お笑い芸人の藤井隆とタレント井上咲楽が司会を務めるABCテレビ・テレビ朝日系『新婚さんいらっしゃい！』（日曜午後0時55分）の5日放送回は、1時間スペシャルで、初期に番組に出演した新婚夫婦が「金婚さん」として50年ぶりにスタジオに再登場。夫婦生活の軌跡や夫婦円満の秘訣に迫る特別企画が実現した。

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　1971年の番組開始から今年で54年、これまでに5000組を超える新婚夫婦が出演し、笑いあり涙ありの夫婦ドラマを届けてきた。今回のスペシャルでは、50年前に新婚さんとして登場した夫婦の中から、金婚式を迎えた2組にスポットを当て、「金婚さん」への歩みが丁寧に紹介された。

　福岡県在住の71歳夫妻は、当時女子高生だった和子さんの猛烈なアタックから交際が始まり、結婚生活も波乱に満ちていた。2人の出会いのきっかけは高校の文化祭だ。妻は一目ぼれし、「ずっとカッコいい」と呼ぶ夫に猛アタックを仕掛けたという。50年をへてもなお互いを「かわいい」と称え合う仲良しぶりが印象的で、夫は夫婦円満の秘けつとして「ふれあい」を挙げ、深い意味を明かした。

　夫が「コミュニケーションが大事。（妻の）やわらかい二の腕を触ったり……通りすがりにお尻をちょっと……」と話すと、藤井は「急にエロ親父なんですけど！」と仰天。「手が勝手に動いちゃう」と言う夫に「余計に心配ですよ」といさめていた。

　もう1組は、大阪府在住の74歳夫と73歳妻の夫婦。夫は消防士を定年まで勤め上げた。長女誕生のわずか2か月後に夫の父親が他界し、将来への決断を迫られたという。家業の酒屋を継ぐか消防士を続けるか悩んだ夫に妻が「私が働くから消防士を続けて」と支え、幼い娘を背負いながら毎日酒屋業に携わった。それがあったからこそ夫は、消防士として叙勲を受けるまで職務を全うできたと感謝する。2人が明かした夫婦円満の秘けつは「正しい夫婦ゲンカ」だと話した。

　今回、51年3か月にわたり番組MCを務めた落語家・桂文枝も登場し、出演した「金婚さん」夫妻2組へサプライズコメントを披露。過去のトークを振り返りながら、「長い間、皆さんの人生の一幕に寄り添えて光栄だった」と感慨深く語り、「ずっとこれからも続いていきますように、手を合わせております」とコメントしていた。

　放送当初の人気コーナー「ペアマッチ」も再現された。パネルの画面合わせで商品をゲットするというもの。2組の「金婚さん」は懐かしい挑戦に苦戦したが、再登場した桂文枝が「きょうは金婚式ですから（商品）全部あげましょうよ」と提案。結局、商品を全部プレゼントされた2組夫婦は「文枝師匠ありがとうございます！」と感謝しきりだった。