新海誠監督、アニメ『秒速5センチメートル』に「後悔あった」 実写映画を絶賛「泣かされた」

アニメーション映画監督の新海誠が17日、都内で行われた映画『秒速5センチメートル』(10月10日公開)の完成披露試写会にサプライズ登壇した。同作にまつわる思いなどを語った。

完成披露試写会に登壇した新海誠【写真:ENCOUNT編集部】
完成披露試写会に登壇した新海誠【写真:ENCOUNT編集部】

実写化に「『これでいいんですか?』とすごく不安で」

 アニメーション映画監督の新海誠が17日、都内で行われた映画『秒速5センチメートル』(10月10日公開)の完成披露試写会にサプライズ登壇した。同作にまつわる思いなどを語った。

 同作は『君の名は。』(2016年)、『天気の子』(19年)、『すずめの戸締まり』(22年)などを手がけた新海監督の劇場アニメーション第3作『秒速5センチメートル』(07年)の実写化作品。新海監督の作品が実写化されるのは今回が初。また、SixTONESの松村北斗にとって映画単独主演は初めてとなる。主人公・遠野貴樹(松村)の約18年におよぶ人生を、幼少期、高校生、社会人の3つの時代に分けて描く。

 原作者としてイベント中盤から登場した新海監督は「皆さんの話を裏で聞いていた。原作にとても気をつかってくださて、“不朽の名作”みたいに言ってくださって。でも、たいした作品ではない(笑)。20年前くらいに、まだアニメの作り方もよく分からないままに、アパートの一室にスタッフを集めて、見様見真似で作った作品。当時必死に作った映画ではあったのですが、『こんなものでよかったのだろうか?』とずっと後悔があった」と告白。

 次いで「そんな風に自分の心残りがギュッと詰まった、でも愛おしい映画ではあった。今回実写映画化していただくと聞いて『これでいいんですか?』とすごく不安で、申し訳ない気持ちになった。他にすばらしい原作があるのではないかとも思った。でも、脚本を読んで、キャストの方に会って、試写を見たら、あまりにもすばらしかった。自分が原作なのに泣かされるという、経験したことのない感動でした」と手放しで称賛した。

 また、本実写映画に出演し、『天気の子』でヒロイン・天野陽菜の声を演じた森七菜には「七菜ちゃんに関してはですね……あっ、『国宝』見ましたよ(笑)」とフランクに声をかけ、会場の笑いを誘った。

 同試写会には松村、高畑充希、青木柚、木竜麻生、上田悠斗、白山乃愛、宮崎あおい、吉岡秀隆、奥山由之監督も出席した。

※宮崎あおいの「崎」の正式表記は「たつさき」。

トップページに戻る

あなたの“気になる”を教えてください