佐川急便、配達員のエレベーター“占拠”が物議 「ドライバーの身勝手な対応」本社謝罪

佐川急便の配達員と思われる男性が、高層ビルのエレベーター内から各階に荷物を届けていく動画が拡散され、物議を醸している。エレベーターの“占拠”とも取られる配送方法について、ネット上では批判の声が上がっている。佐川急便は動画について事実と認め、謝罪した。

佐川急便のトラック【写真:ENCOUNT編集部】
佐川急便のトラック【写真:ENCOUNT編集部】

拡散された動画は「貨物専用エレベーターでの事案」と説明

 佐川急便の配達員と思われる男性が、高層ビルのエレベーター内から各階に荷物を届けていく動画が拡散され、物議を醸している。エレベーターの“占拠”とも取られる配送方法について、ネット上では批判の声が上がっている。佐川急便は動画について事実と認め、謝罪した。

 拡散された動画は、25階建ての建物のエレベーター内を捉えたもの。佐川急便の制服を着た配達員が、複数の階数ボタンを押し、扉が開くと各階のエレベーター前に次々と荷物を運び出す様子が収められている。配達中の荷物はまとめて階数ボタンの下部に無造作に置かれており、自分の都合でエレベーターを“独占”しているように受け取られ、「各階おろし」「迷惑」と批判された。

 一方で、ネット上には擁護の声も少なくない。「これは仕方ない」「何時間もじゃないんだから大目に見なよ」「マンション配達の経験者なら理解できる」など、配達現場の大変さを理解する立場からの意見も数多く寄せられている。

 拡散した動画について、佐川急便はENCOUNTの取材に「このたびは、ご不便・ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。投稿された動画により、このたびの配達中の不適切な行為が明らかとなりました」と謝罪。

「この事案は、該当ドライバーの身勝手な対応による事案となります。同様の事案が発生しないよう、再発防止に努めてまいります」とコメントした。

 また、エレベーターは住民用ではなく、「貨物専用エレベーターでの事案」だったと説明。配達員のエレベーター利用時のルールやガイドラインについては、「当社では、配達業務において、施設のご利用者様への配慮を徹底するよう指導しておりますが、当社独自のルールは設けておりません。エレベーターの利用に際しては、施設のご利用者様への配慮はもちろんのこと、施設の所有者様や管理会社様によって定められたルールがある場合には、それに従って使用させていただいております」と回答した。

 そして、「このたびは、ご不便・ご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。本件を真摯に受け止め、今後はより一層の配慮と改善に努めてまいります」と再発防止に取り組む姿勢を示した。

次のページへ (2/2) 【写真】階数ボタンの下部に無造作に置かれた荷物
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