“ぬくぬく系”6人組・ONSENSE、異色コンセプトも「マイペースにやっていく」 大舞台でステージデビュー
アソビシステムとツインプラネットが共同で手掛ける初のメンズグループ・ONSENSE(オンセンス)が誕生した。コンセプトは“がんばりすぎない、ぬくぬく系”。競争が激化する現代の音楽シーンの中でマイペースを掲げるなど異彩を放っている。8月29日にデビューシングル『YUAKE』を配信リリースし、9月6日には埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催される『第41回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2025 AUTUMN/WINTER』でステージデビューを果たす。緊張のステージを目前にした6人に現在の心境を聞いた。

アソビシステムとツインプラネットが共同で手掛ける初のメンズグループが誕生
アソビシステムとツインプラネットが共同で手掛ける初のメンズグループ・ONSENSE(オンセンス)が誕生した。コンセプトは“がんばりすぎない、ぬくぬく系”。競争が激化する現代の音楽シーンの中でマイペースを掲げるなど異彩を放っている。8月29日にデビューシングル『YUAKE』を配信リリースし、9月6日には埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催される『第41回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2025 AUTUMN/WINTER』でステージデビューを果たす。緊張のステージを目前にした6人に現在の心境を聞いた。(取材・文=中村彰洋)
2024年に開催された『MEN’S YOAKE AUDITION 2024』から選ばれたアカリ(19)、エノモト タクヤ(20)、タマムラ ユウ(23)、イデ アツキ(23)の4人に加え、モデル活動などをするヨシアキ(25)、俳優として活動するウサ タクマ(25)の2人がそれぞれの事務所を代表する形でグループに参加。6人組としてグループ活動を行っていく。
――まず、グループ結成と参加の経緯をお聞かせください。
ウサ「僕とヨシアキ以外の4人は『YOAKE AUDITION』から選ばれています。僕らは、時期はそれぞれ違いますが、事務所から『こういうグループやるよ』と聞いて、チャレンジさせていただいた形になります。ヨシアキとは16歳の頃から友達だったので、『まさかここで再会するとは』という感じです」
イデ「僕はSixTONESさんやSnow Manさんに憧れていて、そういう風になりたいという思いでオーディションに応募しました。オーディション組の3人とは、当時は全然話したことないぐらいでした(笑)」
エノモト「アツキは本当に誰とも話してなかったよね」
ヨシアキ「へえ、意外!」
アカリ「僕は、もともと韓国のアイドルに憧れていて、いろんなオーディションを受けていました。高校のダンス部のコーチが『YOAKE AUDITION』を勧めてくださったことがきっかけでした」
タマムラ「姉がアイドル好きだったり、兄が以前にアイドルをしていたこともあって、僕自身も音楽が好きで、ステージに立つことに憧れていました。でも、オーディションを受ける勇気がなくて、挑戦すらしてきませんでした。そんな時に兄が『このオーディションどう?』と紹介してくれたんです。なので、兄には感謝の気持ちでいっぱいです」
エノモト「僕は大学2年生の時に応募したのですが、ちょうどその当時、やっていたアルバイトを辞めたタイミングで、何か新しいことに挑戦したいなという軽い気持ちでした。今ここにいることに驚いています」

――ヨシアキさんとウサさんは、このプロジェクトを聞いた時はどのようなお気持ちでしたか?
ヨシアキ「グループ活動と聞いたので『自分には無理かな』と思いました。10年ぐらいお仕事をしていますが、唯一のNGが歌だったんです。本当に自信がなさすぎて、NGにしていたくらい苦手でした。でも、ぬくぬくマイペースというコンセプトを聞いて、『これなら自分でもできるのかもしれない』と思うようになりました。苦手なことを克服したいとも思っていましたし、今のお仕事を始めてちょうど10年だったので、『新しいことを始める良いタイミング』と決断しました」
ウサ「僕は小学生から芸能活動をしていたので、歴だけは長くなっていました。自分の中で、以前から25歳を節目に考えていて、自分が新しい挑戦をすることができる最後の年かなと思っていました。今まで俳優だけをやってきて、将来のビジョンがぼんやりと見えてはいましたが、いざアーティストに挑戦するとなったら、何も見えずに怖さも少しありました。でも、マイペースというコンセプトや、ヨシアキと一緒にできるかもしれないということを聞いていたので、『チャレンジしてみよう』と決めることができました」
――アソビシステムとツインプラネットのコラボグループとなりますが、お2人は最年長かつそれぞれの事務所を代表するという形になりますね。
ウサ「事務所の代表とまでは思っていませんが、芸能活動が初めてのメンバーがいる中で、最年長かつ芸歴も長いので、教えられる部分は率先して伝えるようにしています」
ヨシアキ「僕も撮影時にはアドバイスをしたりもしますが、ダンスになれば、アツキや他のメンバーが教えてくれます。教えるだけじゃなく、教わることもあるので、このグループで成長していきたいです」

斬新すぎる異色コンセプトに本音「今でも不安です(笑)」
――想像していたメンズグループのコンセプトとは異なるものだったかと思いますが、その点はいかがでしたか。
一同「今でも不安です(笑)」
――デビュー曲『YUAKE』は作詞がケンモチヒデフミさん、作曲をsoundbreakersさんと豪華なタッグですね。
ウサ「最近のはやりの曲調というよりも、ちょっと平成っぽい雰囲気もあって、気に入っています。でもお風呂の要素が多いなとは正直思いました(笑)」
ヨシアキ「確かに(笑)」
エノモト「曲調が平成っぽくて、良い意味で今どきじゃない感じがして、とても気に入っています! 歌詞も僕らの境遇を表してくれていて、ケンモチヒデフミさん、soundbreakersさんありがとうございます! 僕たちと一緒にぬくぬくしてもらえるといいなと思っています!」

――ミュージックビデオ(MV)も斬新な内容でした。肉体美も披露していますね。
エノモト「ストーリー性のあるMVだったので、演技もしたのですが、そこで緊張しちゃいました。タクマは上手に険しい表情をしていて、僕は余裕のある表情をしなければいけなかったのですが、『どういう表情?』みたいな顔になっちゃったので、次回は頑張りたいです(笑)」
タマムラ「僕は最初のロッカーを開けるシーンで、みんなが一発OKをもらっている中、8テイクぐらいやり直すことになってしまったんです……」
ヨシアキ「スケジュールがタイトだったので、ほとんどが一発撮りでした。僕も演技経験はなかったので、すごく心配でしたが、僕含めて『いい演技ができたな』って自画自賛しています(笑)」
――銭湯が舞台となっていますね。
ウサ「営業が始まる前の時間をお借りして、撮影しました」
ヨシアキ「撮影中だと知らずに実際にお客さんが来てしまって、僕たちが銭湯スタッフの格好をしていたので、タクヤが常連さんに『今日の営業はまだか? は? お前じゃ話にならねぇ、上のやつ呼んでこい!』って言われちゃうハプニングがありました(笑)」
――MVではダンス要素はありませんが、9月6日のTGCはどんなステージになる予定ですか。
ウサ「ゆる~くですね(笑)。『YUAKE』という曲がグループを表していると思います。今後僕らがライブをやるとなった時に全部がゆるくても面白くないと思うので、今後はバリエーションも出していけるとは思っています。でも、最初の曲がONSENSEの名刺代わりになると思うので、今回はゆるくやらせていただきます」
エノモト「みんなでそろえる振り付けもあまりないので、みんながマイペースな動きでパフォーマンスします」
ヨシアキ「本当にそれぞれの個性があって、全く違う世界観なので、そこら辺が見どころだと思います」

――4人は初のステージがさいたまスーパーアリーナという大舞台になります。緊張などはされていますか。
エノモト「規模感が分からなさすぎて、今は全く緊張していないです。当日に会場を見たら足がガクブルになると思います(笑)」
イデ「お客さんとして、さいたまスーパーアリーナのライブに行ったことはありました。自分がそのステージに立てるといううれしさのほうが今は緊張よりも勝っています。憧れの方々に少しでも近づけていると思うと本当にうれしいです」
アカリ「僕もめちゃくちゃ緊張するタイプなのですが、今はまだ実感がありません。当日は緊張しつつも、楽しめたらなと思っています」
タマムラ「僕もライブを見に、さいたまスーパーアリーナに行ったことはあるので、規模感は分かってはいますが、いざ自分が立つということで、緊張も不安もあります。でも楽しみな気持ちの方が勝っているので、ワクワクしています」
――お2人は人前は慣れていますね。
ヨシアキ「TGCはモデルとして10年ぐらい出させてもらっていますが、いつも歩くだけでギリギリでした(笑)。歌とダンスを披露するということで、緊張を超えて、恐怖心もあります。でも今回はメンバーがいるので心強いです。みんなに支えてもらいながら頑張ります」
ウサ「僕は割と緊張には強い方だと思ってはいます。でも、これまでは役として大人数の前に立つことはありましたが、ウサ タクマとして歌って踊るという経験はしたことがないので、ステージに出る直前とかに『うっ!』って息が詰まる瞬間はくるんだろうなと思っています(笑)」

マイペースに掲げる大きな目標「国民的なグループになりたい」
――オーディション時はあまり話したことがないとも話していました。年齢層も幅広いですが、今は距離感は縮まりましたか。
ヨシアキ「だいぶ縮まったと思います」
ウサ「僕は人見知りということもあって、最初は嫌われないような距離感で徐々に仲良くなっていければいいかなと思っていました。でも、あるタイミングで最年少のアカリが『これからグループどうしていく?』と話を切り出してくれたんです」
アカリ「僕はパッとは話せないので、前日に言いたいことを全部書き出して、マネジャーさんに共有していました。タクヤにも相談したら、『言いなよ』と背中を押してくれたので、切り出すことができました」
ウサ「こうやってぶつかってきてくれたので、その時に正直な気持ちを伝えようと思って、まず最初に『僕は年下が苦手』と伝えました(笑)。これまで、僕が最年少になる現場が多かったので、年下が何を考えているのかが分からなかったんです。でもその時に、正直な気持ちを話したことで、自分自身も楽になりました。アカリがそういう機会を作ってくれたことに本当に感謝していますし、今は何でも言える関係になったと思いますし、良くも悪くも気を遣わなくなりました」
――デビュー前にそういった本音を話し合うタイミングがあったことは大きいですね。
ウサ「あれがあったからこそ、グループ感がでてくるようになりました」
――せっかくなので、自分のここに注目してほしいというポイントがあれば教えて下さい。
ヨシアキ「メンバーの中で一番緊張している自信があるのに、僕が楽曲の歌い始めを担当しているんですよ。しゃがみ込んで泣いちゃうかもしれないので、そこが見どころです(笑)。温かく見守っていただければと思います」
ウサ「いざアーティストとして活動するとなって、これまで以上に見え方を意識しようと思っています。ちゃんとかっこよく、かわいく見えているかなど、今まで培ってきた表現をステージで見せられたらと思います」
イデ「これまで、憧れのアーティストさんたちのパフォーマンスをたくさん見てきたので、それを盗む気持ちで、自分の中にインプットして、自分の個性も加えた表現をできたらなと思っています」
アカリ「(落ち着いたトーンで)僕は最年少なので、最年少らしく一番明るく……」
ウサ「絶対無理!」
アカリ「頑張りますよ!(笑)」
――(笑)。タマムラさん、エノモトさんはいかがですか。
タマムラ「歌がずっと好きで、『YOAKE』のオーディションでも自己紹介で『この中で一番歌には自信があります』と調子に乗って言い切っちゃったぐらい自信があります。『YUAKE』のサビでソロパートもいただいたので、うれしいです」
エノモト「僕は結構ダンスに自信があって!!」
全員「ウソつけ!」
エノモト「今回はダンスを見せられないんですよね……。なので、僕は飛行機という技を持っているので、どの部分が飛行機のパフォーマンスなのかを見つけてほしいです(笑)」

――この先の展望を考えたりはしているのでしょうか。
ウサ「1曲目なのでまだまだこれからですが、僕たちらしく、ぬくぬく頑張ります。ゆくゆくは、ライブデビューしたさいたまスーパーアリーナに戻ってきたいです」
エノモト「ONSENSEの曲が、スーパーなどの街中で流れていて、『あ、ONSENSEの曲だな』と思ってもらえるぐらい有名になりたいです。マイペースに僕らはやっていくので、僕らの曲を耳にした時に、リラックスしてもらえたらうれしいです」
イデ「夢は数えきれないぐらいありますが、ツアーで全国を周りたいです」
アカリ「僕はどうこうなりたいというよりも、一人でも多くの人にグループの魅力やコンセプトが伝わればいいなと思っています。のんびりやっていきたいです」
ヨシアキ「このグループには、温泉など日本のトラディショナルな部分を世界に発信していくというメッセージも込められているので、地元の台北とかでライブができたらいいなと思っています」
タマムラ「思っていたことをみんなに言われちゃったんですけど……(笑)。ちゃんとぬくぬくマイペースにやっていくので、僕たちのコンセプトが皆さんに伝わってほしいなと思っています。ライブの規模感も、僕たちのペースでどんどん拡げていきたいです」
――ありがとうございます。最後に今後へ向けての意気込みをお願いします。
ヨシアキ「このグループで頑張ろうと思えた理由の一つに、メンバーの人柄に惚れたという点があります。これからもみんなといろんなモーメントを一緒に経験できたらいいなと思っています」
イデ「僕はメンズアイドルオタクなので、ファンの方が喜ぶことは誰よりも理解している自信があります! ライブの演出などにも自分の意見を反映できるように頑張っていって、エンターテインメントをお見せできるように頑張りたいです!」
エノモト「銭湯とか顔パスで入れるぐらいになりたいです(笑)。本音を言うと、国民的なグループになりたいです。それぞれの個性を活かしながら、自分たちのペースで、日本だけでなく世界の人たちに愛されるようなグループになりたいです」
