『ドラクエ』制作者の悲痛な声も? 会話や書物で浮き彫りになった“闇”3選
『ドラゴンクエスト』シリーズといえば壮大なストーリーが魅力のひとつだ。さらに、随所に散りばめらた小ネタも作品を深く楽しむためのスパイスとなっている。公式からの見解はないものの小ネタをきっかけに考察を掘り下げるプレイヤーも多く、その結果「不穏な推測」にたどり着くことも。そこで今回は『ドラクエ』シリーズで噂されている小ネタについて注目しよう。

マスタードラゴンのせいで両親を失った?
『ドラゴンクエスト』シリーズといえば壮大なストーリーが魅力のひとつだ。さらに、随所に散りばめらた小ネタも作品を深く楽しむためのスパイスとなっている。公式からの見解はないものの小ネタをきっかけに考察を掘り下げるプレイヤーも多く、その結果「不穏な推測」にたどり着くことも。そこで今回は『ドラクエ』シリーズで噂されている小ネタについて注目しよう。
最初に注目するタイトルは、『ドラクエ』シリーズで初のオンラインに対応した『ドラゴンクエストX』。同作が舞台となる「アストルティア」では通称「アストルティア文字」という独自の文字が使われており、作中で看板や石碑などに刻まれたアストルティア文字を見ることができる。
当初は適当に文字が配列されているかと思われてきたが、プレイヤーの調査により規則性が発見され、さらに解読が進んで各文字を50音と数字に変換できるところまで到達。ゼロからここまでの解読にたどり着くのは並大抵のことではない。しかし、アストルティア文字がより一層注目されたのは『ドラクエX』ではなく、『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』でのことだった。
同作には「エジェウスの石碑」という独特な文字が羅列された石碑があるのだが、実はアストルティア文字によって解読できるのだ。翻訳すると、石碑には制作者の名前であろう「さめしまたかゆき」や「ねむいやすみほし」「かえりたいな」といった言葉になるそうだ。もちろん、アストルティア文字に対する公式の見解は発表されていないため、解読後の結果は推測の域を出ない。
続いて取り上げるのは『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』。同作の主人公は人間の父と天空人の母の間に生まれた「天空の血を引いた勇者」だが、作中では両親ともに登場しない。育ての親はいるものの魔物の襲撃によって命を落としており、歴代主人公の中でも特に悲劇的な状況を経験している勇者である。さらに村人の話や書物などで調査を進めるうちに、両親は天空人の母が掟を破ったことで最悪の結果を迎えたことが明らかになっていく。
まず天空人は竜の神「マスタードラゴン」に治められており、マスタードラゴンの許可なしに地上に下りることは禁じられている。しかし、勇者の母は無断で地上に行き、さらに父と結ばれて勇者を生んでいるが、このことにマスタードラゴンは激怒。
というのも作中に登場する日記に「地に下りた彼女をマスタードラゴンはどんなに時がたとうともお許しにならないだろう」「残酷なやり方で彼女のしあわせをうばう」などの記述があり、マスタードラゴンは掟を破った彼女を許していないことが分かる。
多くのプレイヤーからは「確か父は落雷で死亡。恐らくマスタードラゴンのせい」「仕打ちが酷すぎる」などの声が上がっていた。しかし、アストルティア文字と同様に作中では「勇者の母のこと」と明言はされていないので、あくまでも推測の範囲内での話になる。
続いての謎は「姥捨山」(うばすてやま)の存在についてだ。「姥捨山」とは老人を人里離れた場所に置き去りにする話だが、じつは『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』では姥捨山を彷彿とさせる老人のセリフが登場する。それは魔物に畑を荒らされて食料が不足している「カボチの村」でのことで、村人の老婆に話しかけると、「わしもそろそろお山に行こうかと思うとるよ」というセリフが返ってくる。「わし“も”」と言っていることから、すでにほかの老人は山に連れていかれていることが推測される。
ちょっとしたヒントから闇深い事実が浮き彫りになる『ドラクエ』シリーズ。今回紹介した噂が気になる人は、実際にプレイして確かめてみてはいかがだろうか。
