「妻に内緒」で史上初の2冠王者に ガリガリ帰宅で“不倫”と誤解「何してんの」森永康平が快挙

小比類巻貴之がプロデュースする経営者向けの格闘技イベント「EXECUTIVE FIGHT武士道」(5日、ザ・プリンスパークタワー東京)で森永卓郎さんの長男・森永康平が大会史上初の2階級制覇を成し遂げた。

2階級制覇を達成した【写真:ENCOUNT編集部】
2階級制覇を達成した【写真:ENCOUNT編集部】

小比類巻「森永さんはやっぱり強かった」

 小比類巻貴之がプロデュースする経営者向けの格闘技イベント「EXECUTIVE FIGHT武士道」(5日、ザ・プリンスパークタワー東京)で森永卓郎さんの長男・森永康平が大会史上初の2階級制覇を成し遂げた。

 55キロ級王者の森永は、57.5キロ級の王座決定戦に出撃。相手の親川政明には3月にノンタイトル戦ながら完敗しており、一時は引退を示唆するほど、悩む時間を過ごした。

 負ければ後がない再戦の舞台。

 腹筋が6パックに割れるほど体を絞り込んできた森永だが、1Rは苦しい展開となる。

 距離を取っての攻防を想定していたものの、間合いを詰められ、激しい打ち合いに。リズムに乗れず、押し込まれる場面が目立った。

「戸惑っちゃったんですよ。話違うじゃんって」

 1R終了時には、自身も五分五分か劣勢と見立てるほどで、崖っぷちまで追い込まれた。

 しかし、森永の気持ちは折れなかった。2R、前蹴りやヒザ蹴りを効果的に浴びせると、最後は相手コーナー付近で猛ラッシュ。危険と判断したレフェリーが即座に試合を止めた。

 小比類巻から「森永さんはやっぱり強かったですね。本当にチャンピオン、おめでとうございます!」と祝福された森永は、2本のベルトを手に感無量の表情。

「僕、通常は68キロでやってるので、今空位の60キロもいいし、62・5もまだ空位だし、この2試合後にある65も射程圏内なので、腕が足りないけど、5本までならやろうかなと。井上尚弥を超えて5本、集めようと思います!」とマイクアピールし、会場を沸かせた。

打ち合いを制した【写真:ENCOUNT編集部】
打ち合いを制した【写真:ENCOUNT編集部】

減量中にまさかの“不倫疑惑”…

 4月に左肋骨を骨折し、全治3か月と診断。それでも、リベンジへの強い意志が森永の体を動かした。

 一方で、森永の“相手”はリングの上だけではなかった。

 経済アナリストとして働き、3児の父として家庭を支える森永。だが、リングに立つ姿を妻は認めておらず、今回も「ずっと内緒にしてて……」と“隠密行動”で挑んだ試合だった。

 調整も“妻にバレないこと”が絶対条件だった。

 3日には計量に備えて水抜きしようと、都内のサウナ付きホテルに宿泊。出発時には「なんで都内に泊まるの?」と追及され、ひと悶着があった。

「なんかその、格闘技に対する疑念というよりは、不倫?(笑い)。何してんの、みたいな。それで翌日ガリガリになって帰ってきて、どんだけやったんだよみたいな感じになって」

 減量のためとはつゆとも知らず。

「今日も妻が食べたいって言ったハンバーガーをお昼に差し入れして、妻が在宅で仕事部屋に戻った時にスッと抜けてきました。ベルトも普通、他のチャンピオンはみんな部屋に飾っているんですよ。僕はベルト取ってからずっとクローゼットに隠してる。今日のこの2本はずっとクローゼットの奥に隠して、妻がいなくなった時に出して、ちょっとニヤニヤするみたいな感じですね」

 天国の父・森永卓郎さんも、息子の格闘技には否定的な立場を取っていた。

「全く興味ないし、むしろまだやってたの? って怒られるので内緒です」

 とはいえ、こみ上げる喜びはやはり隠せない。

「近々実家に帰る予定があるので、写真ぐらいは墓前に持っていこうかな」と、快挙を報告するつもりだ。

小比類巻貴之(右)が祝福【写真:ENCOUNT編集部】
小比類巻貴之(右)が祝福【写真:ENCOUNT編集部】

引退撤回…「1回の宣言くらいは」

「引退」という二文字は完全に封印した。

「プロレスを昔から見ているんですけど、プロレスラーよくあるじゃないですか。6回ぐらい引退しても辞めないとか。あのノリですかね。1回の引退宣言くらいは」と、口もなめらか。

 最初は若者に経済への興味を持ってもらおうと、格闘技への参戦を始めた。2冠王者となり、15回の開催を数える「EXECUTIVE FIGHT武士道」では中心的な存在になることは間違いない。そのくらい大きな勝利だった。

「何階級制覇まで行くか分からない。その前に家族に認めてもらわないと」

 森永は苦笑しつつも、次なる夢への覚悟をにじませた。

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