48歳目前の氷川きよし、演歌&ロック&バラードの汗だく2時間半「こんなに長く生きられるとは…怖いものはありません」

歌手の氷川きよしが4日、東京・渋谷LINE CUBEで全国ツアー「KIYOSHI HIKAWA+KIINA. Concert Tour 2025 ~KIINA’S LAND~」の東京公演を開催した。活動再開から1年が過ぎ、氷川きよしとして、KIINA.としての表現を約2時間30分にわたって展開。全24曲を披露した。

釈迦をイメージさせる黄金の衣装で歌う氷川きよし【写真:西槇太一】
釈迦をイメージさせる黄金の衣装で歌う氷川きよし【写真:西槇太一】

全国ツアー東京公演

 歌手の氷川きよしが4日、東京・渋谷LINE CUBEで全国ツアー「KIYOSHI HIKAWA+KIINA. Concert Tour 2025 ~KIINA’S LAND~」の東京公演を開催した。活動再開から1年が過ぎ、氷川きよしとして、KIINA.としての表現を約2時間30分にわたって展開。全24曲を披露した。(取材・文=柳田通斉)

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 定刻の午後6時。氷川が釈迦をイメージさせる黄金の衣装で登場した。客席から「お~っ」「すご~い」の声が出る中、黄金と自身のオーラで輝きを放った。そして、『龍翔鳳舞』『星空の秋子』『きよしのズンドコ節』の3曲を歌い上げた。

 ここで時間を取って衣装をチェンジし、紋付き袴姿で再登場。歓声を浴び、『大井追っかけ音次郎』『浅草人情』『箱根八里の半次郎』でこぶしを効かせた後に最初のMCに入った。

「ごあいさつが遅くなりました。みなさん、お元気ですか~。平日の貴重なお時間をいただき、ありがとうございました」

 ファンが歓喜の拍手をすると、氷川は「さすが、渋谷。盛り上がりがすごい」と満足気な顔を見せ、言葉で思いを届けた。

「この場所は24歳の頃からお世話になっています。前は渋谷公会堂だったんですけど、令和になっておしゃれな名称になりました」「約1か月ぶりのコンサートで皆さまのお顔が見られて、元気になりました」

 さらに「こないだも23年ぶりに24時間テレビに出させていただいて」と直近の話題も口にした。

 その後もハツラツとステージを展開。漁師姿で『北の一番船』を披露した後、『HAPPY BIRTHDAY』を歌い始めた。今月6日に48歳になるからで、自身にではなくファンに感謝を込めて「to みなさん」と歌った。そして、言った。

「48歳、自分がこんなに生きられるなんて思っていませんでした。もう、怖いものはありません。一番怖いのは自分自身で、氷川きよしのライバルはKIINA.で、KIINA.のライバルは氷川きよしです」

 氷川は40歳になった2017年、ロック楽曲の『限界突破×サバイバー』を発表した。アニメ『ドラゴンボール超』の主題歌で、同曲が自身のイメージを変える転換点になった。20年代に入ると、KIINA.のアーティスト名も使うようになった。

 そして、この日もパープルの衣装に着替えて披露した17曲目『Party of Monsters』、から20曲目の『限界突破×サバイバー』まではロック洋楽調の楽曲で、独特のエンターテインメントを繰り広げて本編終了。去り際には「また、出てきます」と予告する優しさも見せた。

 高齢者も含む一部の観客は、ここで安心してトイレタイム。アンコールで再登場した氷川は、松田聖子の名曲『赤いスイートピー』を聴かせた後、今月3日にリリースしたシングルの新曲『白睡蓮』を歌唱した。

 『赤いスイートピー』も手掛けた松本隆氏が作詞、ロックバンド・GLAYのTAKUROが作曲、亀田誠治氏が音楽プロデュース・編曲を担当した作品。喪失と再会、「来世」への祈りをテーマにしたバラード曲で、氷川は情感をこめてこれを歌い上げた。そして、自身が作詞した『WALK』を披露。これが最終曲のはずだったが、自ら「おかわり、いりますか?」と問いかけ、再び『Party of Monsters』で会場を盛り上げた。

 汗だくになりながら、最後までファンを思い、楽しませ続けた47歳は気力、体力ともに十分。6日からは48歳の演歌歌手&アーティストして、さらなる高みを目指す。

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