「フランスにはあまりありません」残暑の日本も快適…フランス人が感じた決定的な違いとは?

日本ではありふれた光景の一つでも、異国から見ると新鮮に映ることもある。フランスから訪れたアリアナさんとマイケルさんは、街歩きをしているうちに、母国との決定的な違いに気づいた。「フランスにはあまりありません」。詳しい話を聞いた。

2019年以来に来日したマイケルさん(左)とアリアナさん【写真:ENCOUNT編集部】
2019年以来に来日したマイケルさん(左)とアリアナさん【写真:ENCOUNT編集部】

東京で特に心に残ったのは明治神宮

 日本ではありふれた光景の一つでも、異国から見ると新鮮に映ることもある。フランスから訪れたアリアナさんとマイケルさんは、街歩きをしているうちに、母国との決定的な違いに気づいた。「フランスにはあまりありません」。詳しい話を聞いた。

 2人にとって今回の来日は2019年以来。この日は滞在6日目で、翌日は栃木・日光を訪れ、さらに大阪や広島へと足を運ぶ予定だという。

 渋谷では、ドン・キホーテに立ち寄ってお土産や「幸せすぎて太っちゃったねこ・ねこ肯定感」の抱きまくらを購入し、ショッピングの時間も満喫した。

 東京で特に心に残ったのは明治神宮だという。「景色は美しくて穏やか。とても落ち着いています」と語り、「お祭りのようなにぎやかで特別な感じがします」と表情をほころばせた。自然の豊かさと厳かな雰囲気、さらに参拝客の熱気が一度に味わえる場所は、強い印象を残したようだ。

 フランス・パリでは寺や神社はほとんど見られず、日常生活に根づいているのは教会。「フランスではキリスト教やイスラム教が多く、ほとんどの村には少なくとも一つは教会があります。多くの人が足を運んでいます」と語り 、宗教文化の違いを説明してくれた。

 そんな2人が、日本で驚きを隠さないのが、室内での快適さの違いだ。

「こちらにはエアコンがついた建物が多いですが、フランスにはあまりありません。エアコンがあるのはとてもありがたい」

 2024年のパリ五輪では選手村にエアコンが設置されないことが話題になった。日本を始め、独自にエアコンを導入した国もあったが、主力は扇風機だった。実際、フランスの家庭用エアコン普及率は約25%以下とされ、日本の90%以上と比べるとかなり少ない。特にパリなど都市部では、一般家庭には設置されていないことが多いようだ。

 気候の違いについても敏感に感じ取っているようで、「暑さはほぼ同じですが、9月になるとパリでは暑さが和らぎます。でも日本は湿気がとても多い。フランスは乾燥しているので、同じ気温でも過ごしやすく感じます」と比較した。

 フランスの夏は、気温が30度を超える日でも湿度は40%前後と低く、カラッとした暑さが特徴的。湿度の高い日本の夏との違いが際立っている。

 2人の言葉は、改めて日本の良さを気づかせてくれるものだった。

次のページへ (2/2) 【写真】フランス人旅行者がドン・キホーテで購入した「ねこ肯定感」の抱きまくら
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