日向坂46、世代交代を経て新章突入 ガールズグループ群雄割拠の時代に「順応していくことも大切」
アイドルグループ・日向坂46が、今月17日に15枚目シングル『お願いバッハ!』をリリースした。同曲では、金村美玖と小坂菜緒がダブルセンターを担当。ENCOUNTは金村と選抜メンバー常連の上村ひなのにインタビューし、『お願いバッハ!』のアピールポイント、グループの変化と未来について話を聞いた。

15枚目シングル『お願いバッハ!』インタビュー第1弾
アイドルグループ・日向坂46が、今月17日に15枚目シングル『お願いバッハ!』をリリースした。同曲では、金村美玖と小坂菜緒がダブルセンターを担当。ENCOUNTは金村と選抜メンバー常連の上村ひなのにインタビューし、『お願いバッハ!』のアピールポイント、グループの変化と未来について話を聞いた。(取材・文=イシイヒデキ)
今春、佐々木久美、佐々木美玲、高瀬愛奈が卒業。日向坂46の第一章が終わり、二期生から五期生による新体制がスタートした。二期生としてグループをけん引する金村は、一期生が全員卒業した後の変化をこう語る。
「新たなフェーズに入り、全員の積極性が増したと感じています。グループ外の番組に出させていただく際も、一期生さんが代表してお話する機会が多かったのですが、今のメンバーが請け負うことになり、それぞれが日向坂のメンバーという意識がより高まりました」
三期生の上村は、「メンバーが変わってしまうと、雰囲気が変わってしまう部分もあるのですが、それぞれの期が自分たちの色を確立しています。新しい日向坂の形だけど、根っこにあるマインドというのは変わっているようで変わっていないと感じています」と言った。一期生が残した“日向坂らしさ”が土台にある。その思いを強く持っている。
『お願いバッハ!』は、ファンから熱く支持される二期生コンビ“なおみく”がセンターを務める。金村にとって小坂は苦楽をともにしてきた同期であり、特別な存在だ。
「ずっと、(小坂を)意識しながらアイドル人生をともに過ごしてきました。彼女はたくさんの楽曲でセンターを務めてきて、いろんな悩みを抱えてきたと思います。それを近くで見てきた自分だからこそ、『ダブルセンターでもっとすごい表現ができる』という自信があります。それだけ、『やってやるぞ!』と気持ちが高まっています」
二期生の仲間が卒業していく中で、「後輩たちを支えていくことが、一番重要なことだと考えていました」と言うが、「このタイミングでセンターを任せていただいて、背中を見せていくことが今の私たちにできることだと感じています。ワクワクとちょっぴり、緊張感と責任感を感じています」と心境を明かした。
楽曲のポイントを聞くと、金村は「日頃、私たちはポップスをメインで歌っているので、弦楽器やピアノの音色が入ってくるのは新鮮で驚きました。主人公の男の子は好きだと伝える勇気がなくて、バッハの曲に力をもらって告白に臨むという前向きな歌詞になっています」と解説。上村は「『クラシックの要素がアイドルの音楽と組み合わさるのかな?』と予想がつかなかったのですが、聴いてみたらマッチしていて、すごいコラボレーションでした」と声を弾ませた。そして、「美しいおふたりがセンターできれいなメロディーが合っていると感じました」と金村に憧れの眼差しを向けた。

6都市を回るアリーナツアー『MONSTER GROOVE』もスタート
近年、さまざまなガールズグループが誕生し、もはや群雄割拠の状況だ。そんな中でも上村は、「私たちは私たちの方向で頑張っていきたいです」と語り、一方で金村は、「日向坂の伝統やできあがっている部分はありますが、時代は移り変わっていくので、順応していくことも大切だと思います。私はいろんなグループを見て、『こういうことができるのは素敵だな』と感じたことは、『ポジティブに取り入れたい』という気持ちはあります」との姿勢をみせた。
今月20日からは、6都市を回るアリーナツアー『MONSTER GROOVE』がスタート。新たに加わった五期生を含め、一丸となって臨むツアーであり、2人は進化を誓った。
金村「おひさま(日向坂46ファンの総称)を巻き込んで会場が一体になるようなグルーヴ、感動を生み出して、日向坂のモットーであるハッピーだけではない一面も一緒に楽しんでいただきたいです」
上村「ツアータイトルから四期生楽曲『見たことない魔物』を連想していて、毎回会場が揺れるほどのグルーヴを巻き起こして話題になっている楽曲なので、他の曲もそうなってしまうくらいグルーヴを生み出したいです」
世代交代を経て、「進化」の期待とともに「真価」が問われる全国ツアー。その大仕事を前に2人は、グループをさらなる高みに引き上げる自信をのぞかせた。今回のインタビュー企画は計3回で、金村と上村の素顔にも迫っていく。
□金村美玖(かねむら・みく) 2002年9月10日、埼玉県生まれ。17年8月、『けやき坂46追加メンバー募集オーディション』に合格し、けやき坂46の二期生としてデビュー。日向坂46に改名後、21年10月27日リリースの6枚目シングル『ってか』でセンターを務めた。活動を継続しながら、日本大芸術学部写真学科を卒業。163センチ、血液型O。
□上村ひなの(かみむら・ひなの) 2004年4月12日、東京都生まれ。2018年8月、『坂道合同新規メンバー募集オーディション』に合格し、同年11月けやき坂46に三期生として加入。日向坂46に改名後、23年7月26日リリースの10枚目『Am I ready?』で初めて表題曲のセンターを担当した。163センチ、血液型AB。
