりですね。
芳本「はい。みんなを楽しませようと思ってステージに立ったんですが、反対にお客さんにたくさん楽しませていただきました。めちゃくちゃ感動したあの時の光景が忘れられなくて、今回もファンのみなさんへの感謝をお届けしながら、私たち3人もゲストと一緒に思い切り楽しみたいと思います」
松本「私も美代子ちゃんのライブを客席から見ていて、お客さんの『待ってたよ』っていう気持ちがすごく伝わってきました。今回も、10代、20代の頃とはまた違った形の『ありがとう』が、お互いに言えるようなそんなステキな雰囲気になると思うし、私たちもライブが楽しみです」
――3人のおしゃべりコーナーも期待されます。芳本さんと網浜さんの話が止まらないんじゃないかという想像をしました。
芳本「そう思うじゃないですか。でも話の一番おいしいところは典ちゃんが持っていきますから」
松本・網浜 笑い
芳本「懐かしい歌のメドレーを入れたり、それぞれの持ち歌を久しぶりに披露したり、あの頃を知っているファンのみなさんは、きっとうれしい時間になると思います」
――ID85として今後の活動も期待していいですか。
芳本「先のことは分かりませんけど、これからもID85の輪が広がったらいいなって思っています」
網浜「続きはディナーショーとか。そんなことができるといいですね」
松本「当日のチケットをお持ちのみなさんは、ぜひ楽しみにしておいてください」
なお、イベントの模様や終演後のインタビューなど後日ENCOUNTにて掲載を予定している。
□芳本美代子(よしもと・みよこ)1969年3月18日、山口・宇部市生まれ。83年、『第5回福岡音楽祭・新人登竜門ビッグコンテスト』の出場を機にテイチクレコードにスカウトされ、85年3月21日に『白いバスケット・シューズ』で歌手デビュー。所属事務所の先輩・石川秀美の妹分として売り出された。90年、ミュージカル『阿国』に出演。第28回ゴールデン・アロー賞・演劇新人賞を受賞。現在は俳優業の傍ら、演出も手掛けて若手育成に力を入れている。2023年4月、大阪芸術大短期大学部メディア・芸術学科教授に就任。一女の母。
□松本典子(まつもと・のりこ)1968年1月30日、群馬県出身。1984年8月、『第5回ミス・セブンティーンコンテスト』で網浜直子とダブル優勝を果たし、芸能界入り。1985年3月21日、1stシングル『春色のエアメール』で歌手デビュー。俳優としてドラマにも出演し、1987年、フジテレビ系お笑い番組『志村けんのだいじょうぶだぁ』にレギュラー出演すると、コメディーでも人気を博した。92年、当時ヤクルトスワローズの内野手だった笘篠賢治氏と結婚。結婚を機に事実上の芸能活動を休止に。94年に長男、97年に次男、04年に三男を出産。2024年に芸能活動を再開した一方、子育て支援員の資格を取得し、現在も保育園にも勤めている。
□網浜直子(あみはま・なおこ)1968年8月12日、兵庫県神戸市出身。1984年8月、『第5回ミス・セブンティーンコンテスト』で松本典子とダブル優勝を果たし、芸能界入り。85年、1stシングル『竹下涙話』で歌手デビュー。俳優としても活動し、TBS系ドラマ『夏・体験物語』(85年、86年放送)で中山美穂さんと共演。85年公開の映画『バロー・ギャングBC』では松本典子、シブがき隊と共演した。ほかにも、映画『ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎完結篇』(89年)やドラマ『愛という名のもとに』、『温泉へ行こう』、『同・級・生』、『ママまっしぐら!』など数多くの作品に出演。2024年に事務所を独立。二男の母であり、現在はタレント活動と並行してライバーとしてTikTokライブを行っている。
