小倉弘子アナ、昨年TBS退社の真相「このままではマズい」 夫との再出発「70歳までは働ける」

昨年12月にTBSを退社したフリーアナウンサーの小倉弘子が、今年6月にニュースメディア専門のYouTubeチャンネル「miraiA(ミライエース)」を立ち上げた。政治家や財界人らをゲストに招き、小倉アナならではの視聴者目線に立った鋭い質問をぶつけるなど、テレビとは違った一面を見せている。そんな新たなスタートを切った小倉アナを直撃。前編後編にわたり、現在の活動から私生活まで聞いた。前編はTBS退社の真相とYouTubeチャンネルの開設について。

フリーになった現在の心境を語った小倉弘子アナウンサー【写真:冨田味我】
フリーになった現在の心境を語った小倉弘子アナウンサー【写真:冨田味我】

ニュースメディア専門YouTubeチャンネル「miraiA」で活躍中

 昨年12月にTBSを退社したフリーアナウンサーの小倉弘子が、今年6月にニュースメディア専門のYouTubeチャンネル「miraiA(ミライエース)」を立ち上げた。政治家や財界人らをゲストに招き、小倉アナならではの視聴者目線に立った鋭い質問をぶつけるなど、テレビとは違った一面を見せている。そんな新たなスタートを切った小倉アナを直撃。前編後編にわたり、現在の活動から私生活まで聞いた。前編はTBS退社の真相とYouTubeチャンネルの開設について。(取材・文=福嶋剛)

――昨年の12月31日にTBSを退社して9か月がたちます。改めて退社理由を聞かせてください。

「もともと50歳を迎えるまで新たなスタートを切りたいと思っていたのですが、ここ数年は、この先について悩んでいました」

――専門職と管理職の分岐点を迎えたということでしょうか。

「そうですね。私はコロナ禍が大きな転機になりました。家にいる時間も多くなり、『私は40代をどうやって過ごしてきたんだろう?』って振り返るようになりました。『ラジオでこんな仕事をしていたな』とか、私生活でも長女と次女の学校の思い出や長男が3歳になって、私自身が動き始めたことなど、40代の間に仕事も家庭もいろいろな思い出がちゃんとあったと確かめられました。でも私自身を振り返った時、毎日仕事と子育てに追われて自分をかえりみる余裕もなく、ぼんやりとしたまま今日まできてしまった感じがしました。気が付けば50歳を目の前にして『このままではマズいぞ』と焦りを感じました」

――具体的にどんな焦りがありましたか。

「私にとってアナウンサーは、とても大切で大好きな職業です。でも会社員でいる以上、辞令が出たらアナウンサー以外の業務も受け入れなければいけないですし、実際にそういう場面がきた時の自分の未来を想像できなかったんです。このままのスピードで流されてしまうとあっという間に還暦を迎えるという怖さもあって、会社員として前向きな気持ちを保つことができるのか自信が持てなくなりました。でも家族がいますし、すぐに決断もできず、悩んでいるうちに苦しくなるくらい精神的にアップアップになってしまったんです」

――決め手となったのは。

「『アナウンサーの仕事をやりたいんでしょ。うちは大丈夫だから』という夫のひと言でした。私が『でも収入も含めてちょっと不安もあるし……』と言うと『だからこれから2人で大丈夫にしていけばいいじゃない』って。確かにこの先、会社員でいてもいつまで働けるのか分かりませんし、一番下の息子が小学校2年になり、手も掛からなくなった今から夫と2人で細々とでも仕事を続けていけば、70歳ぐらいまでは何とか働いていけると思いました。夫の言葉で言質を取ったじゃないですが、『じゃあ一緒によろしくお願いします』と言って夫の会社に所属する形で二人三脚でやっていこうと決断しました」

――ご家庭でも前向きで明るいキャラクターを想像させる、ご主人の水内猛さん(元Jリーガー)らしい言葉ですね。

「夫は『俺が弘子を稼がせるから』って言ってくれて、どうやって稼がせてくれるのか分かりませんけど(笑)。でも、すごく前向きな人なので『あれもやろう』『これもやろう』といろいろと声を掛けてくれて、私も夫を信じて今から頑張れば大丈夫かなって思うようになりました」

――お子さんたちの反応はいかがでしたか。

「高校3年生の長女に『会社を辞めます』と伝えたら、こっそり私の耳元で『大丈夫なの?』って聞かれました。今は受験生ですし、気を使わせてしまったみたいで、『大丈夫だよ』って伝えました」

――TBSの顔として活動してきた小倉さんが辞めると伝えた時の会社側の反応は。

「もうここしばらくはモヤモヤした落ち着かない気持ちのまま悩んでいたので、きっと周りにも『やっぱりね』って言われると思っていたのですが、上司にも周りにもびっくりされて、その反応に逆に私が驚きました」

――小倉さんと同期の安住紳一郎アナは何と?

「安住とは、なかなか報告するタイミングがなかったので落ち着いてから話そうとって思っていたら、たまたまエレベーターで一緒になり、いきなり第一声が『次は決まっているの?』って聞いてきました。他の人も乗っていて『ここで言う?』って返したんですけど、エレベーターを下りてから『お伝えするのが遅くなってすみません』って報告しました。すると『いや、別に……。次は決まってるの?』ってまた聞いてきて(笑)。『まだ決まっていません』って答えたら、『そうか、頑張ってね』って」

6月から政治経済を中心としたYouTubeメディア「miraiA」でMCを担当【写真:冨田味我】
6月から政治経済を中心としたYouTubeメディア「miraiA」でMCを担当【写真:冨田味我】

ネットメディアスタートから3か月「地上波では紹介できない話も」

――そして、今年6月から小倉さんがMCを担当するYouTubeチャンネル「miraiA」が始まりました。

「やると決めたからには一日でも早く動きたいと思い、夫の会社に籍を置いてスタートを切りました。ただ、TBSを辞めたからといってすぐに他局に出るのは嫌だったので、まずはコツコツやっていこうと思い、インスタグラムのプロフィールに『お仕事の依頼はこちら』と書いてメールアドレスを出しました。すると以前TBSでご一緒したことのあるチームから政治経済を中心としたニュースメディアでMCを担当して欲しいというオファーをいただきました」

――それで即答されたと。

「最初はちょっと不安だったので、ちゅうちょしました。『参院選の期間限定かな』とか『しばらく政治の分野から遠ざかっていた私なのになぜ?』とか、いろいろと疑問もあったのですが、せっかく声を掛けてくださったのでお話だけ聞かせてもらおうと思いました。そしたら夫が『心配ないから大丈夫だよ』って太鼓判を押してくれたので始めることにしました。実際にやってみると制作チームのみなさんがとても丁寧に番組を作ってくださり、すごく安心しました」

――スタートから間もなく3か月が経とうとしています。やってみた感想は。

「編集されたものをチェックするとまだ地上波のくせが抜けていないというか、もっと攻めた質問でも良かったかなって反省するところもあります。でもテレビよりもざっくばらんに話ができるのでネットメディアならではの面白さがあります」

――その中で小倉さんが大切にしていることとは。

「私の中で地上波の情報番組は、例えると学校給食みたいなイメージなんです。スタンダードで統一性もあり、栄養も考えた食べやすいものという印象です。反面、YouTubeなどのネットメディアは、5つ星のミシュラン系の料理もあればガード下の焼き鳥店もあり、それぞれにこだわり抜いた極端なイメージのお店が多いなと感じました。その中で意外と真ん中に位置する普通の洋食屋さんとか定食屋さんみたいな存在ってYouTubeにはあまりないなって感じていて、個人的にはテレビとは違うけれど誰もが見やすくて知りたい情報を紹介するメディアがあってもいいんじゃないかなって思いながらやっています。私自身、視聴者のみなさんと同じ目線でお聞きしながら地上波では紹介できない話もどんどん引き出していきたいと思っています」(後編に続く)

□小倉弘子(おぐら・ひろこ)1974年9月4日生まれ。東京都出身。東洋英和女学院大卒業後、97年にTBSに入社。同期のアナウンサーに安住紳一郎アナ、伊藤隆太アナらがいる。『筑紫哲也 NEWS23』『はなまるマーケット』『サンデージャポン』『輝く!日本レコード大賞』など主要な番組を担当。ラジオでは『ジェーン・スー 生活は踊る』に出演するなど、TBSを代表するアナウンサーとして活躍。2005年4月14日に元プロサッカー選手の水内猛氏と結婚し、1男2女をもうけた。24年末に同局を退社し、フリーとして活動を開始。25年6月にYouTubeのニュースメディア「miraiA」を立ち上げた。

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