5歳で難病に…国立大医学部4年、将来は医師タレントも視野 大学ミスコン準優勝「地味な私が夢みたい」

これまで多くのアナウンサー、モデル、タレントを輩出し、サークルなどに所属する全国の大学2年生以上を対象とした日本最大級のミス・コンテスト「MISS CIRCLE CONTEST」(通称:ミスサー)。2024年大会でライブ配信によるSHOWROOMファイナル審査で優秀な成績を収め、「ENCOUNT掲載権」を獲得したファイナリストにインタビューを実施。今回ピックアップする山本瑛美(やまもと・えいみ)さんは、国立大医学部の4年生(学校名非公表)。幼い頃の病をきっかけに医師を目指し2浪して医学部に進学した。興味のあったライブ配信がミスコンに出場するきっかけになったという。将来は医師タレント、コメンテーターとして活動したいと話す静岡出身の23歳に話を聞いた。

「MISS CIRCLE CONTEST 2024」で準グランプリを受賞した医学部4年の山本瑛美さん【写真:本人提供】
「MISS CIRCLE CONTEST 2024」で準グランプリを受賞した医学部4年の山本瑛美さん【写真:本人提供】

「MISS CIRCLE CONTEST 2024」準グランプリの山本瑛美さん

 これまで多くのアナウンサー、モデル、タレントを輩出し、サークルなどに所属する全国の大学2年生以上を対象とした日本最大級のミス・コンテスト「MISS CIRCLE CONTEST」(通称:ミスサー)。2024年大会でライブ配信によるSHOWROOMファイナル審査で優秀な成績を収め、「ENCOUNT掲載権」を獲得したファイナリストにインタビューを実施。今回ピックアップする山本瑛美(やまもと・えいみ)さんは、国立大医学部の4年生(学校名非公表)。幼い頃の病をきっかけに医師を目指し2浪して医学部に進学した。興味のあったライブ配信がミスコンに出場するきっかけになったという。将来は医師タレント、コメンテーターとして活動したいと話す静岡出身の23歳に話を聞いた。(取材・文=福嶋剛)

 山本さんが医学の道に進むきっかけは5歳の頃にさかのぼる。

「当時、血小板がなくなって全身があざだらけになってしまう難病に掛かってしまいました。すぐに入院して治療を受けたんですが、母は幼い私の病気がいつ治るのかとても不安だったそうです。でもお医者さまが懸命に治療してくださり、ありがたいことに数週間後に大丈夫と言われ、退院することができました。母は泣き崩れるくらい大喜びして、子どもながらに頼りがいのあるお医者さんを見て『こういう人になりたい』と思いました。それがきっかけで将来は医師になると決めて勉強に励みました。家族にも親族にも医療関係者はいなかったので、『こんなに勉強をしなくちゃいけないんだ』って思いながら2年間浪人して何とか入学することができました」

 大学に進学すると学業と並行して大好きなダンスに打ち込んだ。

「もともとダンスが好きで、小学生までバレエをやっていたのですが、中学、高校にはダンス部がなかったので陸上部で長距離をやって体力向上を目指しました。大学に入学するとダンスサークルに入り、すぐにサークル部長になったのですが、今の大学は学園祭くらいしか人前で披露する機会がないので、部員と一緒に隣の大学のダンス部にも入って街のイベントなどでダンスを披露しています」

 そんな活発な山本さんがミスコンに応募したのは3年生の時。医学部のため学業が忙しくなる前に挑戦したかったそう。

「実習が始まる前までにライブ配信に挑戦してみたくて、SHOWROOMのフリー枠を始めてみました。でもどんなに頑張ってもフォロワー数は100人に満たなくて、時間によっては視聴者が1人という日もあり、苦戦しました。そんな時、『ミスフィットネス2023』というコンテストを見つけて、陸上部出身で体力には自信があったので配信だけのコンテストでしたけど、まさかのグランプリをいただきました。ミスサーはもともと知っていて、視聴者として見ていたのですが、前年のし烈な戦いを見て『私には無理だ』と思い、あきらめていました。でもファンの方から『ミスサーに出て!』という推薦コメントをたくさんいただきました。それで『やるなら今しかチャンスはない』と思い、挑戦を決めました」

「医師のコメンテーターさんになるのが夢」【写真:本人提供】
「医師のコメンテーターさんになるのが夢」【写真:本人提供】

「視聴者にさまざまな医学のことを発信できる人になりたい」

 前年に他のミスコンで優勝した経験も生かして、得意なことでファンを増やしていった。

「配信はトーク力が求められるのですが、私は話すことより、リクエストにもお応えして歌を披露しながらファンのみなさんとコミュニケーションを取ろうと思いました。歌に自信がある訳ではないのですが、歌を通して会話が弾めばいいなと思って乃木坂46さんやFRUITS ZIPPERさんといった同世代の歌から篠原涼子さんやチェッカーズさんといった親世代の歌までいろんな歌でワチャワチャと盛りあげました。そしたらすごく視聴者のみなさんに受け入れていただき、最後まで楽しくできました。配信中うれしかったのが、ファンのみなさんに『学業を第1優先で頑張ってね』と言っていただいたおかげで、ミスコンをやりながら勉強する時間もちゃんと取れたので1回もテストで不合格になることがありませんでした」

 その結果、準グランプリを獲得した山本さん。「優勝できなかった悔しさはあるか」と聞くと「とんでもないです!」と首を横に振った。

「私は背が低いし地味だし、ほかの医学生の方みたいにキラキラしたところが一つもなかったので、グランプリなんて全く考えていなくて、参加できただけで『よくやった』と自分を褒めてあげたいくらいでした。だからファイナルでも『大きなステージここに立てただけで幸せ』って思っていたので、全く緊張せずにニコニコしてできました。それがまさかの準グランプリだったので夢を見ているんじゃないかっていうくらい驚きました。準優勝した特典で、ロッチの中岡さんのロケに参加させていただき、初めて芸能の世界に興味が湧いて、いつかやってみたいなっていう気持ちもありましたけど、やっぱり初志貫徹で医師になることが先で、その後、夢が叶えば医師タレントとか、医師のレポーターとか、できたらいいなって思っています」

 医師タレントの目標を持ったきっかけはコロナ禍だった。

「ステイホームでテレビをずっと見ていたらいろんな医師のコメンテーターさんが出演されているのを見て『いつか私も医師として視聴者にさまざまな医学のことを発信できる人になりたい』と思うようになりました。また現在は全国の大学の医学部の学生さんと交流しながら救急医療について学ぶサークルにも所属していて、そんなことも発信していけたらいいなって思っています」

 普段はスイーツなど料理好きの一面も。

「家にいる時や女子会をやる時は、ケーキを焼いたり、クッキーを焼いたり、料理を作ることが大好きです。人と話すことも好きでツボりやすくてすぐに笑ってしまう性格なんですけど、ミスサーの経験を通して『私だけの力で今ここに立てている訳じゃない』ということを忘れずに常に謙虚でいたいと思います。これからも1個1個を全力で楽しみながら夢に向かって頑張りたいです!」

□山本瑛美(やまもと・えいみ)2001年9月20日、静岡・浜松市生まれ。某国立大医学部4年生(学校名非公表)。2024年12月、3年生の時に大学ミスコン「MISS CIRCLE CONTEST 2024」(通称:ミスサー)で準グランプリを受賞。将来の夢は医師タレント。特技は料理、ダンス、趣味はショッピング。

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