今田美桜、理想の結婚生活とは 『あんぱん』柳井夫婦に学んだ「尊敬し合う関係」
俳優の今田美桜が、主人公・柳井のぶを演じたNHK連続テレビ小説『あんぱん』(月~土曜午前8時)のクランクアップ後に取材会に出席し、約1年間の撮影の思い出やのぶと嵩から学んだ夫婦愛などを語った。作品は漫画家・やなせたかしさんと妻・暢さんをモデルに戦前から戦後の激動の時代を生き抜く夫婦を描いた物語。のぶの夫・嵩を北村匠海が演じている。

約1年間の撮影の思い出と学んだこと
俳優の今田美桜が、主人公・柳井のぶを演じたNHK連続テレビ小説『あんぱん』(月~土曜午前8時)のクランクアップ後に取材会に出席し、約1年間の撮影の思い出やのぶと嵩から学んだ夫婦愛などを語った。作品は漫画家・やなせたかしさんと妻・暢さんをモデルに戦前から戦後の激動の時代を生き抜く夫婦を描いた物語。のぶの夫・嵩を北村匠海が演じている。
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まずはクランクアップの日、最後の撮影シーンのOKの声の瞬間の様子を聞いてみた。
「最後のシーンの撮影はカメラが3台あって一連の撮影を1回で終わったのですが、嵩とのぶにとってすごく大事なシーンで、涙があふれてしまうシーンでもあったので、より感情的になりました。でもOKをもらった瞬間はほっとしました。嵩と2人のシーンでしたので、2人で一緒に無事に終われたという思いもあり、良かったなと思いました。その後、撮り終わった達成感とクランクアップを知った大勢の方から『お疲れ様』という連絡を頂いたりして心晴れやかな気持ちです」
撮影は1年近くに及んだ。タイトな日々から開放された今、何をしたいのだろうか。
「旅行に行きたいですね。行き先は決まっていませんがお休みを頂ける予定なので」
『あんぱん』という作品を通じて自身の成長を感じたことはあるだろうか。
「きっとこれから実感していくこともあるのかなと思いますが、違うお仕事をした時に感じる気がします。でも1年間向き合う仕事はなかなかない事。そこに対しての自信はちょっとついたかなと思います。撮影している間は長いと感じる瞬間もありましたけど、振り返ってみると本当にあっとい言う間でした。全部ひっくるめて楽しかったです」
ハチキンで威勢のいいのぶが弱気な嵩を「嵩、たっすいがはいかん!」とげきを飛ばすシーンが何度もあった。ある意味バランスがとれた仲良し夫婦。そんな夫婦を演じて夫婦円満の秘けつを学んだり、将来に向けて理想の夫婦像などをイメージしたようなことは。
「のぶと嵩は絶対的に互いにない部分を認め合い、尊敬し合っています。本当にお互い思いの部分は似ています。ハチキンとたっすいがと違いはあってもお互いを思い合う、ともに相手を思うところは本当にそっくり。私もこの先そういう(結婚生活の)機会があるなら尊敬し合う関係がいいですね。私も尊敬する方と、そして、私もそう思われるように頑張りたいといいますか、そういう2人ってすてきだなとこの撮影を通して思いました。あと、本当に2人とも自分のためより、人のためにというところが、すごく愛が大きくてすてきだなと思いました。これは結婚生活に限らず人として誰かに思いやりを持って、愛を持って接していきたいなと、のぶさんを通して感じました」

のぶと一体化した瞬間「涙が止まらないことも」
のぶと嵩夫婦のやりとりでキュンとしたシーンを聞いてみた。
「のぶの誕生日に自費出版の詩集をもらったシーンでしょうか。サプライズでもありましたし、嵩さんなりに考えてくれた形なのでキュンとしました」
嵩は作詞家だが、そうでない人から自作の詩をプレゼントされたらどうだろう。
「そうですよね(笑)。一冊の詩集となるとビックリするかもしれませんが、私のことを考えて思って書いてくれた詩ならお手紙と同じと思えるからうれしいです」
晩年は70代まで演じた。自身の老けメイクの感想は。
「老けメイクは初めてでしたし、楽しかったです。こうやってシワを入れるのか、こうやってシミをとばすのかと技術に驚いていました。自分のおばあちゃんの仕草とかを思い出して演じました」
朝ドラのヒロイン、座長として意識したこと、心掛けたことはあるだろうか。
「1年間通して豪華なキャストの皆さんと一緒の現場で自分に何ができていたのか分かりませんが、心掛けていたのは『あんぱん』がとても優しくて温かい作品なので、それと同じような現場にしでありたいなという思いはずっとありました。私は2021年の朝ドラ『おかえりモネ』にも出演させていただきました。その時の役のスケジュールは続けての撮影ではなく、少し期間があくことがあったのですが、現場を離れて、戻ったりという形でした。当時、現場に戻ると『お帰り』と言っていただいたのがすごくうれしかった思い出があります。『あんぱん』も久しぶりという方もいるので、久しぶりでもほっとできるような、帰ってきた感じがあるような空気にできたらいいなと思っていました」
のぶを1年間演じてのぶと一体化していると感じることもあったのか。
「のぶとしてなのか、自分としてなのか分からなくなる瞬間がありました。カットがかかっても涙が止まらないということも。本当にのぶとして生きられているんだと感じ、それはキャストの皆さん、スタッフの皆さんがそういう空気、環境にしてくださっていたのでとてもすごく感謝していますだなと思いながらいました」
9月26日放送予定の第130回が最終回。今田を中心にキャスト、スタッフが一体となって作り上げてきた作品の集大成のような感動的なラストが視聴者の心を揺さぶることを期待したい。
