「誰だよ、これやったの」。釣り人が、釣り場近くの駐車場トイレでがく然とする事態に遭遇した。便器の中に、海の魚が放置されていたのだ。釣りの対象として人気が高く、周囲ではこの時期によく釣れるという魚種だ。あり得ない光景に、ネット上では「酷すぎる」「信じられない」と怒りの声が殺到。目撃者に詳細を聞いた。

　便器の水の中に魚が浮いている。特に磯釣りで人気を誇るイシダイだ。場所は、神奈川・城ヶ島内の駐車場トイレ。20センチほどで、十分食べることができるサイズだ。

「イシダイをここに捨てた理由はさっぱり分かりません。トイレに命を投げ捨てるのはいくらなんでも酷いなと思いました」。幼少期から釣りが好きで、10年ほど前から本格的に三浦半島を中心に、一年中メジナ釣りを楽しんでいるという男性は、SNSで事案を報告。ENCOUNT編集部の取材に、ショックの思いを打ち明けた。

　そもそも、魚を捨てることは、公共のトイレを壊してしまう危険性もある。「ちょっとサイズ的にも流したら詰まりそうに思えました。手を突っ込んで取るのも朝から嫌なので、そのままにしました。毎日清掃の方が来るので、おそらく片付けてくださったと思います」。

　異常事態に、ネット上では「えぇっ？　意味が分からない・・。どうなったらそうなるのか想像がつきませんね」「トイレに何を捨てんねん」「ヤバいですね、、、」「同じ目に遭わせてやりたいですね」「なんでわざわざトイレに捨てるんだ？」「こんな事するならリリースしてほしいわ」「これは酷い　なんかのネタでやったとしたら　誰も笑わない」「こんな事できるのはレベチなクソ野郎」など、批判の声が集まっている。

　全国的に釣り場は近年、ごみの放置や釣った魚の遺棄、立ち入り禁止区域の無視など、ルール違反・マナー悪化が問題化している。

　男性はもどかしい思いを抱えている。「釣り人はどうしても魚を傷付けてしまったり、意図せず殺してしまうこともあります。特に死んでしまった毒魚などは、食べることもできず、海に帰すこともよくあるので、今回のトイレへの投げ捨てをやった方を一方的に責めることはできません。高気温で傷んでしまって要らなくなったのか、持って帰れない事情になったのかは分かりませんが、処分という言い方はどうかと思いますが、他に方法はたくさんあると思います。ただ、だからといって、トイレに捨てるという命を粗末に扱うようなことはあってはならないと思います」と話している。