EXILE AKIRA、“ATSUSHI復活”の裏にメンバーの覚悟と成長 TAKAHIROが「とても頼もしい存在に」

来年25周年を迎えるEXILEが、新曲『Get-go!』をデビュー記念日の9月27日にリリースする。4年5か月ぶりとなる通算52枚目のシングルで、注目は今年6月、約2年半ぶりに戻ってきたATSUSHI(ボーカル)の存在だ。新曲では作詞を担当し、ここ数年の闘病生活などつらい経験から得た思いやファンらに再会できた喜びをストレートにつづった。一方で、ATSUSHI不在の中、グループをけん引してきた現メンバーの功績は大きい。そんなEXILEの今について、EXILE/EXILE TRIBEを支えるパフォーマー・AKIRAを直撃。ATSUSHIの復活劇はグループの未来につながると力強く語った。

EXILE ATSUSHI復活劇の裏側を語ったEXILE AKIRA【写真:増田美咲】
EXILE ATSUSHI復活劇の裏側を語ったEXILE AKIRA【写真:増田美咲】

4年5か月ぶりのシングル『Get-go!』をリリース

 来年25周年を迎えるEXILEが、新曲『Get-go!』をデビュー記念日の9月27日にリリースする。4年5か月ぶりとなる通算52枚目のシングルで、注目は今年6月、約2年半ぶりに戻ってきたATSUSHI(ボーカル)の存在だ。新曲では作詞を担当し、ここ数年の闘病生活などつらい経験から得た思いやファンらに再会できた喜びをストレートにつづった。一方で、ATSUSHI不在の中、グループをけん引してきた現メンバーの功績は大きい。そんなEXILEの今について、EXILE/EXILE TRIBEを支えるパフォーマー・AKIRAを直撃。ATSUSHIの復活劇はグループの未来につながると力強く語った。(取材・構成=福嶋剛)

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――AKIRAさんはATSUSHIさんの復活をどう受け止めていますか。

「僕にとってはいつの時代も『今のEXILEがベストだ』と思ってやってきました。でも、やっぱりEXILEの顔であるATSUSHIくんというピースがハマった時、『This is EXILE!』(これぞEXILEだ!)と感じました。今のATSUSHIくんと僕たちでまた新しい物語をお届けできることが何よりうれしいです」

――ATSUSHIさんは2020年にソロ活動専念でグループを卒業し、22年のドームツアー最終公演で完全復帰を表明しました。ただ23年に体調不良で休養し、今年4月のソロツアーで復帰、6月1日の全国ツアー最終日にEXILEのステージに復活しました。改めてATSUSHIさんのEXILE復活までの経緯を教えてください。

「ATSUSHIくんとは昨年末くらいから話を始めていました。今年の全国ツアー『EXILE LIVE TOUR 2025 “WHAT IS EXILE”』(3月~6月)の開催がありましたが、ATSUSHIくんは、以前体調不良でキャンセルしたソロライブの振替公演を終えてから合流しようと言う方向性でいました。また、『WHAT IS EXILE』の構成は裏でATSUSHIくんも参加して練り上げていきました。さらに今回は、EXILE TRIBEから選抜されたメンバーがEXILE TRIBE名義ではなく、EXILEのメンバーとして参加していただく『スターティングメンバー』として我々とともにライブに参加していただきました。世代も境遇も違うけれど、人生の半分以上、EXILEの音楽やエンターテインメントが隣り合わせにあり、EXILEに憧れて若い頃から必死に努力を重ねてきた者同士だからこそ共感しあえるソウルやルーツがありましたので、今回このテーマのステージを一緒に作り上げる新たな試みに挑戦しました。そしてATSUSHIくんにはファイナル公演のアンコールでファンに報告してもらうことを決めました」

――ATSUSHIさんが参加したリハーサル風景はどんな感じでしたか。

「やっぱり、昔から一緒にやっているとATSUSHIくんの感性というか、こだわるポイントがすぐに分かるんですよ。我々にはないものを持っていて、客観的に見ながら、演出面から細かいところまですごく良いアドバイスをたくさんくれるので、久しぶりにそんな瞬間に出会えました。『これがEXILEらしさだ』という懐かしさや背筋がピンと伸びるような引き締まった感じもありました」

――その一方でATSUSHIさんは卒業してからの2年半は今のメンバーが新しいEXILEの歴史を作ってきたという事実も忘れてはいけないですね。

「仰る通りです。ATSUSHIくんやHIROさんを始め、EXILEの歴史を作ってきた先輩方のいないEXILEに淋しさを感じる方もいると思います。でも、僕たちは『今のEXILEが一番』と思っていただけるようなものをお届けするのが使命なんです。メンバー全員で挑戦を続けてきたからこそ、TAKAHIRO、SHOKICHI、NESMITHの歌やパフォーマーたちの成長にもつながったと思います。だからATSUSHIくんは安心して復活できたんじゃないですかね」

――中でもメインボーカリストとしてのTAKAHIROさんの存在感が増しました。

「僕にとって、とても頼もしい存在になりました。TAKAHIROと僕はEXILEに入った時期が近いので、今となってはオリジナルメンバーと言っても過言ではない立ち位置にいますし、HIROさんが勇退されて、僕は微力ながらこれからのEXILEを牽引する立場としてみんなを導く役割を受けてきて、TAKAHIROは表に立ってメッセージを発信する立場として、それぞれの役割で常に二人三脚でやってきました。そしてATSUSHIくんが不在になり、メインとしての大きなプレッシャーと闘いながら、見えないところで努力を重ねてきたと思います。そんな成果が最近のライブにも表れていて、歌のクオリティーがさらに増していて、存在感も今まで以上に大きくなったと感じます。彼が『EXILE』という看板を背負って勝負している証だと思います」

――成長したTAKAHIROさんとさまざまな経験を重ねてきたATSUSHIさんの2人が再び一緒になることでこれから新たな化学反応も生まれそうですね。

「SHOKICHI、NESMITHも同時に成長を遂げていますし、まさにそこが大切なところだと感じています。各々の覚悟と成長が、EXILE全体の底上げとなり、今のEXILEを象徴していると言っても過言ではありません。そしてATSUSHIくんとTAKAHIROが歌い始めた時、2人の感性が溶け合って、僕も自然と体が動いていて完全にパフォーマーとして集中していました」

11月からは全国ドームツアー「EXILE LIVE TOUR 2025 “THE REASON”」を開催する【写真:増田美咲】
11月からは全国ドームツアー「EXILE LIVE TOUR 2025 “THE REASON”」を開催する【写真:増田美咲】

『Get-go!』はとても心地良くて安心感が生まれるような曲

――そして4年5か月ぶりとなるシングル『Get-go!』を9月27日にリリースします。ATSUSHIさんの作詞ですが、いろいろな苦労を重ねてきたからこそ書ける、とても素直な気持ちがストレートに表現されています。

「僕もそう思います。やっぱりボーカリストが書く歌詞というのは、その時の心境がありのままに言葉として表現されていますよね。僕が歌詞の感想を述べるのはおこがましいですが、『ATSUSHIくんが心身ともに健康になって戻ってきてくれたんだな』ってホッとした気持ちになりました。同時にメンバーの心境とシンクロする言葉もあり、とても心地良くて安心感が生まれるような、そんな曲になりました」

――これからのEXILEの進む先を示した曲でもあると。

「EXILEは先輩方からのバトンを受け取って常に高みを目指してやってきましたが、今回『Get-go!』に流れるテーマは、『EVOLUTION』『THE MONSTER』『FANTASY』『Heads or Tails』といったパワフルでエネルギッシュなキーワードだけではなく、挑戦していろんなものが見えた今だからこそ、笑顔や心の豊かさみたいなものを大切にしたいという思いがあります。大人としての品格だったり、人としての深みを感じてもらえるような、そんな再スタートにしたいと思いました。『Get-go!』のジャケット写真に写っているメンバー全員の表情がそういうことを物語っているのかなと感じました。ようやくその領域にたどり着いたのかなって思います」

――EXILEの新たな代表曲が生まれましたね。

「そう言っていただけるとうれしいです。みなさんの人生を彩れるような作品になってほしいです」

□EXILE(エグザイル)2001年にシングル『Youreyes only』でメジャーデビュー。2009年には天皇陛下御即位20年の祭典にて祝曲を奉呈、名実共に国民的なグループとなった。CDトータルセールスは3500万枚を超す。日本レコード大賞で史上初となる4度の大賞受賞など20年以上にわたり、メンバー構成などの形を変えながら活動を継続し、ダンス&ボーカルグループとして数々の音楽シーンで記録を打ち立ててきた。2022年には年間ライブ動員数で100万人を突破し、国内アーティストで最多動員数を記録した。25年はデビュー24周年を迎え、その記念日となる9月27日に52枚目のシングル『Get-go!』をリリース。11月からは全国ドームツアー「EXILE LIVE TOUR 2025 “THE REASON”」を開催する。

□EXILE AKIRA 1981年8月23日、神奈川県生まれ。HIROに憧れて16歳からダンスを始める。2002年、クラブで踊っていたところを偶然見ていたMAKIDAIとUSAの目にとまり声を掛けられる。翌03年10月、EXPG東京校の立ち上げから運営を任され、インストラクターを経て、06年にEXILEに加入。パフォーマーとしての活動に加え、数々の映画、ドラマ、舞台、声優など様々な分野で活躍。俳優として2009年の初主演映画『ちゃんと伝える』で日本映画批評家大賞新人賞を受賞。10年、中国公開のアンドリュー・ラウ監督作品『レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳』で海外映画デビュー。2012年にはフジテレビ系連続ドラマ『GTO』に主演し、鬼塚英吉役を演じた。モデルとして17年からアジア人初となるRalph Laurenアンバサダーに就任し、18年と19年の2年連続で最高峰ラインPurple Labelの広告イメージモデル契約を結ぶ。23年11月、LDH TAIWANのCEOに就任。2025年、デビュー20周年を迎える。プライベートでは11年の舞台『レッドクリフ~愛~』で共演した、台湾のモデルで俳優・林志玲と19年に結婚し、22年に男児が誕生した。

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