三谷幸喜、25年ぶり民放GP帯連ドラ脚本 フジ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』

10月1日スタートのフジテレビ系連続ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(水曜午後10時)の放送が2日、発表された。脚本を手掛けるのは、民放ゴールデン・プライム帯の連続ドラマ脚本は25年ぶりとなる三谷幸喜。主演は2022年『ミステリと言う勿れ』以来、約3年半ぶりの連ドラ主演となる菅田将暉で、さらに二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波と豪華キャストが出演する。

三谷幸喜【写真:ENCOUNT編集部】
三谷幸喜【写真:ENCOUNT編集部】

1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇

 10月1日スタートのフジテレビ系連続ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(水曜午後10時)の放送が2日、発表された。脚本を手掛けるのは、民放ゴールデン・プライム帯の連続ドラマ脚本は25年ぶりとなる三谷幸喜。主演は2022年『ミステリと言う勿れ』以来、約3年半ぶりの連ドラ主演となる菅田将暉で、さらに二階堂ふみ、神木隆之介、浜辺美波と豪華キャストが出演する。

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 三谷のゴールデン・プライム帯の連続ドラマ脚本は、2000年のフジテレビ系『合い言葉は勇気』以来、実に四半世紀ぶり。午後11時台の02年のシチュエーション・コメディー連ドラ『HR』からも22年半ぶりとなる。

 本作は1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷の半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリー。経済の安定成長期からバブル経済期への移行期にあたる時代。数年後、日本は未曽有の好景気におぼれていく。「明日はもっと良くなる」と信じてやまず、大人たちは夜な夜な繁華街で羽振りよくお金をばらまいた。

 希望に満ち、好景気に浮き足立つ世相の一方で、渋谷の片隅にはまだ何者でもない若者たちの苦悩と挫折、時に恋模様もあった。栄光を追いかける者、恋に破れる者、迷惑で厄介な者、街を飛び出したい者…。一くせも二くせもあるがゆえ、不器用で生き方ベタ。端から見たら有象無象、でも本人たちは至って真面目で一生懸命。そんな“人間くさい”人たちが、目と目を合わせ、心と心を通わせ、時に激しく衝突しながらもエネルギッシュに生きた「1984年」という時代を、三谷ワールド全開で笑いと涙いっぱいに描く。

三谷幸喜「面白さは保証します」

 以下、三谷幸喜コメント全文。

「これといった理由もなく、民放の連続ドラマから離れてずいぶん月日が流れました。そんな僕と仕事がしたいと言ってくれた勇敢な若手プロデューサーさんとの出会いがあり、この度25年ぶりに、フジテレビのゴールデン・プライムタイムに帰って参りました。

 プレッシャーはたいして感じておりません。悩んだところで、自分に書けるものは高が知れていますから。書きたいものを書く。描けるものを描く。僕より下の世代の力のある脚本家さんが沢山いる中で、自分にしか書けないものって何だろう。そもそも今の若者の生態を描くなんて僕には無理な話。辿り着いたのが、自分の青春時代を描くということ。それなら僕以上に上手く書ける人はいないはず。当たり前ですが。

 1984年。当時僕は駆け出しの放送作家。バラエティ番組の構成をしながら、芸人さんのコントの台本を書いていました。あの頃、自分には永遠の未来があるように思っていた。人生には無数の選択肢があると信じていたし、溢れるほどの希望に満ちていた。どうしてあそこまで前向きでいられたのだろう。

 それが若さだと言われればそうかもしれない。でもそれだけではない。あの頃は僕だけではなく、時代が、この国そのものが、パワーと明るさに充ち満ちていた。みんなで、足並みを揃えて坂を登っていくそんな空気が、80年代の日本には確実にあった。あの時代そのものを描いてみようと思いました。誰もが夢に向かってがむしゃらに生きていたあの時代を。そんなドラマを書くことが出来たら、どんなにステキだろうか。どこまでも不安定な今の時代、不安を抱えて生きる人々へのエールや励ましになるのではないか、そんな気がしたんです。

 と、大風呂敷を広げてみましたが、実際出来上がった台本は、限定された場所と時間と人物による、かなりこじんまりした感じになっています。皆さん、どうかびっくりしないで下さい。結局僕が書くとそうなってしまうんですね。つまりはどこを取っても、僕にしか書けないドラマだということ。面白さは保証します」

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