「自慢話」をしていいテレ玉の5分番組が好評…視聴者からは「どこに行けば」とロケ先の問い合わせ

テレビ埼玉が4月から放送している5分番組『あなたのじまんはなんですか?』(金曜午後11時)が、ジワジワと人気を上げている。普段は口にできない自慢話を公共の電波を使ってできる視聴者参加型の番組だ。なぜ、この番組ができたのかも含めて制作サイドに話を聞いた。

西武鉄道飯能駅 で自慢話を聞くあさりど・堀口文宏(右)【写真:テレビ埼玉『あなたのじまんは何です?』から】
西武鉄道飯能駅 で自慢話を聞くあさりど・堀口文宏(右)【写真:テレビ埼玉『あなたのじまんは何です?』から】

『あなたのじまんはなんですか?』

 テレビ埼玉が4月から放送している5分番組『あなたのじまんはなんですか?』(金曜午後11時)が、ジワジワと人気を上げている。普段は口にできない自慢話を公共の電波を使ってできる視聴者参加型の番組だ。なぜ、この番組ができたのかも含めて制作サイドに話を聞いた。

 金曜日の夜、番組は、埼玉県出身の落語家・入船亭扇七のナレーション「あなたのじまんはなんですか?」から始まる。その後、「じまんの裏には努力や感動 笑えるエピソードが隠されているはず そんなあなたの“じまんばなし”を紹介する番組」の説明があり、タイトルコールへ。そして、同県の駅前、名所などでレポーターから直撃された人々が自慢話をする構成だ。

 取材によると、番組制作のきっかけは、地元に根付く西武鉄道が「じまんはじばん」と地盤の安定した武蔵野台地を走っている安全性を自慢し、PR展開していたことだった。これをヒントにテレビ埼玉側が「埼玉県民に自慢話を聞いていく番組を作ってみては」と発想したという。

 そして、西武鉄道の1社提供で4月から番組がスタート。お笑いコンビのザ・たっち、あさりどの堀口文宏、契約アナウンサーをレポーターに起用し、次々と「あなたのじまんはなんですか?」と話を聞いていく。今月15日の放送回は堀口が担当。西武鉄道の飯能駅前で直撃された男性は、傍らにいる女性の肩をたたきながら「いい方が……。2度目の……1回、失敗しているんで」と再婚相手を自慢。女性は照れまくりだったが、男性は「同じライオンズファン同士で観戦仲間から」とうれしそうになれそめを明かした。

 その後、堀口が白髪の男性にマイクを向けると、「これです」と隣にいる女性を指さした。女性は男性の娘で、自ら説明した。

「私、たくさん走れま~す」「100マイル(160キロ)走れま~す」

 実はトレイルランニング(山地、林道などの不整地を走る競技)の選手だといい、父子で胸を張った。

 他の直撃では「かわいい犬を飼っている」「水彩で絵を描くことが好き」「人見知りせず誰とでも仲良くできる」などの自慢が引き出された。これまでの放送回でも「わんこそば100杯食べました」「51年間、毎日走っています」「少年サッカーで日本選抜に選ばれてスペインに行きました」「小、中、高、大学と皆勤賞でした」など、さまざまな微笑ましい自慢が披露されている。回が進むごとに視聴者から「自分も自慢したい。どこに行けばしゃべれますか」と、撮影日時とロケ地の問い合わせが届くようになったという。

フォロワー690万人を自慢するTikToker・土井レミイ杏利【写真:テレビ埼玉『あなたのじまんは何です?』から】
フォロワー690万人を自慢するTikToker・土井レミイ杏利【写真:テレビ埼玉『あなたのじまんは何です?』から】

著名人も登場 番組P「特番をやりたい」

 番組の終盤には、毎回のように埼玉県に関係する著名人も登場している。15日の放送回では、浦和学院出身で元ハンドボール日本代表のTikToker・土井レミイ杏利が出演。「iPhoneでTikTokをダウンロードする時にプレビュー(画面)のところをスライドすると僕が出てくるんですよ」とコメント。フォロワー数690万人以上を誇る世界有数のTikTokerならではの自慢話で、「始めたきっかけは、ハンドボールの認知度を高めたいという気持ちでした」などのエピソードも明かしている。

 このキャスティングをしたのは番組プロデューサーの中原大地氏で、自身も浦和学院出身で野球部OB。明治大時代は外野手で大学日本一を経験を持つ。そんな大きめの自慢話を持つ中原氏は「この番組の魅力は、一つの質問でその方の人柄や人となりが分かるところです。それぞれの自慢話に共感を得てくだる方も非常に多いです」とコメント。今後に向けては「特番をやりたいです。また、番組はYouTubeで見逃し配信もしているので、この先、県外の皆様にも注目していただける番組にしていきたいです」と意気込んでいる。

次のページへ (2/2) 【動画】「草彅剛さん似」を自慢する女子高生も登場
1 2
あなたの“気になる”を教えてください