1歳から芸能活動を始めた畑芽育、事務所に「仕事辞めます」と言った過去も ここまで続いた理由とは

俳優の畑芽育が、9月16日スタートのMBS/TBS連続ドラマ『君がトクベツ』(MBS:火曜深夜0時59分、TBS:火曜深夜1時28分)で、なにわ男子・大橋和也とW主演を務めた。漫画原作で6月公開の同名映画に続くドラマ化に。今作でしか見られない展開などが描かれ、畑は映画版と同じく“陰キャ女子”に挑む。1歳で赤ちゃんモデルとして芸能活動を開始。俳優として着実に実績を積む畑に、現場で意識することや活動を続ける“原動力”について聞いた。

『君がトクベツ』で“陰キャ女子”に挑む【写真:増田美咲】
『君がトクベツ』で“陰キャ女子”に挑む【写真:増田美咲】

『君がトクベツ』では“陰キャ女子”役

 俳優の畑芽育が、9月16日スタートのMBS/TBS連続ドラマ『君がトクベツ』(MBS:火曜深夜0時59分、TBS:火曜深夜1時28分)で、なにわ男子・大橋和也とW主演を務めた。漫画原作で6月公開の同名映画に続くドラマ化に。今作でしか見られない展開などが描かれ、畑は映画版と同じく“陰キャ女子”に挑む。1歳で赤ちゃんモデルとして芸能活動を開始。俳優として着実に実績を積む畑に、現場で意識することや活動を続ける“原動力”について聞いた。(取材・文=水谷賀奈子)

『君がトクベツ』は、幸田もも子氏の同名漫画が原作のラブコメディーで、イケメン嫌いの陰キャ女子と国民的アイドルの恋の行方が描かれる。映画版に続き畑は、定食屋で働くイケメン嫌いの陰キャ女子・若梅さほ子を演じ、大橋はアイドルグループ「LiKE LEGEND(通称ライクレ)」のリーダー・桐ヶ谷皇太に扮する。今作では、映画版の続きやドラマならではのストーリーが繰り広げられるのもポイントだ。

 畑は映画『なのに、千輝くんが甘すぎる。』(2023年)、初主演映画『うちの弟どもがすみません』(24年)で“胸キュン”ラブストーリーのヒロインを好演してきた。今回も映画版同様に、多彩な表情に注目される。役作りが、原作からヒントを得たという。

「キャラクター像やせりふの言い回しに一癖も二癖もある女の子だということを意識しつつ、漫画から表情のヒントをもらいました」

 ちなみに、原作のある役とない役で、役作りにおける違いはあるのだろうか。

「違いはあります。原作の有無に関わらず、いただいた台本とキャストのみなさんや監督とのやりとりの中で自然発生するお芝居を意識しています。その準備として、原作があるとやるべきことはわかりやすいのかなと思います。原作がない作品だと、より自分がやってみたいお芝居や理想のキャラクターを加えられますが、どちらにも違った面白さがあります」

 昨今、“胸キュン”作品のヒロインといえば、実際のアイドルらとの共演が多い印象だが、現場で意識するのは「楽しいが第一」だと明かした。

「ラブコメとなると関係性が近いので緊張はするのですが、共演する方のお芝居をしている時の姿やアイドルの時とは違った姿を引き出せるように自然と意識しているかもしれません。ボケたりツッコんだり、自然にやり取りできる方が現場も楽しくなると思っています」

 映画版『君がトクベツ』で初共演し、引き続きドラマで共演する大橋については、“アイドル力”を目の当たりにしたと話す。

「明るくハツラツとした姿でいてくださっていて、逆に心配になるくらいハイテンションなので、どこでスイッチをオフにしているのだろうと思いますした。お芝居しているといろいろな表情があって、それをうまく使い分けられる器用な方なんだと思います」

1歳から芸能活動をスタートさせた畑芽育【写真:増田美咲】
1歳から芸能活動をスタートさせた畑芽育【写真:増田美咲】

芸歴22年のキャリアを持つ

 そう明るく語り、大橋から刺激を受けている様子だ。そんな畑は1歳から芸能活動をスタートさせ、現在23歳にして、芸歴22年のキャリアを持つ。実際に芸能活動を仕事だと認識したのは「5歳くらい」とし、当時を振り返った。

「一番古い記憶は、洋服を着たキッズモデルがたくさんいる中で、他の女の子がスタッフさんに『かわいい』と言われていることにすごくジェラシーを感じたことです。私自身、人から褒めてもらうことが好きな子だったので、嫉妬しましたね。昔から負けず嫌いでした」

 その後は、俳優の活動に重きをおくようになっていく。プロとしての意識が芽生えた瞬間について尋ねると、明快に説明した。

「中学3年生の時に受けたお芝居のレッスンで、“お芝居を読み解く力”が少しついてきた時に『真剣にお芝居に向き合うとこんなにも楽しいのか』と気がつきました。同じタイミングでお給料を自分で管理をするようになり、お小遣い制をやめて自分のお金で身体のメンテナンスやお芝居の勉強に使っていました。そのあたりからお仕事への意識が変わったと思います」

 以来、俳優としてまい進する。近年は特に勢いづき、地上波連続ドラマ初主演作となった2023年の日本テレビ系『最高の生徒 ~余命1年のラストダンス~』や、24年の初主演映画作などは記憶に新しいところ。だが、ここまで来るまでは山あり谷ありで、オーディションを受けては落ちた。その経験がバネになった。

「『芸能界は思っていたより人口が多いな』とオーディションに行く度に思っていました。たまたま自分と役柄の雰囲気がマッチしなかっただけだとしても『自分のお芝居が間違っているのかな』と否定的な思いにもなりました。10代の多感な時期にさまざまな感情を味わったからこそ、今いただいたお仕事にさらに真剣に向き合えていると思います」

 真摯に前を向く姿勢が印象的だ。最後に活動を続ける原動力について聞いた。

「小さい頃からやっていて『これしか道がない』と思っていたからかもしれません。お芝居の魅力に気付く前には、事務所の方に『仕事辞めます』と言って、普通の高校や大学に通うことも考えました。でも、そこで引き止めてくださる方がいて、思い悩む時間もあったけれど『結果良ければすべてよし』だと思っています」

 やわらかい笑みをたたえ、力強く言い切った。

『君がトクベツ』
主演:畑芽育、大橋和也(なにわ男子)、木村慧人(FANTASTICS)、矢吹奈子、山中柔太朗(M!LK)、大久保波留(DXTEEN)、NAOYA(MAZZEL)
監督:浅野敦也、宮本秀光
脚本:おかざきさとこ、桐乃さち

2025年9月16日(火)初回放送スタート
MBS:9月16日より火曜深夜0時59分~(初回放送のみ深夜0時04分~)
TBS::9月16日より火曜深夜0時28分~(初回放送のみ深夜2時03分~)

□畑芽育(はた・めい)2002年4月10日生まれ、東京都出身。1歳からモデルとして芸能活動を開始。子役として映像作品にも多数出演した。23年に日本テレビ系連続ドラマ『最高の生徒 ~余命1年のラストダンス~』で地上波連ドラの初主演を務めた。映画『なのに、千輝くんが甘すぎる。』(23年)や初主演映画『うちの弟どもがすみません』(24年)をはじめ、本年は映画『事故物件ゾク 恐い間取り』にも出演した。

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