幹葉、レジェンドアニソン歌手の助言で奮起 役者に声優、朝の教育番組でも「歌い続けるため何でも頑張る」

歌手・幹葉(みきは)のソロプロジェクト、スピラ・スピカが8月6日、新曲『アオとキラメキ』をリリースした。TOKYO MXにて現在放送中のテレビアニメ『その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする』Season 2(土曜深夜0時、BS11などでも放送、Prime Video先行配信)のオープニング(OP)テーマに起用され、Season1のOP曲に続き、彼女の個性が光る、明るくハッピーなポップサウンドに仕上がった。2018年にデビュー。現在、教育テレビに出演するなど幅広く活動するが、歌手としての支えには、ある有名歌手の言葉があったという。

インタビューに応えたスピラ・スピカ(幹葉)【写真:増田美咲】
インタビューに応えたスピラ・スピカ(幹葉)【写真:増田美咲】

『ソロプロジェクトのスピラ・スピカでアオとキラメキ』をリリース

 歌手・幹葉(みきは)のソロプロジェクト、スピラ・スピカが8月6日、新曲『アオとキラメキ』をリリースした。TOKYO MXにて現在放送中のテレビアニメ『その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする』Season 2(土曜深夜0時、BS11などでも放送、Prime Video先行配信)のオープニング(OP)テーマに起用され、Season1のOP曲に続き、彼女の個性が光る、明るくハッピーなポップサウンドに仕上がった。2018年にデビュー。現在、教育テレビに出演するなど幅広く活動するが、歌手としての支えには、ある有名歌手の言葉があったという。(取材・文=福嶋剛)

――まずは、スピラ・スピカという名前の由来について教えてください。

「ラテン語でスピラ・スペラという『生きている限り希望を持つことができる』という意味を持つ言葉で、スピカはおとめ座の青白く輝く1等星です。この2つを組み合わせて『どんなに暗い道でも希望の光で導く』『みなさんに希望や元気を与えられるような歌を』という意味を込めてスピラ・スピカと付けました。青白く光るスピカをイメージしてスピラ・スピカのイメージカラーも青なんです」

――8月6日にリリースした10作目のシングル『アオとキラメキ』は、幹葉さんが作詞をされたそうですね。

「この曲は、TVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』Season2のオープニングテーマとして書かせていただきました。ストーリーを簡単に紹介すると、五条新菜(ごじょう・わかな)くんという雛人形の頭師(かしらし)を目指す男子高校生と、漫画やアニメが大好きでコスプレをしたい高校生の喜多川海夢(きたがわ・まりん)ちゃんが、高校のクラスメイトになって、全く正反対の世界にいた2人がコスプレ衣装を作ることで交流を深めていくという青春恋愛系の物語です。私はSeason1のオープニング曲(『燦々デイズ』)も担当させていただいたので、今回も作品を盛り上げる曲にしたいと制作しました」

――楽曲の注目ポイントを教えてください。

「アニメ作品とスピラ・スピカが大事にしている好きを大切にするという思いがすごくリンクしている曲なんです。Season1から作品を見ていただいているファンのみなさんにも、続編を楽しんいただけるように『燦々デイズ』の歌詞の中で大切にした言葉(きらり色)を今回の曲にも入れています。どこに隠れているかはぜひフルバージョンを聴いてもらえるとうれしいです。そして今回は歌い方を今まで以上にバージョンアップしました。私の声はハスキーっぽい声質なので、そのまま歌うとちょっと寂しげな感じを与えてしまうので明るい声の歌い方に挑戦しました」

――具体的にどんな挑戦をされましたか。

「分かりやすく言うと『思いっきり目を開けて笑っているような表情で』です(笑)。今までも元気に歌うことを心がけてきましたが、今回、ちょっとした変化をつけたことで今まで以上に元気に聴こえる声が出せたんじゃないかなって。私自身もスピラ・スピカを代表する最新ナンバーだと自信を持って言える曲です。早くライブでみなさんと一緒に歌って楽しみたいです」

――カップリング曲『あしたは天晴れ!』は、アーティストの“ぼっちぼろまる”さんが作詞作曲しています。

「ぼろくんとは、私のラジオ番組にゲスト出演いただいたことがきっかけで、音楽仲間として仲良くさせていただいています。いつか曲を書いてほしいと思っていたので念願叶って今回実現しました。世代を超えてライブでも楽しんでもらえるスピラ・スピカの新たな1曲が完成しました」

――スピラ・スピカのライブについて教えてください。

「スピラ・スピカのライブは、私が一方的に届けるだけじゃなくて老若男女問わずお客さん全員が一緒に楽しめるというコンセプトを大切にしています。一緒に振り付けを楽しんだり、歌ったり、お客さんとじゃんけんをしたり。私にとってライブは『人生のご褒美タイム』なので、この日のために足を運んでくださったみなさんへの感謝を込めて、思い切り元気になってもらいたいという気持ちでステージに立たせていただいています。でも一番元気をいただいているのは私の方なんですけど(笑)」

――これまでのライブで印象深かった出来事を教えてください。

「どれも思い出がたくさんありますが、最近で言うと昨年9月に私の母校(徳島市立高等学校)で後輩のみなさんを前に初めてライブができたことです。高校生の頃、文化祭で歌ったステージに今度はスピラ・スピカとして上がるなんて夢のようでした。徳島といえば『阿波踊り』で私も阿波踊りで育ってきたので、生徒さんたちに歌の途中で『よかったらステージに上がってみんなで踊りましょう!』と言ったら、たくさんの生徒さんがステージに上がってきてくれてみんなで阿波踊りを楽しみました。そんな無邪気で純粋な生徒さんたちを見て、私も青春時代がよみがえりました。歌手になりたいと思っていた学生の頃、デビューできずに一度は社会人を経験しましたけど、『諦めずにやってきてよかった』とか、『この生徒さんたちが大人になっても誇れるような人でいたい』って改めて思いました。『アオとキラメキ』は、このイベントの後にレコーディングしたので、母校で感じた“ザ・青春”を曲に詰め込むことができました」

幹葉のモットーは「歌い続けるため何でも頑張る」【写真:増田美咲】
幹葉のモットーは「歌い続けるため何でも頑張る」【写真:増田美咲】

NHK Eテレ『ザ・ウェイキー・ショー』ウェイキー役に「楽しい現場です」

――アーティスト活動と並行して、幹葉さんは今年3月からNHK Eテレ『The Wakey Show~ザ・ウェイキー・ショー』(月~金曜午前7時)でメインキャラクターのウェイキー役(スーツアクター)として出演中です。

「はい、今日一日が楽しくなるような番組です。ウェイキーというキャラクターで今の子どもたちに夢を与えることができるなんて、『こんな幸せなことはない』と思いました。オーディションのお話をいただいた時、『ぜひ挑戦したい』と事務所に相談しました。最初はドキドキしましたけど今は毎回、楽しい現場です」

――最後に、歌手、役者、声のお仕事など、さまざまな挑戦を続けている幹葉さんが大切にしていることを教えてください。

「『歌い続けるため何でも頑張る』です。それまでバンド活動をしていた私が2018年にスピラ・スピカとして活動を始めて、その年にリリースした最初のシングル『スタートダッシュ』は、『ガンダムビルドダイバーズ』(テレビ東京系)のエンディングテーマに起用していただきました。その縁もあって、大先輩の森口博子さんに大切なことを教わりました。森口さんには『歌うためにどんなお仕事でも頑張ることが大事だよ。いつか絶対にその全てが歌に繋がるから』というアドバイスをいただきました。歌い続けることがどれほど難しいことなのか、それを体験してきた先輩の言葉はとても重くて、『この先も歌い続けていけるのだろうか』と不安だった私に勇気を与えていただきました。今もステージやさまざまな場面で輝き続けている森口さんの言葉を私も大切に守りながら、これからもいろんな挑戦を続けていきたいと思います」

□スピラ・スピカ 幹葉によるソロプロジェクト。ピュアポップ・ロックを掲げ2018年、1stシングル『スタートダッシュ』でデビュー。また得意のトーク力を生かし、タレント、声優としてMCやラジオレギュラー番組で活動する。2025年3月、NHK Eテレの教育番組『The Wakey Show』で主人公のDJウェイキーのスーツアクター、および声優としても活動中。同年8月6日、10thシングル『アオとキラメキ』をリリースし、ワンマンライブを10月17日東京・harevutai、10月26日大阪・梅田Shangri-Laで開催する。

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