事務所所属から1年たたず『仮面ライダー』で主演 オーディションでは“爪痕残し”で「創作料理を作った」

俳優の本島純政が、10月7日スタートのTBS系連続ドラマ『スクープのたまご』(火曜深夜0時58分)に出演する。週刊誌の新人記者の奮闘を描く“お仕事ドラマ”で、本島は主人公の女性記者(奥山葵)の同期役に挑む。このほどENCOUNTの取材に応じ、週刊誌のイメージや、主演を演じたテレビ朝日系連続ドラマ『仮面ライダーガッチャード』(2023年9月~24年8月放送)の思い出などについて語った。

週刊誌の印象も語った本島純政【写真:舛元清香】
週刊誌の印象も語った本島純政【写真:舛元清香】

『スクープのたまご』に出演

 俳優の本島純政が、10月7日スタートのTBS系連続ドラマ『スクープのたまご』(火曜深夜0時58分)に出演する。週刊誌の新人記者の奮闘を描く“お仕事ドラマ”で、本島は主人公の女性記者(奥山葵)の同期役に挑む。このほどENCOUNTの取材に応じ、週刊誌のイメージや、主演を演じたテレビ朝日系連続ドラマ『仮面ライダーガッチャード』(2023年9月~24年8月放送)の思い出などについて語った。(取材・文=水谷賀奈子)

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 本作は、大崎梢氏による同名小説をドラマ実写化。大手出版社・千石社の週刊誌「週刊千石」が舞台で、週刊誌の裏側にも迫る。主人公で入社2年目の新人記者・信田日向子(奥山)は「週刊千石」編集部に異動となり、芸能ネタや横領、不審死事件など、さまざまなスクープと向き合っていく。本島は、日向子の同期であり「週刊千石」の元記者で、あることがきっかけで文芸誌に異動になった、桑原雅紀を演じる。役が決まってからは、週刊誌に対するイメージが「180度変わった」という。

「週刊誌は、正直怖い印象でした。でも、一つのネタを探して記事に仕上げるまでには、労力と情熱が必要で、すごく時間がかかることだと学びました。週刊誌は、ある意味この世になくてはならない存在なのかもしれません」

 実際に役作りも兼ねて週刊誌を読んでみると、新たな発見も。ドラマの注目ポイントもアピールした。

「ゴシップだけじゃなくて、オーディションの情報とか小説とか掲載内容は多岐にわたっていると知りました。作品では、記事が出来上がるまでが生々しく描かれ、面白いと思います。週刊誌だけではなくて、仕事の難しさややりがいが伝わると思います」

 演じる桑原は、もとは週刊誌の編集部員だったが、あることがきっかけで文芸誌の編集部へ異動することになる。

「桑原は、東大出身のエリートで、即戦力が求められる週刊誌の編集部で働き始めて順風満帆でしたが、週刊誌の記者としての大変さに心が折れてしまったのだと思います。でも、過去の自分の弱さを認めて、成長しているところが魅力的です。桑原と日向子のシーンには安心感があると思います」

『仮面ライダーガッチャード』で主人公を演じた【写真:舛元清香】
『仮面ライダーガッチャード』で主人公を演じた【写真:舛元清香】

『今日、好きになりました。』でデビュー

 そう話すと、笑顔を見せた。そんな本島は、2022年のABEMA恋愛リアリティショー『今日、好きになりました。 卒業編2022』への出演をきっかけに、この世界へと飛び込んだ。

「ずっと『俳優になりたい』と思う一方で芸能に触れたことがなく、なにかきっかけが必要だと思い、(“今日好き”には)応募しました。当時は自然体で楽しんでいましたね」

 そもそも『俳優になりたい』という思いはどこから来たのだろうか。

「高校生の時の進路希望調査が大きなきっかけでした。『好きなことをやりたいけど、自分は何が好きなのか』と考えたら、つらい時やリフレッシュしたい時には映画館で映画を見たり、家でドラマを見ていたことを思い出したんです。それで『見る側ではなく出る側になりたい』と思いました」

 もっとも、当初はスムーズにはいかなかった。事務所のオーディションに履歴書を送ったものの、20社以上落ちて「甘くないな」と難しさを痛感した。しかし、体験レッスンを受けるうちに「俳優になりたい」という思いは強くなり、その後、2023年に大手芸能事務所・アミューズへの所属が決まった。そこから1年もたたないうちに大役に抜擢される。テレビ朝日系特撮ドラマ『仮面ライダーガッチャード』(2023年9月~24年8月放送)の主人公・一ノ瀬宝太郎/仮面ライダーガッチャード役をオーディションで勝ち取った。

「『死ぬ気で(主演を)とりたい』という気持ちでいろんな準備をしました。主人公の一ノ瀬宝太郎が、劇中で母が切り盛りする飲食店を手伝っているのですが、オーディションでは役柄に合わせて、僕自身、創作料理を作っていきました。『なにか爪痕を残したい』という気持ちや熱意を(審査員側は)見てくださったのだと思います」

 一方で、仮面ライダーの撮影現場ではお芝居の難しさも学び、役者として成長する機会となった。

「お芝居の経験や技術がまだまだ足りていない自分ができることは、どれだけ役に寄り添い、どれだけ役を愛せるかだと思って、全力で臨んでいました。でも、自分の中では必死にやっていても、うまくいかないことばかりで、苦しいこともたくさんありました。でも、SNSを通してまたお手紙を通して作品が確かに届いたことを知れた時は『頑張って良かった』と思えます。誰かのために何かをできるってなかなかないことですし、そういう声にとても支えられて今まで進んでこられたと思っています」

 所属事務所には、芝居巧者の俳優が名を連ねており、憧れの先輩がたくさんいるようだ。

「僕も先輩方のように、感動を届けられる、誰かの心の支えになれるような俳優になりたいです。お芝居を通して、見てくださる方々に、何かメッセージを伝えられた時が一番幸せなので、もっともっと届けたいと思います」

 その目標達成のため、マネジャーら周囲への感謝を胸に、さらなる高みへ―。今回新たな扉を開き、先輩たちに続けとばかりに、役者道をまい進する。

□本島純政(もとじま・じゅんせい)2005年1月5日生まれ、東京都出身。23年3月よりアミューズに所属。同年9月よりスタートのテレビ朝日系『仮面ライダーガッチャード』で主人公・一ノ瀬宝太郎/仮面ライダーガッチャード役を務めた。24年11月からは読売テレビ系連続ドラマ『未成年~未熟な俺たちは不器用に進行中~』(2024年)でダブル主演を務めた。特技はギター演奏。176センチ。

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