ダイアン津田、声優として話題作への出演が続き「不思議な感じ」 ハリウッドスターの吹き替えに意欲

お笑いコンビ・ダイアンの津田篤宏が、全国公開中の映画『キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!』にゲスト声優として出演している。近年、“考察祭り”で話題になったアニメ『オッドタクシー』(2021年)、ディズニー映画『白雪姫』(25年)の吹き替え声優を務め、個性ある声、テンポのあるせりふ回し、演技力が高く評価されている。そんな49歳の津田に、同作で裏話、声優としての野望、芸人人生の分岐点などを聞いた。

インタビューに応じたダイアンの津田篤宏【写真:ENCOUNT編集部】
インタビューに応じたダイアンの津田篤宏【写真:ENCOUNT編集部】

人生を変えたステージは「M-1決勝の舞台」

 お笑いコンビ・ダイアンの津田篤宏が、全国公開中の映画『キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!』にゲスト声優として出演している。近年、“考察祭り”で話題になったアニメ『オッドタクシー』(2021年)、ディズニー映画『白雪姫』(25年)の吹き替え声優を務め、個性ある声、テンポのあるせりふ回し、演技力が高く評価されている。そんな49歳の津田に、同作で裏話、声優としての野望、芸人人生の分岐点などを聞いた。(取材・文=イシイヒデキ)

――もともと『プリキュア』という作品にはどんな印象を持っていましたか。

「女の子の見るアニメというイメージで、娘が『プリキュア』を見ている姿をよく見ていました。女の子たちが好きな要素が全部入っている作品という印象があります。映画に出させていただくことになるなら、『あの時、一緒になって見ておけば良かった』と思っています」

――アフレコを終えて手応えはいかがでしょうか。

「『いい感じにできたんちゃうかな』と思っています。結構、せりふは多かったのですが、スムーズにいきました。どんどんOKをもらって『今のOKなんや!』なんてところもあり、自分ではかんだと思ったんですけど、かんでなかったです(笑)」

――『プリキュア』の世界に溶け込むことはできましたか。

「ほとんどがラフ画、映像ができあがっていない状況でアフレコをしたので、果たして入り込めているのか……。他の声優さんの声も入っていなかったので、心配になりました。もしかしたら、僕のところだけ実写になるかもしれません(笑)。仕上がりが楽しみです」

――津田さんが演じたトットは、どんなキャラクターなのでしょうか。

「珊瑚の精でアイドルフェスの運営委員長という重要なキャラクターです。意外と長せりふもありました。7、8分しゃべっていたかな? それくらいの体感です。一人語りするくらいの感覚でしゃべっていました」

――アフレコでこだわったポイントは。

「明るさの中に少しだけ悲しさも入れました。人間界に対するアンチテーゼではありませんが、自然界では珊瑚が減っていますから、そういう気持ちも織り交ぜてみました。勝手に僕の中の裏テーマとして」

「声優としても賞を狙いたい」と野望を語った【写真:ENCOUNT編集部】
「声優としても賞を狙いたい」と野望を語った【写真:ENCOUNT編集部】

――近年は、ディズニー映画『白雪姫』の吹き替え声優、アニメ『サザエさん』の27時間テレビ特別編(23年)にも声優として出演しました。話題作への出演が続いていますが、津田さんにとって声優の位置付けとは。

「若手時代に『ブラック・ジャック』(05年、読売テレビ)で、せりふ一つだけで出させていただきました。アニメはずっと残るものだし、そこに自分の声が入っているというのは不思議な感じがします。楽しい仕事の一つです」

――声の仕事に可能性を感じていますか。

「海外作品の吹き替えで有名な俳優さんには、この声優さんが必ず声をあてているというのがあるじゃないですか。そういう感じもできるんちゃうかな。ブルース・ウィリスとかは決まった方がいますが、これから出てくるハリウッドスターの声をやりたいです」

――声の仕事以外では、津田さんが出演した三井住友銀行『Olive』のウェブCM『通帳の人』篇が、ギャラクシー賞CM部門で大賞を受賞しました。

「僕はただ単に出役で、賞を獲ったのはCMを作った方なのでね。『僕も何かもらえるのかな?』と思ったら、何もありませんでした(笑)」

――津田さんの熱演があったからこその受賞だと思います。

「光栄なことです。業界の人からも『すごいね!』と言ってもらいました」

――演技者として今後、チャレンジしたいことはありますか。

「今作も主要なキャラクターをやらせていただきましたが、全編を通して登場するような役にもチャレンジできたらうれしいですね。アニメで主役級をやってみたいです。そして、声優としても賞を狙いたいです」

――作品のポスターにある『宇宙一スペシャルなステージ』というフレーズにちなんで、津田さんが人生で「一番スペシャルだ」と感じ、芸人人生を変えたステージを教えてください。

「やはり、M-1グランプリですね。M-1決勝の舞台は出た瞬間、『今後、人生でこれ以上緊張することはないのだろう』と思うくらい緊張しました。漫才師をやっている中で最もスペシャルなステージでした」

――最後にこの記事を読んでいるみなさんへメッセージをお願いします。

「ストーリーが面白いというのはもちろん、ライブ感が楽しい作品ですので、親御さんもお子さんと一緒になって楽しんでいただきたいです。そして、ぜひ、僕のことも応援してください」

□津田篤宏(つだ・あつひろ) 1976年5月27日、滋賀県生まれ。NSC大阪校22期生で同期のユースケとお笑いコンビ・ダイアンを結成し、ツッコミを担当。2000年4月から活動をスタートし、『M-1グランプリ』では、07年と08年に決勝進出。『THE MANZAI』でも14年に決勝進出を果たしている。18年、『第53回上方漫才大賞』で大賞を受賞。 代表ギャグは、「すごい」という意味の「ゴイゴイスー!」「スーを差し上げます」。

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